ハーネス

作者 柳森 乙樹

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★★★ Excellent!!!

 食べ物の描写やお祭りの風景。少女らしさや、何気ない少女の心のひだ。
 それらを描写する手腕は、この作者様は本当に素晴らしいと常々感じる。いわゆる「甘さ」や「キラキラした物」を描写しているのに、そこに含まれる「毒」の部分や「仄暗い」部分が際立っていて、読者をドキリとさせる。
 少女たちの何気ない日常。何気ない会話。そんな何気ない部分まで特別感があり、そしてその特別感は、「毒」の裏返しなのではないか? そんな憶測まで抱いてしまいそうだ。隅々まで行きとどいた文章表現と、張り巡らされた伏線。それらはもはや、読者が持つイメージを凌駕している。
 今作のテーマが「地元の良い話」という事で、これからどのような展開が待っているのか非常に楽しみである。冒頭に出てくる「死」のイメージや、「老い」のイメージが、どのようなスパイスとなって、これからの話に絡んでくるのか? いずれにせよ、最後の最後まで読まなければきっと謎の答えにはたどり着けないだろう。
 是非、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

悲しいプロローグ。物語の終わりをつげ、そして始まりを告げる。

見て。
心の声が聞こえてきます。
それは十歳の少女がであった、十歳の老婆との物語。

物語は始まったばかりです。でも、第四話にしてこの物語を追わずにはいられなくなります。

優しさが文字の間からじんわりとにじみ出て、心にそっと語りかける。悲しさが文字の間から顔をのぞかしています。
文字たちが、伝えたい気持ちを奮わせてきます。

見て。
そして、見つけて。

少女が老婆と出会って綴られる物語はこれからです。
さあ、一緒に見ていきましょう。

★★★ Excellent!!!

お祭りの風景描写がかわいらしくて良いと思いました。
主人公の女の子が周りの友達にちょっとついていけない気持ち、自分がまさにこういうタイプの小学生だったので「わかる……わかるよ……」とうなずきながら読みました。

10歳の少女が10歳の老婆と出会うお話とのことだったので「SF……?」と思いながら読んでいたのですが、第3話で、なるほどと納得。
まだまだ序盤かと思いますが(現在2018年5月14日)今後のお話も楽しみです