第55話 ナノマシン? ですか?

『ナノマシン? ですか? 』

シャルルとアルフォンス二人の頭上には、当然の事だがクエスチョンマークが現れていた!

二人とも首を傾げミオを窺う……

ナノと言う単位も、マシンと言う概念も、この世界には無いのだから当然と言えば当然と言える。

ミオはこうなる事を想定していたとは言え、どう説明するかをずっと考えていた。

「(さて、困った! どう表現したら良いのだろう…… )」


「え~と、ナノマシンと言うのは目に見えない程小さな物なのよ。

余り深く考えなくて良いのよ。 そう言った物だと想像イメージして欲しいの。

そして、人の身体はね、細胞・・と言う小さな物が集まって出来ているのよ。

その細胞よりも小さな物がナノマシンで、小さな袋だと想像イメージしてくれるかな?

そのを血液中に放出すると活発に動き出すの。

そして病気になった細胞を見つけると接触し細胞へと取り込まれ、その病気を治す事が出来る幹細胞と協力する事で、健康な細胞へと再生して行くのよ。


 仕組みとしては、異常の検出結果と生体情報を元に、病気になった細胞の治療用に調整した幹細胞を、そのの中に包み込んだ状態で、血液・・に近い再生水へと放出する事で、損傷した細胞を健康な状態へと再生して行くのよ 

さっき説明した、血液・・ほぼ同質の再生水を利用する理由と利点はこういう事なの 」

これで理解してもらえるかな? これ以上は…… 私には無理!


二人は説明の中に登場した単語・・を呟き、頷きあっていた。

そしてミオの方へと向直ると笑顔を向けてくれた

『はい、何とか…… 判った様な気はします。

この世界の医術師、魔法師には無い概念でお母様を治療して頂いているのですね。

細胞に幹細胞、そして設計図・・・ 』


『ミオ様、有難う御座います。 初めて聞くような事ばかりで理解が追いついてはおりませんが、小さな細胞と言うものを健康にする、ナノマシンと言う物でお母様を治療して下さっているのですよね。

あの中で、今も小さな医術師様・・・・が動き回って悪い場所を治して頂いているのですよね 』


ミオはホッとした! 何とか理解してもらえた!

「そうよ、もう治療は始まっているわ。

三日後には御母さんと会えるわよ。

そうしたら、生活に適した状態への復帰リハビリテーションを手伝ってね。

きっと、彼方達と一緒に居られる事が復帰への力になると思うわよ 」

家族の力は大きい、きっとリハビリにも耐えられるだろう。


『『 はい! 』』

二人は頷き合い返事を返した

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