ゲームアプリ

１．表と裏、ゲームバランス、課金、思うこと...。

とあるゲームアプリのいい評判を聞き、気分転換にやり始めた。

ゲームのシステムは最初は難解だったが、慣れていくとゲームシステムも解り始め、徐々に楽しめるようになった。

ゲームアプリと言えば、キャラクターや武器などを増やす為には、無料ガチャだけでは強くなれない。

課金系のガチャをしなければ、強くなれないシステムであるのは、どのゲームアプリでも定番である。

ここ最近のアプリだと開始キャンペーン等で、有料だが低価格で強いキャラが手に入るシステムを導入しているのが多々である。

そのゲームアプリもそのガチャキャンペーンに応じて、その際のキャンペーン中の特殊キャラ及び通常のガチャで出るキャラ全てから好きなキャラが選べるという有料の開始キャンペーンが行われていた。

なけなしのお金で、そのキャンペーンを購入し、攻略サイトを見て、初心者が最も選ぶのに有用なキャラを選んだのは言うまでもない。

そこから先、そのキャラのお陰で、ゲームの進行は楽に進むことになる。

このゲームアプリの良い所は、レア以上のキャラクターでも編成に組み込んでいても、お荷物にならないという点である。

どのキャラクターにも個性があり、それを上手くキャラクター調整等でゲームバランスを壊すことなく、配置できるのである。

武器のシステムは、難解だったが、単純に攻撃力を求めればよいとわかったので、そういうスキルを持った編成にすれば強くなっていた。

あとは武器のスキルレベルを上げるのに特殊な計算式が必要になるのだが、攻略サイトに書いてあることなので、問題は無かった。

こうして、運営の大盤振る舞いなユーザーへの還元もあり、有料系のガチャに困ることも無く、キャラクターや武器は揃っていき、ストーリーも順調に進んでいく。ストーリーだけでなく、定期的に開催されるイベントや他のアニメやゲームとのコラボなども楽しめるものであり、ゲームは楽しいものだった。

ある日、外部コラボとのキャンペーンがあり、それには別のGPSを使った連携アプリを使わないといけないものだった。

鬱病の私には、外出するのも困難であり、それでもガンバって外出し、コラボに記載された通りに連携アプリを使用した。

しかし、その日の夜にアカウントの停止画面が表示された。

何かの間違いだと思い、問い合わせを行ったが、返事は何も返ってこなかった。

数日経って、ようやく返事が返ってきたが、その内容はとてつもなく衝撃的なモノだった。

「利用規約に違反したので、アカウント停止を行いました。アカウント停止画面にも書かれておりますように実施理由や実施期間等はお伝えしておりません。これ以上の回答はございませんので、ご了承ください。」

何が原因でアカウント停止になったのか、全くわからなかった。

原因として考えられるのは、外部とのコラボで使ったＧＰＳの連携アプリしか思い浮かばなかったが、それ以上、考えると鬱が強くなるので、大人しくアカウント停止が明けるのを待つことにした。

アカウント停止期間は２週間だった...。

短いようで長い２週間だった。

そのゲームに魅了され、楽しく遊んでいたのに不正も何も行っていないのに急に地獄に叩き落された気分だった。

外部コラボは危険なので控えようと思ったのは、言うまでもない。

それから、約１年程、そのゲームアプリで遊び続け、それなりの強さにもなっていった。

仲間や友達のシステムなども理解し、定期的に開催されるイベントで仲間と一緒に頑張っていた。

その間にもユーザーへの還元は留まることを知らないかの様に大規模な還元が行われ、多くのプレイヤーを魅了していった。

ある日、また外部コラボが行われるとのことだった。

前回とほぼ同じ内容。今回は、念の為、証拠を残しておこうと考え、レシートや店内で注文したという証拠写真を全て取っておいた。

一回目は、特に問題なくクリア出来た。

二回目の際に問題が起こった。バッテリー残量が少なかった為、ＧＰＳ機能が簡易モードになってしまったのだ。

それでも、前回と同じように送信。しかし、送信画面に違和感を覚えた。

一回目は店舗名が表示されたが、二回目は簡易機能だったので、エリアが表示されたのだった。

案の定、二回目の夜、あの悪夢のようなアカウント停止画面をみることになった。

事情を細かく記載し、運営事務局のサポートセンターに問い合わせを行った。

今回は、証拠の写真もあるし、すぐにアカウント停止は解けるだろうと思っていた。

しかし、結果は、無残にも前回と同じ返事が返ってきた。

まるで問い合わせた内容を何も読んでいないかのように同じ文面で、返事が返ってきたのである。

これには府が落ちないので、GPS機能のアプリからも同様の問い合わせを行ったが、全く同じ文面の返事が返ってきたのは言うまでもない。

しかし、ＧＰＳ機能の問い合わせはメールアドレスが書かれていたので、レシートや証拠写真を添付し送ったのだが、それでも文面が多少変わっただけで、証拠としては使えない。受信したデータが全てであり、不正なデータを受信したのでアカウント停止を解除することは出来ないという回答だった。

その後、二週間経ってもアカウント停止が解かれることは無く、３０日が経過してもアカウント停止は解除されなかった。

そんな中、ゲームアプリ内で定期的に開催されるイベントで、不正ツールの一斉検挙が行われたという情報を小耳にはさんだ。

一斉検挙の内容は、怖ろしくお粗末なモノだった。

たった一回認証ボタンを押すか押さないかで、生死を分けるかの如く、認証ボタンを押さなかった全プレイヤーをアカウント停止したという何とも怖ろしいモノだった。

ただ、アカウント停止画面には、日付と時間が書かれていたらしく、それでも約１ヶ月間のアカウント停止と言う厳しいモノだった。

そんな中には、面倒臭がって押さなかった人も居たようで、まさか一回押さなかっただけで、アカウント停止を喰らうとは誰しもが思わない。

そこで運営事務局のサポートセンターに問い合わせを行ったが、私と同じように慈悲も何もない無情な文面が同様に送信されたということらしい。

私は、そんな中でとある方々と知り合うこととなる。

その方々は、かなりの課金をされていたようで、今回、仕事の合間の休憩時間の終わりの束の間に行っていたらしく、認証ボタンを押さずにそのままプレイをしていたとのことで、運営事務局に対して、怒りを顕わにしていた。

運営事務局を憤慨するのも当然な行為だと思う。

たった一回の認証ボタンを押さなかったことで、アカウント停止にするだなんて、ありえないことだと誰しもが思うからである。

しかし、運営側は、認証したデータが全て正当なモノであると言い撥ねたのである。

その後、何度も問い合わせを行ったが、高圧的でユーザーの意を全く聞こうとしない運営事務局に対して、手紙での直訴を決行されることになった。

私も便乗して、手紙での直訴を行ったが、私の結果は何一つ変わらなかった。

しかし、一斉検挙の冤罪の方々には、日の目が一応、入った。

それでも、運営事務局の高圧的な態度は変わらず、今後、このような認証要求があった場合は、きちんと参加するようにとの通達があったという。

冤罪でも二週間程のアカウント停止であったが、その際の補填は何もなかったようだ。

私が最後に運営事務局から貰ったメールの返信には、この文章が書かれていた。

書面での回答は行っておらず、メールでの問い合わせのみが有効であるという内容だった。

このゲームアプリの規約内容を全て読んだが、そのような記載は何処にもされてなかったのは言うまでもない、

運営事務局からすれば、ゲームを遊ばせてやってるんだから、大人しくそれに従って遊べ。そうでなければ、アカウント停止にする。

規約に書かれていることが全てであり、それに違反すれば、容赦なく切り捨てる。

大規模な還元を行っているのだから、有難く思え、運営事務局は神なのである。

凄く傲慢な態度で接し、慕っていたユーザーをどん底に突き落としていった。

それでも、ゲームアプリを続けている方々がいる。

その中の一人は、もう二度と課金はしないということだ。

ちなみに私のアカウント停止がまだ解けていない。

復帰したところで、仲間には迷惑をかけ、私の努力は全て徒労に終わり、運営事務局への訴えも全て徒労に終わった。

このゲームアプリを続けていくかどうかはわからない。

運営事務局に嫌気がさしたのは、言うまでもない。

気分転換に様々なゲームアプリを行ったが、ここまで低能なユーザーサポートは久方振りだった。

とあるゲームアプリは２年目に入った途端に新キャラが出る度にゲームバランスを崩壊させていき、レア度の低いキャラでは遊べなくなっていった。

また、初期の有料ガチャで出たキャラクターも新キャラと対比すれば、全く使えず日の目を見ることが出来なくなっていた。

このことをユーザーサポートで訴えていたら、ユーザーサポートの窓口がある日、忽然と消えていたのである。

それでもキャラ愛でゲームを続けている人達は居たが、私の周囲の多くの友人は辞めてしまっていった。

４年目に入って、ようやくキャラクターや武器の調整が行われたが、お粗末な調整で復帰する気も起らなかったのは言うまでもない。

今でも新イベントが始まるたびに新しいキャラが登場し、強すぎて、二つ前位のイベントの新キャラクターは、とある攻略サイトの上位から居なくなるのは言うまでもない。

まともな対応をしているユーザーサポートや運営をしている所は、もしかしたら片手で数えられる位しかないのかもしれない。

それでも、続々と新しいゲームアプリが世の中には登場している。

この先、何年も続くゲームアプリもあれば、数年で姿を消すゲームアプリもある。

長年続いているゲームアプリであっても、表の顔と裏の顔があることを忘れてはいけない。

また、課金をする時も気をつけないといけない。

金額に比例して強くなれるのは当たり前だが、その金額を現実でどれだけの物が買えるのかをふと考えてみよう。

ゲームアプリは、ＭＭＯＲＰＧ等の定額制のゲームとは異なる。

お金持ちの方々がゲームアプリに多大な課金をするのは構わないと思う。

しかし、世の中、小さなお子様もスマートフォンを持つ時代である。

年齢層に区分されていても、それを真に見極めるだけの機能は無い。その両親に託されているのである。

小さなお子様もそのゲームアプリに熱中すれば、課金もしたくなる。

親の目を盗んで、様々なことをしてしまう世の中でもあるのだ。

ゲームアプリ自体の課金制は、悪いものではない。

運営していく側にとっては、サーバーの構築や人材資源の確保などの必要経費なのであるのだから。

ただ課金制という沼にハマると抜け出すのは困難であり、痛い目に遭うということ。

運営する側は、天井と言うシステムを構築すれば、課金額の上限など決める必要性は無いのである。

ただ、その天井に到達するまでに、数万というお金が消えていくのも覚えておかなければならない。

その数万と言うお金で一時的な愉悦を得られるが、他のことに使えば、習い事や経験だったり、愛用できる物を購入して、ずっと使い続けたり、様々なことが出来ることを忘れてはいけない。

様々な顔を持つゲームアプリ。

色々な意味で面白くもあり、怖いモノでもあるということを忘れてはいけない。