第175話少年期[165]四人の考え

(いや~~~~~~、本当に強いなゼルートは。速過ぎて殆ど何が起こっているのか分からなかったな。それに、単純な力や速さだけじゃなく、力の加減さがもの凄く上手かった。空中でナンパ冒険者を木刀で何十回と殴っていたのは分かったけど、あんなに殴りまくったら基本的に死ぬよな。他の二人に対しても、絶妙に死なないようにしていたし。なんかこう・・・・・・年下なのに憧れちまう部分があるな。何が何でも自分の思いを貫き通す思い、そしてそれを実現させるだけの力。本当に凄いと思う・・・・・・だから本当にゼルート達に手は出すなよローガス)


ソブルは先程のゼルートの戦いぶり、過去の偉業を思い出し、ゼルートに対して憧れの様な物を持つようになった。そして最後に自分の同僚がゼルートに手を出さないでほしいと、もう一度願った。


(先程動き・・・・・・流石はミーユ様が認められた方だ。動きが殆ど見えなかった。そして、相手を殺していてもおかしくない程の攻撃を浴びせたのにも関わらず、相手は死んでいない。絶妙な力加減だ。それに、私達の邪魔をしてきた相手に、最後は施しまで与えるとは・・・・・・最後の考えは少しナンパ冒険者達に同情するが、優しさを十分にある方だ。だが、今回の事で本当に、自分達に喧嘩を売る者、理不尽を押し付けようとする者、権力を盾にして自分や仲間を脅かそうとする者には、容赦がないことが分かった。・・・・・・なので頼むからゼルート殿達に刃を向けるようなことはしないでくれよ。頼むから本当に)


カネルもソブル同様、ゼルートの動き、加えて優しさに感心していた。それと同時に、絶対にゼルート達に手を出してほしくないと、これまたソブル同様に思った。


(はぁ~~~~~~、先程のゼルートさん。私には全く何がどうなっているかは見えませんでしたが、とにかく強いという事だけは分かりました。あのプライドの高いローガスが、ゼルートさんの戦いを見て悪態を突かなかったのですから。それにゼルートさんの優しさも見れて良かったです。最後に不穏なことを言っていましたが、自業自得なので仕方がないということでしょう。それにしても本当に、自分の我を通す方ですね。貴族としての立場から見るとあまりよくないのでしょうが、個人的にはとても好感が持てる方です!! なのでローガスには、ゼルーさん達に絶対に敵対する様なことはしないで欲しいですね。ゼルートさん達と全面戦争なんて、正直言って負ける未来しか見えないので絶対に嫌です)


リシアも他の二人同様にゼルートの強さ、優しさに感動していた。それと同時に、ローガスがゼルート達に喧嘩を売るような真似は絶対にしてほしくないと思っていた。


そんな三人の思いを他所に、ローガスはゼルートに手を出すような真似はしていないが、ゼルートを憎むことはやめていなかった。


(くそ・・・・・・なぜ、冒険者になったばかりの子供があそこまでの強さを持っているんだ!!?? 私の方が、遥かに鍛錬を積んでいるはずだ、目標もしっかりと立てて行っている!! なのに何故だ!? 何故あのような貴族を敬うといった常識が分からない奴が、あそこまでの強さを持っているのだ!!! おのれ~~~~!!!!!)


ローガスは、表情は何時もの不愛想な顔だが内心は、荒れに荒れていた。

現実が見れていないローガスが三人の恐れている未来を起こす可能性は決して低くはなかった。


そして四人がそういったことを考えている内に、ダンジョンの中へ入った。

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