魔王の娘を保護する

「アイツら魔法の詠唱の途中で突撃してくるんだぞっ!逃げるのに必死だったんだ!」

「そりゃそうだろ。アイツらも生きるのに必死なんだから。」

「魔法も全然効かないし・・・・・・。」

 そう言えば、ここら辺の動物は魔法効かないんだよなぁ・・・・・・。

 だから剣士になったんだよなぁ、俺。

「それで、お前はどうしたいんだ? ずっと逃げ回っている訳にはいかないだろ?」

 そう聞くと魔王の娘は黙った。

「お兄ちゃん、此処に住んでもらっても良いんじゃないかな?」

「えっ!?私はお前達の敵なんだぞ。良いのか?」

「だって敵意は無いんでしょ? だったら問題ないよ。」

 ニッコリと笑うミファ。あっさりしてる所があるんだよなぁ。

 ・・・・・・俺関連の悪口陰口悪戯等は一生根に持つんだが。

「私も構いませんよ。」

「僕もです。」

 後はディオが許可出せば問題は無いだろ?

「そう言えば名前は?」

「『キャナ』だ。」

「キャナか。これからよろしく。」

 勿論、ディオはオッケーだ。

「元勇者と元魔王の娘と王女様が同じ場所に暮らすなんて面白いだろ?」

 コイツのこのノリが大好きだ。

 とりあえず、キャナには狩りのやり方を教えるか。

   

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