第27話 出会い
「人間が何の用だ?」
「えっと…雨が降って来ちゃって雨宿りできる所探してたら…」
「……」
「邪魔だったら別のところ探します…すみませんでした…」
「いやここにいても構わない…好きにしろ…」
「は、はいありがとうございます…」
「……」
「あ、あの…」
「なんだ」
「あなたは何のフレンズ…ですか?」
「…ヤタガラスだ…」
「ヤタガラスさん…」
ザアアアアアアアアア…
「うぐ……」
「ど、どうしたんですか?ヤタガラスさん…って怪我してるんですか?」
「その方には関係ない…ただサンドスターが少なくなっている…だけだ」
「サンドスターが無くなったらどうなるんですか?」
「…知らないのか…サンドスターが無くなればフレンズは元動物へ戻る…すなわち死だ…」
「え?死んじゃうんですか…」
トモカズは走り出した
「ふ…恐れをなして逃げたか…」
ザアアアアアアアアア…
(まずいな…そろそろ視界が…もうこれまで…か…)
ヤタガラスが目を閉じると
タッタッタッタ…
(足音?ああ…迎えが来たか…余もここまでか…)
しかしヤタガラスが消えることは無かった、何故なら
(これは…この温もりは…サンドスター…か?)
ヤタガラスが目を開くとトモカズがサンドスターの結晶を当てていた
「あ、目を覚ましましたか?」
「人間…何をしている!傷だらけではないか!何故会ったばかりの余のためにそこまで…」
「理由?考えて無かったです…ただヤタガラスさんを…助け…たくて…」
ドサ…
トモカズは倒れた
「おい!しっかりせぬか!」
「…あれ?」
トモカズが目を覚ますと
「暖かい…これって…」
「起きたか人間…」
「ヤタガラスさん……!これは…羽…」
「雨で気温が下がっている…寒いだろうからな…」
「あ、ありがとうございます…」
「ん?音が小さくなって来たか」
「あ、明るくなって来ましたね」
2人は外へ出た
「晴れたか…」
「晴れましたね…それじゃあ僕はそろそろ」
「待て…その方名は何だ?」
「トモカズです…」
「トモカズか…ふ…礼を言わせてもらうありがとう…」
「という訳だだから余はトモカズを…」
「なるほど…今とは全く違いますね」
「ああ…おそらく先代のサーバルの事もあるが…一番は親父殿の失踪であろう」
「なるほど…おや?雨が止んだようですね」
「そうか…余はもう行くぞ」
「私も行くとしますかね…」
2人は外へ出た
ゼロはその後充電を終え家に帰るが…
「ゼロさん大変です!カズさんが…カズさんが居ません!」
「何ですと…」
港ではカズと車椅子に乗った男が向かい合っていた
「久しぶりだねトモカズ君」
「アキラ…」
「トモカズさんは…トモカズさんはどこへ!」
「それがわからないんです…僕とサーバルちゃんも今帰って来たばかりで…」
「カズちゃんが居なかったの!」
「トモカズ君…事前に連絡した通り僕は君に伝えることがあってここに来た」
「……」
「はあ…はあ…」
ゼロが走っていた
「く…一体どこに…」
(何故か嫌な予感がします…)
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