第166話少年期[156]やっぱり娯楽は大切だね

夜のティーパーティーが始まってから、二人は楽しそうに会話をしていた。

内容は昼間に場所の中で話せなかった内容を話していた。

セフィーレは馬車の中では従者がいたから遠慮して話せていなかった、貴族としての愚痴を喋りまくっていた。

ゼルートも一応貴族なので、セフィーレの苦労が分からなくもないのでかなり同情した。

愚痴の内容は今頃、ゼルートの兄や姉が体験してるであろうものだった。


ゼルートはその話を聞いて、本当に貴族の学校に行かなくて良かったと、心底思った。

だが、そんな暗い話ばかりでなく、ゼルートが興味を引く話も多かった。

特にセフィーレの親の交渉の話などはゼルートにとって、とても為になるのだった。


ゼルートも今までの人生で面白い事はいくらでもあったので、話題が尽きることはなかった。

気分が良くなったゼルートはつい、自作のオセロを出してセフィ―レを誘ってみた。


勿論セフィ―レは誘いに乗り、二人でオセロを始めた。勝負の結果は造ってからラガールやゲイル達と長年やって来たゼルートの圧勝だった。

だが、この一回でセフィーレはオセロにはまり、何回もゼルートに勝負を挑んだ。結果はゼルートの全勝。

だからといってセフィーレは一向に諦めようとはしなかったが、そろそろ寝なければとゼルートは思い、十戦程したあたりできり上げようとしたが、熱が入ってしまったセフィーレを止める事が出来なかった。


その後、もう五戦程二人はオセロで勝負をしたがゼルートの勝利は動かなかった。

ゼルートは流石にこれ以上は明日に響くと思い、この依頼が終わったらこれをセフィーレに渡すという条件を出して、自分の部屋に戻ることが出来た。


自分の部屋に戻ったゼルートは初めてのダンジョンに胸を膨らませながら眠りについた。




「・・・・・・しまったな。早く目が覚め過ぎた」


ゼルートは窓の外を見ながらつぶやいた。

太陽は出ているものの、まだ空の色は濃かった。


ゼルートは二度寝するのは良くないなと思い、宿から出て近くにある開けた場所に向かった。

到着してからまずは柔軟体操を始め、そこから格闘技の技の確認、ロングソードを使い相手を想定してのシャドーを開始、体が暖まって来たら最後は前世の格闘漫画にあった最強の人間をイメージしながらシャドーを始めた。

シャドーを始めてから二十分程が経ち、辺りが明るくなってきたことに気が付いたゼルートはそこで一旦やめ、アイテムバックからドーウルスで買った果実水を取り出し一気に煽った。


そして果実水を飲み終えたゼルートは後ろに隠れている人物に声をかけた。


「何か俺に用ですかリシアさん」


ゼルートに自分が隠れてみていたことがバレたリシアは誤魔化すことは無理だと思い、おそるおそるゼルートの方に近づいてきた。


「えっと・・・・・・すみません。のぞき見するつもりはなかったんですけど、ゼルートさんが宿を出ていくのが見えてつい、着いて来てしまいました」


リシアは深く頭を下げたが、ゼルートとしては自分の鍛錬を見られたところで何か損することはないので、気にすることはなかった。


「頭を上げてください。別に俺は見られたところでどうこう思わないので、気にしないでください」


「あ、ありがとうございます」


それから少し沈黙が続いたが、先にリシアがその沈黙を破った。


「あ、あの。ゼルートさんは何時もあのような鍛錬をなされているんですか?」


「そうですね。基本的に朝か夜に今やっていた鍛錬をしていますね」


ゼルートは軽く言ってのけているが、リシアからしたら鍛錬の言葉では片づけられないものだった。

セフィーレの従者ということで騎士団の訓練などをたまに見たりするが、それとは比べものにならい程凄い内容だとリシアは感じた。


最後のシャドー等は、リシアは幻覚かと思ったがおぼろげにゼルート体格の二倍はあろうかという人物が見えた。

あまりにも凄い内容だったのでリシアは食いつくようにゼルートに質問をした。


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