　ブラックネオンテトラであってブラックテトラではないことに注意してほしい。

　本種はネオンテトラより少し丸みを帯びて、目のやや後ろから白と黒のラインが尾に向かって伸びている。一方ブラックテトラは銀色の横から見るとダイヤ型のサカナで見間違うことはないが、名前がよく似ているので「黒いネオンテトラ」と覚えておくことを強く勧める。でないと、混泳相手である最小クラスのサカナたちに悪影響が出ないとも言い切れない。

　混泳は非常に簡単。他種とのトラブルがほぼないのはもちろん、何より一匹でも存在感のある黒いラインが目立つ渋い姿をしていることと、とても丈夫なのでパイロットフィッシュに向くことが大きい。パイロットフィッシュとは最初に水槽に入れるサカナのことで、水槽に異常がないか確認するのと同時に水槽の水が急変しないように生物循環のきっかけをつくる、水槽の試運転期間からお世話になるサカナのことである。

　混泳相手を黒や茶系統のサカナで統一すると水草水槽がより一層渋くなるので、派手さより渋さを求めるなら本種だろう。

　おまけとして、蚊とボウフラが大好物で水槽に落とすと野生の本能が呼び起こされるのか、普段とは比べ物にならない素早さでこれを捕食する。ただし、本人もコントロールできないらしく勢い余って水槽から飛び出す個体が多いので、様子を見ていられる時に行うこと。なお、蚊取り線香等で駆除したものが安全かは分からないのでそれは避けてほしい。