第190話少年期[180]やっぱり冒険はいいよな

宝箱から出てきた銀貨数十枚と、魔鉱石のインゴット二つを見て、ゼルートはこれが当たりなのかハズレなのか分からなかった。


「・・・・・・アレナ、これはハズレか? それとも当たりなのか?」


宝箱に入っている中身を見て、アレナは少し考え込んだ。


「そうね~~~~~・・・・・・普通なら当たりか、ハズレで言えばハズレの方なんだけど、でもゼルートにとっては当りなんじゃないかしら。ゼルートは別にポーション系や、ランクの低い装備が手に入っても嬉しくないでしょ」


「・・・・・・確かにそうだな」


(銀貨十数枚はそうだな~~~~、正直貯めても意味ないから、あれのお金に回しておくか。魔鉱石のインゴットは、俺が創造で使うことが出来るし、マグラスさんに渡して作って貰うのもいいな。俺のじゃぁ、なんとなくで創ってるから、見た目的に無くても中身的に不具合がありそうだしな。アレナの言う通り、俺にとっては当りかもな)


アレナの言葉にソブル達も同意していた。


「確かにアレナさんの言う通りだな。ゼルートは自分でポーション作ってしまうから。ポーション系が出ても需要が少なさそうだ」


「装備に関してもゼルート自身が強いから、下手の物は必要なさそうだな」


それから奥の扉が開き、談笑しながら下へと続く階段を下りて行った。

そして次の十一階層に入る前に、セフィーレが予定通りに魔物と戦う人選を変えてダンジョンを進むことを話した。それを聞いたソブル達は気合いが入った目をしていた。


だが、その中でローガスの今までの失態を取り返そうと、少し気合いが入りすぎな様子を見たゼルートは若干嫌な予感がしていた。


(十一階層から二十階層までの敵は高くてもCランクぐらいだから心配はいらないとは思うけど・・・・・・まぁ、一応注意だけはしておくか。護衛依頼だしな)


若干の不安を抱えながら、ゼルートは後列に回り、アイテムボックスから、自作の武器をいつでも使えるようにし、列に続いて十一階層に突入した。


十一階層からのエリアは・・・・・・森だった。


「これは・・・・・・聞いてはいたけど・・・・・・凄いな。ルウナもそう思わないか」


「ああ、正直は私は幻覚を見ているんじゃないかとすら思う」


森のダンジョンエリアの中には、空と太陽があった。

目の前の光景に、セフィーレ達もゼルートとルウナと、同じような状態になっていた。

その中で、アレナだけが過去に目の前の光景を何度も見たことがあり、全く動じていなかった。


(いや~~~~、ダンジョンってマジですごいな。何で太陽があるんだよ。流石に宇宙までは再建されていないだろうけど、・・・・・・駄目だ。なんて言ったらいいか言葉が見つからない。取りあえず一言、ダンジョンマジですごいな)


ゼルートは、この世界に来てから何度目になるかは分からないが、自分を転生させてくれた神様に感謝した。



十一階層に入ってから十五分が経ったが、ゼルート達はまだ一度も、魔物に遭遇していなかった。


「ふむ・・・・・・ソブル。魔物と遭遇したいという訳ではないが、ここまで遭遇しないものなのか?」


カネルに質問されたソブルは、周囲を警戒し進みながら返した。


「いや・・・・・・正直分からないです。俺は一階層から十階層までの洞窟よりは、魔物と遭遇する確率は高いと思っていたんですけど・・・・・・ゼルートはどう思う」


質問を振られたゼルートは、難しい内容に頭を悩ませながら自分の考えをまとめようとした。

勿論、周囲に敵がいないか警戒しながら。

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