第17話少年期[7]死戦

俺は一直線に希少種のリザードマンに切りかかった。


キィンンンンンンンンンン!!!


俺の渾身の斬撃はあっさりとはいわないが受け止められた。

リザードマンの筋力も凄いが持ってる剣ものかなかのものだな。

多分魔剣の類か・・・


「人間。本当に子供か? この力。この魔力我とさして変わりないではないか」


「それは光栄だな」


「どんな人生を歩んだらそうなるのか・・・是非聞かせてもらいたいものだな」


「・・・この戦いが終わってお互いに生きていたら・・な!!」


俺は一旦距離をとった。

接近戦では相手の方が圧倒的にリーチがあるからな。

ここは・・・


「ファイヤーランス!!!」


俺は空中に蒼色の炎の槍を浮かべた。空中の酸素を取り込んで火力を上げた俺特製のファイヤーランスだ。

それを一斉にリザードマンに放った。


見たことのないファイヤーランスだ。いきなり回避や魔剣で切り裂くなんてことはないは・・・。


「はぁぁあああああ!!!!」


うっそぉぉぉ・・・・・・あれを切り裂くとか・・・いや、よく見れば俺と同じように剣に魔力を纏わせていた。

流石Aランクってところか。


「見たことのない魔法・・・魔剣で切ったというのに我の鱗を焦がすとは・・・」


効いていないということではなさそうだな。

なら次は・・・


「次はこちらからいかせてもらうぞ!!」


速い!!!


「チッ! クソが!」


俺は魔法で迎撃するのが無理だと判断しこちらからも切りかかった。

だがさっきとは違う。


俺は剣に相手の魔剣とぶつかる瞬間に重力をかけて重くした。

相手もさっき何かが違うと判断し、距離をとった。


俺はチャンスだと思いオリジナルの魔法を発動した。


「ミラープリズン!!」


文字通りに鏡の檻だ。隙間なしのな。

そんで・・


「ライトレーザー!!」


檻の中に六つのライトレーザーを放った。

簡単な知識だが鏡は光を反射する。そして周りがすべて鏡なら永遠に反射し続ける。

ミラープリズンも五回ほど重ね掛けしたのでそう簡単には壊れない。


てか簡単に壊されたらちょっとショックだ。


檻に入れてから最初のほうは抵抗してる声や音がしたが一旦静かになった。


終わった・・・のか?






パリィィィィィイインンン!!!!


「んなわけないよな。クソ! 自分でフラグ立ててどうすんだよ!」


でも流石に一刀両断はないだろ。

ていうかやっぱりショックだわ。一応五枚重ねしたんだぞ。


「なかなか珍しい魔法を使うな人間。なかなかてこずったぞ」


「・・・参考までにどうやって破ったのか聞かせて欲しいな」


「簡単なことだ。痛みを我慢し力を籠め叩き切っただけだ」


「・・・・・・解説ありがとさん」


随分と簡単に言ってくれるな。ミラープリズンの強度もかなりのものにしたはずだ。

それに重ね掛けも。

それを簡単に・・・でも。


「そうこなくっちゃな!!!」


驚いてる自分もいれば、やっぱり楽しんでる自分もいる。







あれからどのくらい経ったんだ? 一時間? いや、もしかして三十分くらいか?


全然決着がつかない。お互いに怪我は負っている。

でも俺は継続する回復魔法、エターナルヒーリングを使っている。

回復する速度はあまり早くはないが傷が治るのはありがたいのでなかなかいい魔法だ。


決定的なスキができた瞬間はあえて飛び込まずに自分で造ったポーションを飲んで回復した。


にしても本当に強い。

俺が意表をつこうとして奇襲をかけても強者のカンというやつなのか多少はダメージが通るがあまりきていない。


よけれない距離で中位の魔法、フレイムバーストを放てば、魔剣の効果なのか魔剣に風の魔力を纏いフレイムバーストをかき消された。

それに風の上位の魔法ウイニングスラッシュを放たれたときはマジで焦った。

一枚の風の刃だが切れ味が半端じゃない。とっさに足の裏に魔力を固定して全力で横に飛んでいなけりゃ真っ二つにされてるとこだった。

それ以後もいろいろ驚かせられながら戦い続けた。




「なぁ」


「なんだ、人間よ」


俺は正直こいつを殺したくないと思った。というよりは俺の従魔になってほしかった。

憑魔のスキルを鑑定したときに従魔、または召喚獣が必要とあったからだ。


まぁ後は個人的にこいつのことが気に入ったからってこともあるしな。


「あんたの勝利条件は俺を殺すことだろ」


「あぁそうだ。それは変わらん。お前もお前もそうだろ」


「そこを変えてもらおうと思ってな」


「どう変えるのだ?」


「お前の魔剣が俺に触れずに俺の剣があんたの急所に当たった場合でどうだ」


「・・・それは構わんがなぜそんなことをする」


まぁ、疑問に持つよな。

・・・正直に言っとくか。


「俺の従魔になってほしいからさ」


「・・・・・・ふ、ハハハハハ!! 面白いことを言うな人間!!」


随分と豪快に笑うな。今までのイメージあまりそんな感じはしなかったんだが。


「そんなにおかしいか?」


「ついさっきまでお互いに殺しあっていたのだぞ。なのに勝負に勝ったら従魔になれと・・・これが笑わずにいられるか」


「やっぱりだめか?」


「いやかまわんよ・・・我に勝てばな」


ここにきて一段とプレッシャーが強くなった。


まだ強くなるんかよ。残りの魔力は・・・百ぐらいか。

五秒ぐらいか・・・いや、五秒あれば十分だ。





お互いに同時に地を蹴った。


「ハァああああぁぁぁあああああああ!!!」


「ウォおおおおおおぉぉぉおおおおおお!!!」


二人ともこれが最後の一線だと悟り全力中の全力で切りかかった。


俺は今自分が使える最高の魔法を使った。





「疾風迅雷」



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