たよれる仲間は、みんな・・・
小暑が過ぎ、夏本番を迎えますが、暑さに負けずご活躍のことと思います。
タカシです。
あれから、神輿に担がれるままに魔王討伐隊なるものが結成され、あれよあれよという間に魔王がいるといわれる大陸に向かっては、降りかかってくる火の粉を粉微塵にしながら進み続けています。
これまでの旅で問題があったとするならば、随伴されている鎧甲冑姿の方々や聖職者姿の方、雑務を行われる方々と、とにかく自身の世話に近しい人たちが、みな女性という点でしょうか。
こういった状況を鑑みれば、"ハーレムだから良いじゃないか"と思われる方がいるとは思います。
ですが、みなさん目が死んでいます。
それはもう、こちらを見る視線に"ハイライトがありません"という状態です。
こちらから声をかけてみるも、身体を強張らせては、恐慌状態になられます。
いただく食事なども、震える手で持ち込まれる状態です。
何もかもが"恐れ多い"という事を言われますが、本当に「恐れられている」としか思えません。
特に、こちらが一番参った事と言えば、夜、眠っていたときに不穏な気配を感じては目を開けてみると、女性の方が完全に死んだ目で感情もなく枕元に立たれてました。
正直、怖すぎました。
心霊的なホラーと言うより、サイコ的なホラーすぎて心がまったく休まりませんでした。
なので、用が無いときは近づかないでほしいと願いました。
その後も、何とか信用と信頼の・・・いや、自分が安全であるという事を知ってもらおうと、お手伝いをしたりと努力してみようと思いました。
ですが、それらお手伝いを行おうとする度に、魔王軍が空気を読まずにほぼ毎日強襲をかけてくるため、その都度
そうして、信頼の回復どころか、こちらに畏怖の念が大きく成長した状態で、魔王がいるという本拠地へとたどりつきました。
本拠地・・・いえ、お城ではあるんでしょうが、こちらが思っていた西洋風ではなく中華風とでもいうのか、周りがしっかりとした石塀で囲まれているといった感じです。
ただ、そのほとんどが黒塗りというのが、とてつもない威圧感を感じさせてくれます。
また、その石堀の周辺には、とんでもない数の魔物たちが隊列をなして埋め尽くしています。
あるいみ、存在感がとてつもないその魔物たちの集団に向かって、怒声とともに突撃していく討伐隊がいました。
「って、えぇえぇっぇ?!」と、こちらが何故にそういう行動にとったのか?と驚くまもなく、一緒になって敵陣まっただ中に飛び込まされていく自分という存在。
”多勢に無勢じゃないのか?"と思ったのですが、危険的な感じが一切感じる事もなく、目に入るモノすべてを灰燼・・・ではなく、粉微塵にしていってる自分がいるという始末です。
正直、"何この某無双ゲー・・・"的な感想が思いつくほどの余裕がありました。
ただ、やはり多勢に無勢です。
どこからともなく飛んでくる飛び道具みたいなのがあったりします。
今までの道中でもあったことなのですが、なんとなく”ここら辺に飛んでくるなぁ”という感覚があり、その場所を避けておくと、あたる事もなく躱す事がわかっていました。
今回も同様に同じことを行いつつも、火の粉をはらっていってました。
ですが、自分はよくても他の人たちはそうもいかず、徐々にこちらの部隊も減っていきます。
やはり、"こんなに相手が多いとまずいよな・・・"と思い、”出し惜しみはなしにしたほうがいいな"と、意を決しました。
空を見上げてみれば、
道中、
その答えとして、太陽光を集光し、ソーラーのレイ的なものをパク・・・思いつきました。
光の屈折を調整できる事は確認済みです。
そうして、集光した光で相手の居城に向かって攻撃を
いきなり相手の居城が一斉に粉微塵になりました。
後に残るは、更地といったところです。
まだ、集光してないんですけど・・・いや、しようとはしましたが・・・
そうして、魔王は滅んだみたいです。
なにしろ、その後に女神様が降臨し"魔王は滅びました"という言葉と共に公認状態のお墨付きとなりました。
魔王様、見たことないんですが、これでよかったのでしょうか。
とりあえず、降臨された女神様は金髪ブロンドの美しい定番的な方でした。
敬具
追伸
(駄)女神様からお声をきいて、ようやく元の世界に戻ってきました。
数か月の旅路だったとは思ったのですが、
飛ばされたその日の借りているアパートの部屋前との事でした。
そうして、扉を開けて懐かしい我が家(賃貸)へと入ると、
「お待ちしておりました。
上半身"だけ"素っ裸な白髪の女性(?)が目の前にいてカタマリました。
('A`;):エッ?アッ?外人!?・・・フ、フ、フー・アー・ユー?
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