ぼるだりんぐっ!

作者 菖蒲あやめ

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Good!

ボルダリングを世に知らしめると共に、少年と少女が上を目指し成長していく物語。

ボルダリングのことを知らなくても楽しく読めるし、自分もやってみたいと思う気持ちにさせる素敵なストーリーです。

物語が進むにつれ、少年少女の見る景色が、物理的にではなく精神的に変わっていることに気づかされます。

きっとそれが、上を目指すということなのでしょう。

★★★ Excellent!!!

小学六年生の男の子・神戸かなたの幼馴染・生田かなめは、地味で気弱な女の子だけど、テレビに出演するほどのボルダリングの天才少女だった。

男の子らしい意地っ張りから「あのくらい俺でもできる」と友達に見栄を張ってしまったことから、かなたもボルダリングに挑むことに。

デコボコの壁を登るだけの簡単な競技に思えて、サッカーやドッチボールとは使う筋肉も違う、どの順序でホールドを登っていくのか頭も使う、登る人の個性によって攻略法も違う、初心者のかなたを通じてボルダリングの奥深さに気づかされます。

普段は下に見ていた幼馴染が、大人も投げ出すハイレベルな課題をクリアしていく姿に心を打たれ、「あいつはすごい」と素直に認められて、意地っ張りな男の子が少しだけ大人に変わっていく成長ぶりが微笑ましい。

ボルダリングを通じて繰り広げられる少年少女の瑞々しい情熱が伝わってくる。

いままでにあるスポーツものとはまったく違う粘り強さ、躍動感、勇気、そして自分との勝負。ボルダリングの魅力に引き込まれました。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=愛咲優詩)

★★★ Excellent!!!

主人公の小学生たちがその手に握っているのは、ゲーム機のコントローラーでも、漫画でもない。
ひたすら上を目指し、勝利を、そして未来を掴もうとする姿に、思わず読み手も握り拳になる。

ボルダリング・・・ただ壁を登るスポーツ。
そのくらいの認識しか持っていない人ほど、引き込まれる秀作。

ルールや専門用語もさらっと解説しており、最後まで退屈せずに読む事が出来る。

★★★ Excellent!!!


ボルダリング競技という、普段あまり目にはしないスポーツのお話。
スポーツ系のお話といえば、今を輝く学生たちが青春する……というのが多いですが、この物語の主人公はなんと小学生!

だけど、舐めてかかってはいけません。一度読み始めれば、きっと誰でもこの競技の面白さに惹かれてしまいます! そして上を向いて「ガンバ!」と声をかけたくなる。主人公たちに対してはもちろんのこと、自分や周りの人に対しても、です。

小学生ならではの視点から読めるのも、また新鮮な感じで読みやすいと思います。というか、思わず「かなたくん」「かなめちゃん」の2人に感情移入してしまったほど、登場人物たちの内面がリアルで面白いです。多分、読んだ人のほとんどがこの子たちを好きになるんじゃないかな。


東京オリンピックを迎える前に、一度は読んでおきたい一作。
全力でオススメします!!


★★★ Excellent!!!

主人公の幼馴染のかなめちゃんは、テレビに取り上げられるほどにボルダリングが上手い女の子。

幼馴染のかなめちゃんのことなら、『何でも知っている』と思っていた主人公のかなたくん。
しかし、かなめちゃんの登る姿を直接に見ると、彼女のレベルが想像以上に高かったことを実感します。

そして漏れる、『すごい』という言葉。
そんな素直な気持ちの発露が、この小説では登場人物たちを前進させるパワーとなります。
それは読者の私たちにも爽やかな快感として届くのです。

素直な気持ちになってかなめちゃんの背中を追うほどに、かなたくんは彼女のいる高みへ近づいていきます。
そして幼馴染の挑戦を通じ、少年は彼の実力ではまだ見られなかったかもしれない景色を見ることになります。

彼らの見た景色を追体験すれば、あなたもきっとボルダリングが好きになっているはずです。
ぜひ彼らを応援しながら読み進めて、共にこの大きな壁を登ってみてください!

★★★ Excellent!!!

「自分にもあれくらいできる」
「あいつには負けたくない」

この物語の主人公・かなたくんがボルダリングを始めたきっかけは、幼馴染のかなめちゃんに対するそんな気持ちでした。

かなめちゃんを意識する中で、徐々にボルダリングの楽しさに気付き、心身ともに成長していく——

年齢や体格に関係なく、老若男女が楽しめること。頭を使う競技であること。
ボルダリングというスポーツの魅力が、初心者かなたくんの視点を通して分かりやすく描かれています。

読み進めるうちに、きっとあなたもこう思うでしょう。
「ボルダリングって楽しそう!」と。

加えて特筆すべきは、少年少女たちのじれじれもだもだな関係性。
小学六年生……思春期の入り口……
おばちゃんは毎度生温かい目でニヤニヤしながら見守っています。
幼馴染ものが好きという方には堪らないでしょう。

スポーツでも趣味でも、新しいことを始めるきっかけはさまざまです。
この作品をきっかけに、ボルダリングの魅力に触れてみませんか?