107.弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで 感想
こちら第六回オーバーラップ文庫大賞で金賞を受賞した作品です。
学校の部活でスマホゲームを作る「ソシャゲ部」という設定が今風で新しいですね。
◆タイトル『弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで』
◆作者 紙木織々
◆イラスト 日向あずり
◆レーベル オーバーラップ文庫
◆発売日 2019/12/25
◆あらすじ
ある事情から命薫高校へと転校してきた白析解は、転校初日に弱小ソシャゲ部の部長・青井七花に出会う。廃部寸前のその部に所属するのは、ガチャ狂いのプログラマー・黄島文に、自分で描いたイラストの可愛さに失神するイラストレーター・黒羽絵瑠と変人ばかりで――
◆感想
『IT促進法』により学校の部活動でソシャゲ制作が奨励され、学生によるゲーム制作が盛んに行われているという一風変わった世界観のこの作品。
そんな中、主人公の解はソシャゲ名門校から田舎の学校に転校してきます。
過去の経験からもうソシャゲ部には関わるまいと思っていた解でしたが、クラスメイトの七花に誘われ半ば強引に廃部寸前のソシャゲ部に入ることに。
ゲームがテーマの作品ですが、設定こそ奇抜なものの、ストーリーは部活動ものの王道ど真ん中な作品です。
作中で部員たちが作っているゲームの企画や、開発、運営の様子も、実際に作者がソシャゲ運営に関わっていたのではないかと思うほど本格的で、その大変さもリアルに伝わってきました。
また部活動ものとしてストーリーがしっかりしているだけでなく、ラブコメ要素もしっかりとあります。
可愛いくもアクの強い女の子たちが沢山登場するのもラノベらしくて好印象。
リズミカルな文体でテンポよく会話が進んでいくので読んでいて楽しくなります。
たかがソシャゲ。されどソシャゲ。クリエイターたちの熱い青春模様に、ゲームに興味のある人も無い人も楽しめる作品だと思います!
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