第52話 地球に措いてもノリトの技術は常識外の部分があるのだから
ミオ達はデザートで用意した苺ショートケーキに舌鼓を打ち、一息ついた。
「シャルル様にアルフォンス様、お母様の事をお聞きになりたいのですよね? 」
ミオは、二人が気にしているであろう事を説明するための準備をする。
『はい、 治療と仰いましたが、ミオ様達の世界の物は……
その、色々と此方と大きく違っております。
なので、先程の
アルフォンスも同意だと頷いていた。
「そうですよねぇ! 判りました出来る限り判り易くお話しますね 』
ミオも判り難いであろうと想像していた。
それに、命が助かると言っても未知の世界の医療な訳で、不安を口にするのは当然だろうとも感じていたのだ。
自身がそう思って居るのだから尚更の事だった。
地球に措いてもノリトの技術は常識外の部分があるのだから。
ドーラによってノリトへと伝えられた技術全てが異質であり、
その際たる物が、ノリトのボディーである。
ノリトでさえも複製すら出来無い、製造も不可能な
正式名称はタリスマンと言う。
地球で言うタリスマンとは魔法の記号が記された物体で、装着者に超自然的な力や保護を与えると考えられているお守りである。
しかし、ノリトの物は元は球形の金属らしき物だったのだが、ドーラより託された直後、ノリトがあの姿へと変様させた。
その後は身体の一部を移して今に至る訳だ。
「そうですね。 この世界では
追加の飲み物と茶菓子にクッキーを用意すると説明をはじめた。
「大型モニターを展開、医療工程を参照 」
大型モニターが壁面に展開し工程表を表示した。
「まず、ここに表示されているのが再生治療の工程表…… 治療手順になるの。
最初に治療する為に必要な診察を行なったのね。
身体の中を
其処までがここの部分ね 」
工程表の前部
【対象のスキャニング…… 各種状態異常の検出】
【診断完了…… 生体情報分析】
までを指し示し、シャルル達二人を窺った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます