槐神霊装伝エンジュ―現代呪術戦は魔都東京にて―(#槐エンジュ)

作者 鉄機 装撃郎

研ぎ澄まされた居合いが如く――その一太刀は何人にも捉えられない

  • ★★★ Excellent!!!

 圧倒的な知識量。
 一切の妥協のなさ。
 あらゆる無駄を削ぎ落とし、かつあらゆる要素が詰め込まれている。

 作品そのものを刀とするならば、この作品の中で紡がれる物語は居合いと例えられるかもしれない。
 気付けば取り憑かれているのだ。本作の魅力に、牽引力に、質量を感じさせられる文章の数々に。
 斬られたことに気付かないまま、この作品に没頭しているのだ。

 2028年において人々の生活の裏側で繰り広げられている、呪いを以て呪いを穿つ――呪術戦。
 その呪術戦に身を投じることを余儀なくされている公安・水鏡幻也。

 彼がとある任務で目の当たりにしたのは、かつて喪ったはずの娘。
 そして娘が死んだ理由が、呪術戦にあるのかもしれない……。

 物語はまだ始まったばかり。
 一人の男として、そして父として……死んだはずの娘とともに、幻也は東京の裏側を跳ぶ。
 その先で、彼はなにを見るのか。

 この作品そのものが呪いであると言っても過言ではないほどに、あらゆる魅力が詰まった良作です。
 この呪いに打ち勝つことができるかどうか……あなたもぜひ、踏み入れてみてください。

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