夏の定番スタイルはゆるふわで良いんです。

一昨年くらいから主に女性向けに「ゆるふわ」スタイルが流行っています。どういうスタイルかと言うと、トップス(上に着る服)もボトムス(下に履く服)もボリュームのある、だぼっとした服装だと想像してください。

具体例を挙げれば、シャツを着る場合、シャツのフロント(服の前身ごろ)はボトムスの中に少しだけ入れ、背中側のシャツは外に出す。ゆるっと着ます。ボトムスは、広さのたっぷりあるワイドパンツか、ロング丈かマキシ丈(膝下10センチくらい)のフレアースカートをふわっと履く。


「上も下もダボダボすぎて嫌だ」「この流行はやく終わって欲しい」という意見もありますが、大いに結構だと思います。

この「ゆるふわ」スタイル、日本の夏に非常にマッチしているんです。日本の夏は5年程前からえげつない暑さになってきました。私が子供の時には30度に達する事はまれで、実際そうなったら大騒ぎレベルでしたが、今では30度越えが当たり前、この5年ほどでまさかの35度越えに達し、最近では北海道等一部地域を除けば、35度前後がデフォルトになりつつあると言う日本国民真っ青の現実に直面しています。

これで何が変わったか。私はプライベートではこの4、5年の間に夏に身体をしめつける服や、化繊材料の服が着られなくなりました。

暑すぎるからです。元々体にピタッと沿った小ぶりな半袖Tシャツ(ピタTと呼ばれていましたが死語だろうか)が好きだったのですが、中に熱がこもりやすいのかすぐ暑くなって着られなくなりました。化繊のトップスも、大き目サイズだったり、布がすごく薄くても、同じ理由でダメでした。


最近は、真夏時には綿100%のトップスですら暑く感じ、麻(リネン)100%のシャツしか着ません。ボトムスは綿100%の薄い生地のワイドパンツ。綿100%のフレアスカートは更に涼しいのですが、室内では冷房が効きすぎるのでワイドパンツ一択です。そういう訳で、服は上下とも天然素材でビッグシルエット(サイズが大きめ、またはゆったりしている)のゆるふわファッション。これが風をはらんで、大変涼しいんです。

仕事着は置いておいて、プライベート用の服は自分だけではなく、周りも似たような恰好の人が増えてきています。そこで気付いたのです。一見するとゆるっとだらしなく見えてしまうこの格好、暑い国では多いと言う事に。

南国ハワイではムームー、アフリカの国々の民族衣装は四角い布に頭用の穴一つだけあけたような、すっぽりかぶるワンピースが多いのです。沖縄ではかりゆしウェア。これらの服装の共通点は、体をしめつけない事、ゆったりとしたサイズの服である事。元々暑い国に住んでいた人々は、風をよく通す型の服が夏を快適に過ごせるのだと知っていたのでしょう。


と言う訳で、日本の夏はゆるふわサイズのリネンなど天然素材を激しくお勧めします。仕事着は仕方がありませんが、休日は是非トライしてみて下さい。快適さが全く違います。

ところで男性サラリーマンの夏の格好、あれなんとかならないでしょうか。スーツなんて拷問以外の何物でもないでしょう。ネクタイをとったくらいでクールビズなんて毎年気温が上がり続ける日本の夏にはもはや太刀打ちできません。

男性は皆、日本が誇る伝統着、甚平スタイルで良いと思います。お腹の出た恰幅の良い方ほどキマりますし、あれを着ている男性はパリッと格好良く見えます。西洋から来たスーツと違い、足の短さも気にならない素晴らしい民族衣装だと思います。


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