第40話少年期[30]思い上がるな

四人対ブラッソの戦いが終わった後、とりあえず四人を一か所に纏めておいた。その後はブラッソと四人との戦いでの感想や、新しい武器の相談など他愛もないことを話していた。


話すこと三十分程。ようやく四人が目を覚ました。


「うっ、・・・・・・確か私は、最後にマーレルちゃんと魔法を撃ってそれから・・・あれ、ゼルート君」


「・・・・・・っつ、俺は寝てたのか? そういえば最後は・・・・・・くそっ!!」


「・・・うっ、ここは・・・・・・ゼルに・・・黒いオーガ・・・・・・そう、負けたのね」


「・・・・・・目の前に空が映ってるということは、そうか、やっぱりまだまだだね」


リルは最後の事をよく覚えていない様で、少し混乱気味。

ゴーランは、自分の攻撃が全く効かなかったを思い出したのか、悔しそうにしていた。

マーレルもゴーラン同様悔しそうな表情をしていたが、どこかやりきった感があった。

スレンは二人同様悔しさがあった。だが、瞳からはこれからまだまだ強くなるという、確かな意志が感じられた。


とりあえず俺は四人に声をかけた。


「とりあえずはお疲れさん。結構良かったと思うぞ」


俺の言葉にリルとマーレル、スレンは嬉しそうな笑顔を浮かべていたが、ゴーランは俺の言葉気に入らなかったのか逆切れというか・・・・・・怒鳴ってきた?


「ふざけるなよゼルート!!!! アレのどこが良かったっていうんだよ!!!!」


ゴーランの言葉を聞いて、俺は四人の戦いを振り返った。


(あーーー・・・・・・まぁ、お世辞にも互角だったとは言えない。というかぶっちゃけ勝負にもなっていない。そもそも良かったて意味は、皆の歳にしてはよく戦えたんじゃないかって意味だからな)


俺は少し語気を強めてゴーラン言った・・・・・・というか少し威圧感が出ていたかもしれない。


「・・・・・・あまり調子に乗るなよゴーラン」


「「「「っ!!!!」」」」


俺の言葉にゴーランだけでなく、他の三人もびくっと肩を震わした。

俺はその様子を無視し言葉を続けた。


「ブラッソはAランクの魔物だ。いや、力だけならSランクの魔物にも引けを取らない筈だ。まだ生まれて十年、圧倒的に経験、努力が足りないお前が長い間、常に死と隣り合わせの世界で生きて来たブラッソと互角に戦おうなんて、傲慢が過ぎるぞ。もしブラッソが最初から本気を出せばお前は三秒と経たず死ぬぞ」


「・・・・・・っ!!!」


ゴーランに言ったことは嘘じゃない。むしろ三秒どころか一秒で殺されてしまうはずだ。


「お前はブラッソからすれば手加減をしなければ、殺さないように慎重に相手しなければいけない相手なんだよ。あまり思い上がるなよ」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゴーランは俺の言葉に頭ではわかっていたが、言われるとかなりショックを受けたのか黙り込んだ。

俺はまたいつもの調子に戻るだろうと思い、反省会に移ることにした。







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