第114話少年期[103]女の敵に慈悲はない

オークジェネラルの放った粉砕と、ルウナが繰り出した炎狼拳がぶつかり合い、結果は・・・・・・。


「ふむ、まさに死を賭した一撃と言えるな。最後の一撃はなかなか満足できたぞ、オークジェネラル」


「ブ、モオオ、ォォォ・・・・・・」


ルウナが繰り出した炎狼拳は、オークジェネラルの斧を砕き、腹部を大きく抉った。

もちろんオークジェネラルに再生能力などはなく、体の大部分の器官がなくなったことにより絶命した。

オークジェネラルを倒し終えたルウナは、最後のオークジェネラルの一撃に満足していた。していたが・・・・・・。


「ん~~~、最後の一撃は確かに良かった。良かったんだが・・・・・やっぱりもう少し戦っていたかったな。やはり私もキング種と戦いたかったな。

・・・・・・ゲイルに頼み込んでみるか? いや、あいつは確か強い奴と戦うのが目的で、わざわざ来たはずだったからやっぱり無理か・・・・・・」


ゼルートならなんとかなるか? と一瞬思ったが、ゼルートが奴隷的な扱いをしていなかったおかげですっかり忘れていたが、形式上自分はゼルートの奴隷だということを思い出し、主の楽しみを奪うのは良くないと思い断念した。


「ふむ、仕方がない。どうやらみんなもある程度は終わり、ゼルートは例の馬鹿者達を潰しに行くようだから、ゼルートがゲイルに指示していたように私も助けを必要としている冒険者を助けに行くとするか」


そう言うとルウナは困っている冒険者がいないか探しに行った。



「は~~~、まったく。ゼルートもルウナも血の気が盛んね。まぁ、冒険者としておかしいことではないのだけれど。さて・・・・・・本当にこいつらの女を見る目は嫌いだわ」


アレナは絶対零度の目でオークとゴブリン達を見ていた。


過去にオークやゴブリンに慰み者されたことはなかったが、慰み者にされ壊れてしまった女性を見たことがある。

相手は自分達とは違う種族であろうと、性別はある。そして子を残そうとする行為もわかる。


だが、なぜ魔物とは違う人族やエルフ族、獣人族の女性が被害に遭わなければいけないのか、全く理解できなかった。いや、理解したくもなかった。


「あなた達・・・・・・全員生きて帰れると思わないことね」


そう言った瞬間、アレナはオークとゴブリンがまったく目で追えない速さで移動し、魔力を纏わせた長剣で五体を纏めて一刀両断した。


メイジやアーチャー達は急いで遠距離から攻撃しようとしたが、動作を行う前に意識が途絶えた。


「ファイヤースピット!!!!」


アレナが無詠唱で唱えた魔法、ファイヤーランスの五分の一ほどの大きさの火の槍が脳を貫いた。


脳を貫かれたオーク達はもちろん生きてはいない。そして仲間が次々と殺されたことにより焦りを感じ始めたオークとゴブリン達は、一斉にアレナに襲い掛かった。


が、襲い掛かったオークとゴブリン達はアレナが唱えたウィンドカッターを応用したウィンドサークルで胴体を切り裂いた。


その様子を見て、他のオークやゴブリン達は逃げ出そうとしたがアレナがそれを許すわけもなく・・・・・・。


「ファイヤーウォール!!!」


アレナが無詠唱で唱えた火の壁によって阻まれた。


そしてアレナはいつもの明るい声とは違い、とても低い声でオークとゴブリン達に告げた。


「さっき私は言ったよね。生きて帰れると思わないでよねって。私はゼルートやルウナと違ってあんた達との戦いを楽しむつもりはないから・・・・・・これで終わらせてあげるわ」


そう言うとアレナは自分の長剣と腕に雷を纏いだした。


「これで終わりよ・・・・・・エレクトロスラスト!!!!」


技を唱えると、アレナは眼にも留まらぬ速さで連続で突きを繰り出した。


すると突き出した長剣の先から、雷の魔力が弾丸になりオークとゴブリン達の脳と心臓を貫いた。


オークとゴブリンは心臓が何個もあるような特異な魔物ではないので、アレナが放った技により全員死んだ。


その様子を見たアレナは、最初と変わらぬ絶対零度の目でオークとゴブリン達を見ていた。


「精々あの世で自分たちの行いを後悔することね」


そう言うとアレナはゼルート達の様子を確認し、アレナと同じように助けを必要としている冒険者を探しに行った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます