狗神
安良巻祐介
取り壊しで入った家の和室の片隅に、狗頭の霊を祀る祭壇が置かれてあって、異様なほどの存在感を放っていた。とはいえ芥であることには違いなかった。現に同僚などは「もうこいつに誰へ噛みつけばいいか教える奴はいないんだ」と嘲笑っていた。しかし、実際はここからが本番であった。なぜなら、そいつに、或いはそいつらに、「誰へ噛みついてはいけないか」を教える者ももういないということだったのだから。
狗神 安良巻祐介 @aramaki88
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