第144話少年期[134]やっぱり俺はおかしいのか?

「そういえばゼルートはどこであの雷属性のドラゴン・・・・・・ラルだったか。どうやって従魔にしたんだ? ワイバーンなどの下級のドラゴンなら卵から孵らせ、小さいときから育てれば高確率で従魔に出来るが、属性を持つドラゴンだと中々そうもいかないぞ」


セフィーレの言葉にカネルも興味を示し、話に加わってきた。


「それは私も思いました。ドラゴンゆえに従えるにしてもそれ相応の強さを示さなければなりません。今のゼルート殿は確かに強いと思いますが、今の年齢より前となると少し難しいのではと思いますが?」


ゼルートは二人の問いにどう答えていいのかもの凄く迷った。

まず正直に全てを答えていいのか、そして子供の時の強さを話してもいいのか。


(俺が実際にラルを従魔にしたの五歳の時なんだよな・・・・・・うん、そこを誤魔化すか。というかラガールの存在をそもそも話していいのか分からないんだが、というかやっぱだめだよな。俺に迷惑がかかると言うより多分父さんに迷惑がかかると思う。うん、それはダメだ。ん~~~~なんて説明したらいんだろうな)


ゼルートはどう説明すればいいか頭をフル回転させながら考えていた。(時間は約三秒)

そして取り合えずこれで自分にも両親にも迷惑が掛からないであろう説明を思いついた。


「十歳ぐらいの時に父が治めている町を出てから結構離れたところでラルの親に会ったんですよ。そこでなんというか、スキルによるのもなのか分からないんですけど俺の事をちょくちょく見ていたらしく、俺の事を気に入っていたらしくてその時にラルに外の世界を見せてあげてほしいって言われて、それからは一緒に行動するようになりました」


ゼルートはいろいろ重要な部分は隠しながらも、納得出来るであろう内容を説明することが出来たと思った。


(どうだ? 一応納得してもらえそうな感じで説明したと思うんだけど・・・・・・やっぱり説明不足だったかな。でもこれ以上詳しく説明しろって言われても俺的には中々の機密事項だからな。できれば喋りたくないんだよな~~~~~)


ゼルートはポーカーフェイスを崩していないが、内心焦りまくっていた。


「なるほど、千里眼というスキルを持っているのならそういうことも可能なのかもしれないな。それにしてもドラゴンに気に入られるとはかなり凄い事だぞゼルート!!! ドラゴンの中には争いを好まない者もいるから、ドラゴンと対面して何事もなく無事生きていられたという話はたまに聞くが、既に子がいるドラゴンに気に入られた者がいるなんて初めて聞いたぞ」


セフィ―レの言葉にリシアも頷きながら同意した。


「セフィーレ様に言う通り本当に珍しい事です。歴史上にそういった人物は確かにいますが、それは本当に昔の話です。ここ数百年の間では子を持つドラゴンに気に入られた人物はいません。ゼルートさんの話を聞いて嘘だ、そんなこと信じられるわけがないと言う人がいるかもしれませんが、雷属性のドラゴンのラルがゼルート殿の言うことをしっかりと聞いているのを見れば否定することは出来ないでしょう」


ゼルートはリシアの話を聞き、そんなに珍しいことなのかと疑問に思った。


(そんなに珍しいことなのか?? 確かにもう子を持つドラゴンって確かに長い間生きて知恵もあって想像以上の強さを持っている筈。というかそもそも中々会えないんじゃないのか? それに気に入られる前に多分欲や名声に目がくらんで直ぐに自分から攻撃したから、そういう関係にならなかったと思うんだけどな)


ゼルートの考えは確かに正しかった。ドラゴンと遭遇した者のとる行動は逃げるか戦うの二つしかない。というかまず言葉が通じるかもわからない相手に話してみようという気は起きないのだろう。


色々長く話している内に時間は夕方になっていた。


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