第373話 じゃぁ、ゴマキは❓

「ねぇ、映画やドラマ化されたら、私の役、誰よォ~……!?」

 ユリアン。

 はぁ~…ー……????



「えぇ~…、知らないわよ。

 そんなのォ~~??」

 サンタが眉をひそめた。



「私の役、ガッキーが良いな」



「な、それはないよ!!」

 ゴンちゃん。

「どこが、ガッキーよ!! 炎上するわァ~……!!」


「じゃぁ、さぁ…、う~ン、波瑠!!」

「なんじゃ、そりゃぁ、美化し過ぎ!!

 波瑠のワケないだろ!!」



「そのまんま、ユリアンで、良いじゃん! ユリアン レトリバーで!!」

 ゴンちゃん。



「えええ~ーーー! ヤダ! あんたたちの役はどうせ、人気のアイドルとか、なんでしょ~! なンで私だけ、女芸人なのよ!!」



「いやいや、別に、映画化もドラマ化もしないし~…!!」


「だっから、もしも…よ。もしも…、

 あ!! 上戸彩は……?」



「ねぇ~よ!! ガッキーも波瑠も上戸彩もねぇ~って!!」

 私は呆れてそっぽを向いた。



「えェ~……、上戸彩が良い!!」

「はいはい、わかったわよ……」

 サンタが投げやりに応えた。



「ねぇ、プロデューサーが来たら、先生の役、上戸彩って推してね。イチゴ!!」


「わかったわよ! も~…、絶対、無理だけど!!」



「あ、そうだ。歌が上手くなくっちゃ、ダメだわ!!」


「何、それ…?」

「だって、ラストのクライマックスで私が『横須賀ストーリー』を歌ったから、完売したンでしょ!!」



「違うわよ! みんなで踊ったからじゃん!!」

 全員、ブーイングだ。



「え~…!! だって、歌、上手かったねってもっぱらの評判よ!!」


「そりゃぁ、直接本人に下手だったね。とは言わないでしょ!!」




「じゃァ~…、モー娘。の高橋愛は?」

「ねぇ~よ! 絶対!! どこが、高橋愛だよ!

 ユリアン・レトリバーだろ!!」



「え~…、勘弁してよ~!!

 じゃァ、なっち?」

「モー娘。から離れろよ!! ネットが荒れるだろ!!」



「えェ~、じゃぁ、誰が良いのよ!!」


「誰も良くねぇ~から、映画化もドラマ化もないし~~!!」



「何よ!! 良いじゃない。夢見るくらい。イチゴは夢がかないそうなんでしょ!!」

「え、別にィ……」



「だって、この顛末てんまつ、教科書にも載るンだからァ~……!!」


「え、まぁね……」


「そしたら、さぁ!! テレビ神奈川で、ドラマ化だって、無くはないわよ!!」

「いやいや、無理でしょ!!」



「楽しみよね。まだまだあんたたちは……」

「何、それ? ユリアンだって、まだ、これから育児があるンでしょ!!」



「う~…ん、まぁね。

 じゃ、ゴマキは……?」

「ねぇ~よ!! モー娘。から離れろって!!」



 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆




 それから小一時間、女子トークに花を咲かせた後、私たちも引き上げる事にした。



「今日はありがとね。みんな」


「いやいや…、私たちだって可愛い赤ちゃんも見られたし」

「うん……」


「ユリアンも元気そうで、良かったよ」

「じゃぁ、最後にイッちゃう~……!?」



「お、良いねぇ…… ウチらの~ーーー……!!」


『横須賀ストーリィ~~ー~~~~🎵🎵』

 全員で声を合わせた。




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