第119話少年期[108]メインディッシュ

「これで終わりだ」


そう言うと、ゼルートは二人を横に一刀両断した。


斬られた二人は痛みに悶えていたので、斬られたのもわからないまま死んだ。


「さて、バカな冒険者の始末も終わったし、とっとと燃やして帰るとするか」


ゼルートは殺した冒険者の死体が、万が一にスケルトン等になられて冒険者を襲ったなどという話は聞きたくないので、完璧に燃やし尽くして灰にした。


ちなみに今回は襲ってきた冒険者から装備を剥ぎ取るようなことはしなかった。というよりゼルートの頭の中が、殺すことしか考えてなかったともいえるだろう。


「よし、これでアンデット化したりスケルトンになることはないだろう。それじゃ・・・・・・そろそろメインディッシュが来そうだし皆のところに戻るとするか」


数分後、ゼルート達は合流しそれぞれの戦いについて話し合っていた。


「俺のところはゴブリンは普通のと上位種がいたけど正直大差なかったな。オークに関してはやっばDランクの魔物だけあって、力はそこそこあったけど速さが全然なかったからやっぱしいまいちだったな。あっ、でも、オークジェネラルは少し楽しめたな。最後のダッシュブレイクはそこそこ威力があったしな」


ゼルートはオーク達との戦いを思い出しながら、思ったことを全部話した。


続いて報告したルウナもゼルートと似たような物だった。


「私のほうはゴブリンに関してはゼルートとあまり変わらないな。普通のオークに関しても確かに力はあったが速さがなさすぎる。だが人型の魔物というだけあってずる賢くはあったな。

それと、最後に戦った戦ったオークジェネラルは当りだったな。私と戦っている最中に成長したしな。最後の一撃の・・・・・・確か粉砕という技だったか? あれはまさに死を賭した一撃だった。一応今回の緊急依頼に参加した意味はあったと思うな」


ルウナは最後の方は自慢げに言った。


それを聞いたゼルートはやっぱりもう少し我慢しておけばよかったのか? と一人で勝手に後悔していた。


それを見たゲイルとアレナはやっぱりといった感じで苦笑いしていた。


そして次はアレナの番だが、顔はやってしまったという感じだった。


「え~~~と、悪いけど私はゼルートやルウナみたいな話はないわ。正直あいつらを見ていると無性に殺してやりたくなるから、楽しむ余裕は一切なかったわ」


アレナの言葉にゼルートはアレナがマジだということが分かったので、からかったりなどはしなかった。


「ゲイルの方はどうだった?」


「そうですね・・・・・・正直に言えば大したことはありませんでしたね。戦いの目的が困っている者を助けるということだったので、直ぐに終わらしてしまったので楽しむ間はなかったですね」


「あーーー・・・・・・それは悪かったな」


そりゃー楽しむ間はないよなー、と今更ゲイルに指示した内容が悪かったかなとゼルートは思い始めた。


自分とルウナはある程度楽しめたが、肝心の強い奴と戦うために来たゲイルが強い奴と戦えていないのはまずいと思った。


だがゲイルはゼルートの考えを否定した。


「いえ、謝れることはないですよ。たいして強そうなのはいなかったので、例え成長したとしても我が満足できる相手ではないので気になさらないでください。ほら・・・・・・話をしていれば今日のメインディッシュが来ましたよ」


ゲイルの言葉を聞いたゼルート達は、大きな魔力を感じる方向に目を向けた。


それを見たゼルートの顔はやっと来たかと、良い笑顔をしていた。まるで欲しかった玩具がこちらに近づいてくるのを見ている子供の様な顔をしている。


「アレナ、ルウナ。周りの奴らを頼む」


「わかったわ」


「は~~~、ゼルート。今度は私にも戦わせてくれよ」


「ああ、わかってるって」


ゼルートはルウナの願いに軽い感じで答えた。ルウナは少し渋い顔をしたが、直ぐにこれから始まる戦闘に集中した。


「さてゲイル・・・・・・せっかくのメインディッシュだ。楽しんでいこうぜ」


「ええ、たっぷりと楽しませてもらいましょう」

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