第104話少年期[93]テイムの仕方

ゼルート達がゲイルと細かい話をしてから五分後、グレイス達がゼルート達の元ににやってきた。


「おう、ゼルート! 昨日ぶりだな。今日は一緒の馬車らしいからよろしくな。って、おおおぅ!? 中々強そうなリザードマンだな。普通のリザードマンの見た目じゃねぇから亜種? でも結構前に見たリザードマンの亜種と違うしな・・・・・・・まさか希少種か!? いや~~~、やるじゃねぇかゼルート。そんな強そうなリザードマンをテイムするなんてよ」


「おはようございますゼルート君。昨日はよく眠れましたか? あら・・・・・・とても強そうなリザードマンですね。もしかしてゼルート君のリザードマンですか? それならとても心強いですね」


「おはようゼルート君、でいいかな? 今日からよろしくね。そういえばお母さんからゼルート君も魔法を使うって聞いたけど本当? 私も攻撃魔法を主にするタイプだから、よかったらどんな感じで魔法を使って戦うか教えてもらっていいかな? って、えっ、なんでリザードマンが・・・・・・それによく見ると普通のリザードマンと違う。

あれ、従魔の首飾り・・・・・・それってゼルート君の従魔ってこと? す、すごいね! こんな強そうなリザードマンを従魔にしているなんて、本当に凄いよ!! よかったらそっちも時間があったら教えてくれないかな?」


「っげ! 本当にいるのかよお前・・・・・・おい! 俺はお前の事なんか一切信用してないからな。精々敵に殺されないように後ろで怯えてろ。 って、なんでこんなところにリザードマンがいるんだよ!? それに普通のリザードマンと色と形も違う・・・・・・くそ! なんでこんな奴がここに・・・・・・ってなんで父さんも母さんも姉さんも武器を構えてないんだよ!」


ゲイルを初めて見たグレイス達四人はそれぞれ思った事を口に出した。


(へ~さすがグレイスさんとコーネリアさんは動じていないな。それに直ぐに俺の従魔だって見抜いたし。まっ、それは従魔の首飾りを見ればわかることか。ミルシェさんもそれで気づいてるし。でも、ミルシェさんが従魔に興味があるなんて以外だな。いや、主に攻撃魔法で戦うタイプって言ってたから呪文を詠唱するときに守ってくれっる存在が欲しいんだろうな。そんでダンだけど・・・・・・いつまで剣を構えてるんだこいつ? もしかして従魔の首飾りが見えてないのか? あっ、グレイスに頭殴られた。いったそ~~~。ダンの奴、少しのきっかけ一気に周りが見えなくなるタイプだな。グレイス達のパーティーから抜けたら直ぐになんかやらかしそうだな)


ゼルートは四人のゲイルが見たときの反応に対して、それぞれの感想を浮かべているとグレイスがもう一発ダンの頭を殴りゼルートに謝ってきた。


「悪いなゼルート。お前の従魔に剣を向けたりなんてして。こいつはまだ冒険者になってからそこまで年数は経ってなくてな。やっと中級の冒険者になったてところなんだよ」


「な、と、父さん! 俺はもう立派な中級の冒険者だ!」


「バカを言うな。俺達のパーティーから出ればお前はぺーぺーとまだたいして変わらないってことを忘れるな」


「う、うぐぐぐぐ・・・・・・」


困ったような顔をしてるグレイスと、反発したが簡単に一蹴されて唸っている二人を見てゼルートは別に問題はないと声をかけた。


「まぁ、いきなり魔物を見たらびっくりしてしまうものですから俺は気にしてませんよ。ゲイルも気にしてないだろ?」


「ええ、街の門のすぐ近くに魔物がいれば、普通は驚いてしまうものだと思うので気にしません」


ゲイルの言葉にグレイスはそうかそうかそれは良かったと言いながら、ダンの背中をバシバシ叩いていた。


それから出発の号令がかかりゼルート達は一緒の馬車に乗り目的地に向かった。


目的地に向かうゼルート達の馬車の中はなかなか賑やかだった。


「いやーーー、まさか希少種のリザードマンを従魔にしていたとは驚きだな。ゼルートはテイマーってわけじゃないんだろ」


基本冒険者は冒険者という職業で分けられているが冒険者たちの中では多く分かれている戦士、盾役、剣士、盗賊、神官、狩人、侍などがある。もちろんテイマーもその一つ。


そしてテイマーの戦闘スタイルは基本テイムした魔物に戦闘をまかせ、自分はそれの援護をしたり補助魔法を魔物にかけて戦うもの。


そして魔物をテイムするのにはある程度才能がなければならない。そして魔物をテイムに成功してテイマーになった者は、戦闘をほとんど魔物に任せてしまって自分自身を強くしようとはあまり思わなくなる。


よってテイマーじゃないものが魔物をテイムしてるのは非常に珍しい。


「父さんの言うとおりです。なので良かったらどうやってゲイルさんを従魔にしたのか教えてくれませんか!」


「うん、それは私も気になっていた。あのような強いリザードマンをどうやってテイムしたんだ」


興味津々なミルシェとルウナに迫られ、ゼルートはどう話すか悩んだ。


そしてミルシェに頼られてる? ゼルートを嫉妬の籠った目で見てくるダンをうっとうしいとゼルートは思った。


結果、ゲイルと戦った時の年齢だけごまかして話すことにした。


「十歳の時に村から少し離れたところにある鉱山であったんだ。最初は俺があいつの仲間のリザードマンを殺したから、一対一で決闘みたいになったんだけど、戦ている最中に俺がゲイルに次の一撃で先に相手の急所に刃を当てたら勝ちってルールにしてもらって、俺が勝ったら従魔になってもらうって条件をつけたら向こうも了承してくれたんですよ。そして俺が勝ったのでゲイルは俺の従魔になったんですよ」


ゼルートが話し終えると、皆それぞれなるほどなと言った顔をしていた。


ただ一人を除いて。


アレナ、ルウナとグレイス、コーネリアは俺の大体の強さが分かっていたので、なるほどといった顔をしていた。


ミルシェはどうやらテイムは魔物と勝負をして勝たなければならないと勘違いし、戦う際にどうやって戦ったらいいかブツブツと呟いていた。


その様子を見たゼルートはしまったなと思い苦笑いしていた。


(あれ、絶対に魔物を自分の従魔にするには魔物に勝たなければって考えてるよな。少しミスったかな。勘違いされたまま危ない橋を渡られても困るからそうだな・・・あのラッキーティアスクワロの例もだしておくか)


最後にダンは十歳の子供なんかが希少種のリザードマンに勝つなんて絶対にまぐれだと言いたそうな顔をしているが、あまりゼルートを挑発するような発言をするとまたグレイスの拳骨かコーネリアの杖で叩かれると思ったのか、口には出していなかった。


ただし姉さんに変なことをしたら殺すという目をしながら、ゼルートを睨んでいた。

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