第70話少年期[61]この世界ってやっぱ美人な人多いよな

俺は今ルウナと一緒にオークション会場にいる。

ゲイル達はオークションには興味がないらしく、ラーガルの元に訓練に行った。

あいつら曰く最近相手にしている魔物が弱すぎて訓練にならないらしい。


「ゼルート。ぼ~としてどうしたんだ? 寝不足か」


「いや、訓練相手がいないのも問題だなって思っただけだよ」


「・・・・・・ラル達のことか?」


「そうだよ。まあ、それより今はこれを会場裏に持っていかなきゃな」


俺はマジックリングから布に包んだラッキーティアを出した。


「つぐつぐ私の主は規格外だな。今回のオークションの結果によってはそこら辺の貴族より資産が多くなるぞ」


「それは・・・なかなかヤバイな」


「ああ。かなりヤバイぞ」


そんな会話をしながら商品置かれている部屋に入った。


最初は外見が子供だからから追い返されそうになったが、ギルドマスターの紹介状を見せたら慌てた様子で中に入れてもらった。


「ようこそお待ちしておりました。ゼルート様。

ドップスと申します」


老人・・・・・・の一歩手前ぐらいの紳士がいた。


この人が今回の主催って感じか。


・・・・・・やっぱり鑑定のスキルを持っているか。


ステータスは一般人とそんなに変わんないな。


「なんでもラッキーティアをお持ちと聞いておるのですが・・・」


「はい。これがラッキーティアです」


俺は一キロほどのラッキーティアを音をたてないようにゆっくりと置いた。


「おおおおお!! これが、ラッキーティア。

私も数々の宝石を見てきましたがこれ程の美しさを放つ宝石を見たのは初めてです!!」


良い歳した大人がはしゃぐ姿って想像以上になんていうか・・・・・・シュールだな。


「んん!! すみません。少しばかり興奮していまいました。それではゼルート様とお連れの方。こちらのビップルームへどうぞ」


そう言われ連れていかれた場所は、豪華な服を着た貴族達がたくさんいる場所だった。


「こちらがゼルート様とえっと・・・・・・」


「ルウナだ」


「ルウナ様の席でございます」


ルウナは一瞬椅子に座るのを渋ったが、俺が目で座れと視線を向けたので遠慮しながら座った。


・・・・・・まわりの貴族の視線が痛いな。


まあ、奴隷を連れているとはいえ、俺みたいなまだ子供がいたらそういう目で見るよな。


などと面倒事が起こらないでくれと祈っていたら。


横から声をかけられた。


「緊張しているのか少年」


声をかけた人は貴族の令嬢。その言葉がぴったりと当てはまる程に美しい女の人だった。


綺麗に結ばれた金髪。鋭く見えるがどこか優しさがある目。そしてスタイルもルウナと同じくらい良い。


俺を見ている目もどこかのボンボン貴族のぼっちゃまとは違い、対等な一人の人間として見ている。


こんな人もいるんだな。いやルミイル様のような人もいるんだから当たり前と言えば当たり前か。


「はい。このような所に来るのは初めてなので」


嘘です。一回だけ王城に行きました。


「そうか。まあじっとしていれば直ぐに終わるはずだ。肩の力を抜いてゆっくりしていれば良い。

話は変わってしまうが、君は冒険者で合っているか?」


「はい。まだ駆け出しですけどね」


「駆け出しか・・・・・・私にはあまりそうは見えないがな。おっと。まだ自己紹介をしていなかったな。私はミーユだ。ミーユと呼んでくれ」


「僕の名前はゼルートです。よろしくお願いしますミーユさん」


「む、・・・・・・まあかまわんか。こちらこそよろしく。ゼルート。

ところでゼルートは今日は何をしに来たんだ?」


「三日ほど前に珍しいものを見つけましたので調べたら、そこそこ価値があるものだと分かったのでそれを出品しに来ました」


「ほう・・・・・・それは楽しみだな。どれくらい珍しいのだ?」


「そうですね・・・ギルドマスターが言うにはここ何年かはオークションでも市場にも現れなかったらしいですよ」


「そんなに珍しい物なのか。ますます楽しみだな」


何て感じにミーユと話していたらやっとオークションが開始された。


さてさてどれくらいで落札されるんだろうな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます