第二話〜ミドル4〜

 《ラヴィングサン》との戦闘を終えた君たちがUGN日本支部へと戻り報告すると、轟木 源十郎は一度家でゆっくり休むように言い渡した。

 その言葉に従い、千夏と別れ二人は佐倉家へと帰り着く。


GM:シーンプレイヤーは春見。悪いが、影裏は登場不可だよ。

春見:(これは露骨な侵蝕値調整)では登場するね。

影裏:んじゃ、影裏は言葉少なに自室に引っ込んでます。

GM:ありがとう。では影裏と別れた春見だが、君も自身の部屋へと戻って来ている。このシーンでは春見が部屋で休み、夢を見ることを想定しているよ。

春見:( ˘ω˘)スヤァ

GM:というわけなので、寝る前に何かRPあればどうぞ。シーンスタートだ!



春見:「ふぅ……やっぱり、戦いはいつまで経っても慣れないな……。怖かった……」

 一人呟き、布団に腰掛ける。

「……」

 戦いの疲れと緊張が解けたからか、うつらうつらとし始める。

「……結理君、あの人のこと……何か…………」

 やがて睡眠欲が限界を超え、布団に倒れる形で横に。そのまま寝息を立て始めるよ。


GM:さんくす。それじゃあ交代しよう。


 春見は夢を見る。それは悪夢。それは5年前、オーヴァードに覚醒した時の夢だ。

 前面からひしゃげるバス、放り出される君。

 それはまるで、今まさに起きているかのように感じられるだろう。

 全身の痛みと熱さに苛まれ、意識は朦朧としている。そんな中、及川の悲痛な叫びが遠くで聞こえる。


春見:「……ッ。んぅ」

 現実の春見は苦しそうな表情。


 はっきりとしない意識と視界の中、"本来なら"近くに吹き飛ばされたはずの影裏の姿を無意識に探す。しかし──彼の姿は見当たらない。


春見:「……ッ結理……君? どこ……何処に……」


 痛みに耐えながら、周りをなんとか見渡すも、"影裏の姿はどこにもない"


春見:「結理君がいないと……私っ……!」


 君は。心に空いた穴を埋めることもできず。ましてやオーヴァードに覚醒することもできず。

 そのまま──

 息絶えるのだった。


春見:「……ぁぁああああ!」

 ガバッと起き上がる。

「はぁ……はぁ……はぁ…………夢?」

 深呼吸し、呼吸を落ち着ける。

「…………怖かった」


 深呼吸するも、先ほど見たやけに現実感のある夢は、胸に淀みのように残り続ける。


春見:「……」

 ギュゥゥと胸元を掴む。

「なんで……? なんでこんなにも不安なの? 結理君は生きてるし、居てくれてる。さっきまで一緒に……。…………本当に?」

 そんな思考に陥った所で頭を振って思考を払う。

「いけない、また……。しっかりしなくちゃ」


 春見を襲う不安、疑念は夜が明けるまで続く。眠りかければ、先ほどの夢がまた、頭を過ぎるのだ。


春見:「…………大丈夫。大丈夫だよ……。結理君は急に居なくなったりなんて……だから、大丈夫」


 不安を堰き止めている何かを、必死に抑え止める。その様子は、悪いものがこっちに来ないよう、通せんぼする子供のようだった──。

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