~坂井雅樹ver.~
遥くんは、俺のワイシャツにゲロをまき散らして、にっこり笑って首をかっくり後ろに折って眠りについた。
「…うわ…。中田君、ドンマイだね…。」
「カワイソー。」
そんな声が女子から聞こえてきた。
やっぱりみんな分かってないな。
でも、このまま遥くんを悪者にするのも気が引ける…。
まぁ気づかれないようにしてきていたんだから、無理もない。
「そんなことないよ?ゲロすら愛しく感じない?」
せっかく笑顔で本音を言ったのに、会場が一気に凍りついた。
みんなの目は俺への軽蔑の目もあることが感じられた。
ほらね、遥くんのは俺しかいないんだよ。
もちろん、俺にも遥くんしかいないけどね。
「な~んてね。遥くんの処理は俺がやるから、先においとまさせてもらうね。」
俺は遥くんを背負って、元クラスの輩がいる会場を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます