第131話少年期[123]依頼完了後の様子

ゼルートがドーウルスに帰ってきてからの一週間、色々とあった。


まずギルドに報告ということで中に入ると、イルーネに発見されもの凄く心配された。


ゼルートとしてはイルーネみたいな綺麗な人に心配されるのは嬉しいが、周りの男の冒険者からの嫉妬の視線が鬱陶しかった。


アレナとルウナはその様子を微笑ましい顔で見ていた。


ちなみにゼルートがオークキングと戦ったと報告すると、同じ様な事がまた起こった。


今回の緊急依頼で得た報酬はかなりの大金になった。


まずは参加量が金貨二枚。


ゼルート、アレナ、ルウナが討伐した数での合計が金貨六十七枚と銀貨三十枚となった。(ゲイルの分は別です)


そしてゼルートが倒したオークキングは、特別報酬として白金貨三枚となった。


これだけあれば半年は働かず悠々自適に暮らせるが、ゼルート達にそんな気は全くなかった。

そしてオークキングの肉の全体の五分の一程もゼルートは、自分達が泊まっている満腹亭の女将さんにあげた。


女将は最初はこんな高価な食材は受け取れないと言ったが、ゼルート達が今晩の自分達の夕食にこれを使ってくれという条件をつけたことで、受け取ってもらえた。


そして調理されたオークキングの肉を食べたゼルート達は、その旨さに感激した。

オークジェネラルの肉も美味しかったがそれ以上の旨さだった。


普通の冒険者ならばそういった上等な魔物の肉はかなりの金になるので、高ランクの冒険者でもほとんどの者は売ってしまう。


依頼を受けるにも色々準備に金がかかる。装備の手入れ、買い替えにもある程度金がかかる。より上のクエストを受けようとすれば、今まで使ってきた武器よりも高性能な武器を買わなければいけなきなり、金がますますかかる。

といった感じで冒険者は何かと出費が多いので、旨い食材を手に入れてもほとんど売ってしまう。


だがゼルートの場合は生まれてから冒険者になるまでに、冒険者にとって必要なものは自分で自作したりしていたので、元々の出費が全くない。むしろポーション作りで儲けていたのでプラスからのスタートだ。


武器も平凡な物からランクが高い物まであるので、武器には困らない。


防具に関してはそもそも付けていないので心配無用。


そしてそもそもの金に関しては、ラッキーティアスクワロの涙の結晶をオークションに出した時に黒曜金貨十枚というバカげた額で売れた。

それをゼルートは基本使うつもりはないが、くらいの低い貴族の総資産より圧倒的に多い金を持っているので、金に関して困ることはまずない。


そしてもう一つは、ダンを除くグレイス一家の三人によく絡まれるようになった。


摸擬戦や食事に買い物。グレイスとコーネリアに関しては両親達とパーティーを組んでいた時の冒険の話をよく聞かせてもらった。


そしてゼルートが三人と仲良くしていると(特にコーネリアとミルシェと話している時は本気でやばい)ダンがゼルートを思いっきり睨んでくる。


睨んでくるが、絡んでは来ない。ダンもゼルートに絡めば、グレイス達に怒られると学習したのか睨んでくるだけだった。


そしてギルドを通じて、とある貴族からゼルートは感謝の手紙を貰った。


名前はネールマ・カールネだった。


全く関わりのない貴族なので、少しドキドキしながら読んでいくと先日のオークションでゼルートが出品したラッキーティアスクワロの涙の結晶を落札した貴族だということが分かった。


内容には妻に最高のプレゼントが出来たという感謝の言葉と、王都に来た時は是非家を訪ねてくれと書かれてあった。


ゼルートは貴族から喧嘩を売られたわけではないとわかって、少しほっとした。


そしてその後は討伐の依頼を受けたり、ゼルートに関してはポーションを作ったり等で日が経って行った。


そして数日後、満腹亭に領主の部下が訪れ、ゼルート達に領主の家に来てほしいと言ってきた。

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