その21.メカニック紹介とか~世界のハードウェーザーの事とか(その2)~

・ここからは第23話から登場予定となるエジプト、ケニア、オーストラリアの世界各国のハードウェーザーについて紹介する。第12話でウィンと同期に拠点ピエムで転送に成功した面々だったが、アポカリプス関連の事件や天羽院の告発などから実戦への参加が遅れた事情があった。

・3機についてヴィータストやスフィンストと同じ性能よりコストパフォーマンスを重視したタイプであり、他との連携・支援機能は特に用意されていない。その性能差を3機編成で補う予定で、ジラファー・フォートレスに配備される予定だったが……。


・ロディ・ゼブラージャ三世


・エジプト代表のプレイヤー。プトレマイオス王朝の末裔と呼ばれている人物で、現大統領の息子らしい。自分の出自と家に強い誇りを抱いているナルシストで、相手に対して上からで接することが多いキザな人物。だが実際の所3人のリーダー格として、口で偉そうなことをいうが、虚栄心が強く見栄を張ることも少なくない。またそれ以上にプレイヤーとしての実力は正直3人の中で一番劣る(才人と似たり寄ったり)の事、早い話家柄と口だけの男……?

・ただ実際の所、彼自身内心では家に対して結構プレッシャーを感じており、元々オンラインゲームへはその重圧から逃れようとしてのめりこんだ経緯がある。プレイヤーとしてのスカウトの話も家の為になるかもしれないと引き受けてしまったそうで、実の所彼自身が一番才能のないことを自覚している。ただ家の名誉を背負うがゆえに自分が情けない人間だとみられては困ると高圧的に振舞っているとの事。実際の所陰で弱音や愚痴を吐くこともあるが、尊大に接するとはいえ他人の陰口をたたくような人間ではなく、人知れず彼なりに努力を重ねている事も多い。いろいろと残念な人物かもしれないが、少なからず悪人ではない。



・アクリカ・ワイヤード


・ログマストが記録されたハドロイド。元々水泳のアスリートとして知られていた女子高生だったらしい。いわば今どきのギャル的なキャラクターで堅苦しい事を嫌う勝気かつ社交的な性格だが根は真面目。体裁や身分にこだわるロディの建前に対して容赦なく本音をぶつける事もすれば、家の名誉の為を考えることで苦しむ彼の本心を理解して、あくまでロディ自身に対して激励する事も欠かさない。意外と面倒見の良い人物でもある。

・なお遊んでいるような外見に対して意外と純情で奥手。そもそも元々真面目過ぎるほど体育会系の女子だったらしいが、周囲から孤立する事を恐れて外見だけでもそこそこ遊んでいる雰囲気を出そうと思ってギャルっぽい演技をしていたのが定着したらしい。


・ロクマスト

・アクリカに記録されたハードウェーザー。水陸両用に設計された機体であり、古代魚型に変形して高速で水中を潜航できる。3機の中では指揮官機ポジであり、電子戦に優れ、装甲に特化しているが、地上での機動性は2機より若干劣る。


・近接防御用バルカン……頭部と両肩にそれぞれ4門ずつ装備されている。


・リーンフォース・ウェーブ……両手から射出される電磁波。破壊力自体は低いが相手を吸い寄せる能力があり、機動性の低さをこのウェーブで相手を引き寄せる形で補い、ロディはこのウェーブで相手を引き寄せてランサーで決める戦法を得意とする。


・リーンフォース・トーペドー……両肩の射出装置から射出される4門の高速型誘導魚雷。古代魚形態では主武装となる。


・リーンフォース・ランサー……先端を高熱化させて相手を焼き切ることが出来る槍。古代魚形態では腹部に装着され突撃用に使用されることもある。


・4連ビーム砲複合型シーカー……背中に装備されている大型哨戒機であり、水中だけでなく飛行させることも勿論可能。水中でビームを使うことは出来ないため、分離させた状態で空中から攻撃し相手を水中へ引きずり込む戦法もロディは好む。



・ベルレー・ファイバード

・ケニア代表のプレイヤーで、狼に育てられてきたといわれている野生児の少年。10歳とプレイヤーの中で最年少でもある。一人称は「おいら」で「~っぺ」と語尾につく。やんちゃで快活な性格。そして図太い神経の持ち主かつ人懐っこい。思い立ったら即行動……というか基本考えずに行動する。だが彼自身の勘は結構鋭く、本能の赴くままに行動する点から、彼のプレイスタイルはなかなか相手に読まれづらいといわれている。また身体能力が非常に高く、玲也を凌ぐほどといわれている。

・野生児故か動物の言葉を理解できるほか、何らかの得体のしれない言葉もなんとなくだが理解できたりするらしい。また小柄な外見に反してかなりの大食漢


・ヒロア・ヒノキ

・サンディストが記録されたハドロイド。こちらは逆に53才と最年長のハドロイドともいえる。元々はとある貴族の家で執事長を務めていたそうだが、クーデターに巻き込まれ首謀者の罪を着せられて罪人となってしまった過去がある。

・ロマンスグレーのナイスミドルであり、落ち着きのある謹厳実直な人柄。ベルレーを「若」と呼んでいる。一見ソリが合わなそうだが、実際ベルレーの屈託のない性格に対して、幸せだった頃を思い出すとの事で、彼の無邪気な行動で振り回されてフォローする事についても執事として働き甲斐を感じると寧ろ喜んでいる節もある。戦闘時も彼の思い付きのような行動に対しても、どのように的確なものへとつなげていくことが出来るか理解した上でフォローしている。ただヒロア曰くベルレーの常識にとらわれない行動は自分ではできないと戦いで必要不可欠なものだと考えている。


・サンディスト

・ヒロアに記録されたハードウェーザー。地上戦に特化した機体であり、ライオン型に変形しての高機動及び近接戦を得意とする。なお、ウィストとコンセプトが被るとの事だが、ベルレーは元々現地のライオンをモチーフにしてデザインした背景があり、変形ギミックも全く異なる。ウィストが重厚なスタイルとすれば、サンディストは軽快なスタイルが特徴ともいえる。


・近接防御用バルカン……両肩にそれぞれ2門ずつ装備されている。


・ストリーム・マウスビームショット……ロボット形態では左肩、ライオン形態では口の中に装備されているビームガン。ライオン形態では噛みつきながらゼロ距離で相手に砲撃する事も出来る。ロボット形態では携行武器としても使用することが可能。


・ストリーム・テールドリルビュート……ロボット形態では右肩、ライオン形態では尻尾になるドリル。また鞭のようにしなる為柔軟な運用も可能。ロボット形態では携行武器として使用する事も可能。


・ストリーム・アンカークロー……ライオン形態では四本足の爪を高熱化させてひっかく他、アンカーで射出して相手を突き刺すこともできる。ロボット形態ではサブアームとして運用される。


・フェンサーシーカー……ライオン形態では背中に装備されるシールド兼哨戒機で、高熱化した翼を展開して相手を切断する。ロボット形態ではバックパックに装備される仕組みでありシールドより哨戒機として使用されることの方が多い。



ステファニー・コルーシェ

・オーストラリア代表のプレイヤー。元々普通の女子高生だったそうだがオーストラリアの襲撃に巻き込まれたショックからか二重人格と極端な性格になってしまった経緯がある。普段は自然や動物を愛する穏やかな性格で頭の回転も速いが何処か眠そうにしている不思議キャラ。だがいざ搭乗すると一気に荒々しい性格になり破壊と勝利にこだわるいわば戦闘狂。ただこちらでも頭の回転が速いのは同じようで、実戦ではかなりキレのある戦いっぷりを披露する。一応二重人格であることを本人は漠然と自覚しているらしいが……。

・彼女の好みの男性は普段は可愛らしい年下だが、豹変時は自分より強い男性との事だそうで、玲也に対して双方の人格でも好意を寄せているらしい。


シーン・シュバルカーフ

・ハードウェーザー・ユーストが記録されたハドロイド。少々短気で血の気が多い所もあるが、一方ハドロイドとしての使命を果たそうとする真面目さも持ち合わせており、ハドロイドの中では最も常識人。ただステファニーが玲也に興味を寄せているからかあまり相手にしてもらえないようで、戦闘時も彼女一人のスペックが高すぎる故に逆に振り回されることも多いらしいいわゆる苦労人。

・玲也に対しては恋敵というより、玲也自身ステファニーからのアプローチへは結構困っている様子があるからか、二人の関係を何とかしようと働きかけている為、むしろ相談相手のような関係が近い。本人が彼女に好意を持っているかは定かではない。


・ユースト

・シーンに記録されたハドロイドであり、鷲型に変形するいわば空中戦に特化したハードウェーザー。機動力重点を置いて軽量化されている関係で装甲は脆い。だが大型哨戒機・ダブリューコンドルを別途装備していることがこの機体の特徴である。ダブリューコンドルはサブフライトシステムとして運用することが可能であり空中戦で本領を発揮する。


・近接防御用バルカン……頭部、胸部にそれぞれ2門ずつ搭載している


・タイタニック・バズソーウィング……鷲型での翼に備えられた刃を回転ノコギリのように回転させて相手をすれ違いざまに切り裂く。


・タイタニック・クロー……鷲型のクローを高熱化して相手を握りつぶす。ロボット形態ではサブアームとして使用される。


・ライト・ビームライフル……腰に備えられた二丁のビームライフル。特に際立った特徴はないが軽量化が施されていることが最大の特徴


・マルチブルミサイルポッド……ダブリューコンドルの主武装であり2門搭載している。


・タイタニック・スパーカー……同じくダブリューコンドルの主武装で、機首から放たれる大型ビーム砲。威力は強力だが燃費が悪く単独では1、2発が限度。ユーストのクローと連結してエネルギー供給を受けた状態で使用されることも少なくない。



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