第15話少年期[5]こんな日も悪くないかな

「よし・・・」


兄さんとまではいかなけどスレンも子供にしてはなかなか頭がいいからな。

なにか面白いことをやってくれそうだな。


「我が手に集いし火球よ、敵を撃て。ファイヤーボール!」


スレンが放った火球はそのまま岩に一直線に飛んでいくかと思ったら火球を急上昇から急降下させ岩にあてた。


「へ~・・・なかなかやるじゃん。スレン」


いや、本当に凄いと思う。魔法のことについてはステータスとスキルを得た日から母さんいろいろ聞いてるから五歳で放った魔法を遠隔操作できることが凄いことだって言うことはわかる。


魔法の才能の順番に並べるとしたらスレン、リル、マーレン、ゴーランって感じだな。


リルとマーレンに差はほとんどないんだよな。

ゴーランは・・・・・・まぁある意味規格外っつーか予想外想定外って感じだけどな。


「な、なぁゼル。今度は君のを見せてよ」


マーレンとリルに今のをどうやったのか質問攻めにされていたスレンが助けを求めるように言ってきた。


「そうだ! 俺達はやったんだからゼルートもやれよ!」


スレンのファイヤーボールを見て落ち込んでいたゴーランは急に元気になり言ってきた。


あ~~~。この顔はこいつは俺側だって期待してる眼だな。


んなわけないだろって直接言ってやりたいけど行動で示す方が早いか。


「んじゃ、やるとするか」


そうだな、どうせやるんだったら少しアレンジを加えてみるか。


「我が手に集いし火球よ、敵を撃て。・・・ファイヤーボール!」


俺は手に火球を集めたらすぐに放たず火球を細い棒状に圧縮してから放った。


火球は・・・じゃなくて火槍でいいのかな? 

火槍は岩に向かって真っすぐ飛んでいき岩を貫いた。


まぁ、そこそこかななんて思っていたら。


「ゼルート君! 今のどうやったの!?」


「ゼル! 今のはどうやったのか教えなさい。いや、教えてください」


「ゼル、今のはどうやったんだい? 是非教えてくれないか!」


みんなが自分に教えてほしいと迫ってきた。

いや、一人だけ某ボクサーの最後みたいに灰になってしまっている。

ゴーラン俺にどんだけ期待してたんだよ。


「別にそんな難しことじゃないよファイヤーボールを放つ前に魔力操作で火球を棒状に圧縮して貫通力を上げただけだよ」


「・・・なるほど。攻撃の当たる面積が少なくかわりに一点の攻撃力と貫通力が高くなるということかい?」


「だいたいそんな感じだな」


「よ~し、では早速練習よ!」


「頑張るぞ~!」


こうして夕方までみんなは魔力操作で火球を火槍に変える練習をした。

俺も時々アドバイスしながら自分の魔法の練習をしていた。みんなに見せても大丈夫な奴だけだけど。


約一名はずっと灰になったまま動かなかったけどな。


結果はスレンは放てる距離は短いけどできるようになった。

マーレンとリルはあと少しってところかな。


ゴーランはマーレンに引きずられながら帰って行った。


まぁ、面白いこともあったしこんな日も悪くはないか。

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