かぐやひめは、永遠の調べにまどろむ

作者 武州青嵐

105

37人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

 やだなーやだなーってね、始まるんですよ最初は。もう嫌な人ばっかり。こんな職場で働きたくなんかないワって。主人公は十歳までの記憶が無いし、家庭は大変な状態だし。
 現代ファンタジーってなってるけれど、現代ドラマじゃないのこれって、最初は何度も何度も思うんですよ。でも読み進めていく内に……。気付けばファンタジーになっている訳です。かと思えば恋愛もののような展開になりと、ジャンルを跨ぐ作風は、この作者様の味。
 襲い掛かるロリコンに、その手下の関西弁男。そして明かされる、魔法少女の正体と、驚きの連続からも、目が離せません。

 是非最後まで読んで、本作のタイトルの意味を知って頂きたい! ほんわか幸せな気持ちになれます。

 

★★ Very Good!!

 『竹取物語』の『かぐやひめ』―――各務和音は『かぐやひめ』に怒りを覚える。

 各務和音には10歳以前の記憶がない。記憶もなく、虐待の疑われていた彼女を引き取った養父母は、本当に大切に育ててくれた。
 その養父母に恩を返すべき時が来た。だから、彼女は仕事を辞め、介護することを選んだ。

 だから、彼女は『かぐやひめ』に怒りを覚える。

 あんなに。
 あんなに愛してもらったのに、と。
 何故、そんな恩をや温もりを忘れて、あっさりとこの世界から旅立てるのだ、と。


 それでも、彼女は、繰り返し見る夢から覚めるたびに思ってしまう―――
 『私の居場所はここじゃない』


 そんな中、彼女は一人の男性と出会う。
同じく、記憶を失った男性。彼もまたこう言っていた―――
 「ここじゃない、俺の居場所はここじゃない、ってずっと思って過ごしてる」

 さて、過去の記憶のない二人は無事、自分の居場所を見つけることができるのでしょうか?



 さてさて、ここからは私の読書感想文です。
 年老いた親、介護離職…しかも主人公の各務和音さんとご両親とは年の差があるので、まだ若干24歳にしてのヘヴィーなリアルに直面とは…さすがは福祉にかかわるお仕事をされている作者さまならではのリアルな現代ドラマ…と思いきや記憶喪失、だけどジェントルなイケメンの高松陸人さんの出会いで恋愛ものだったのか!なんて思ってると今度は突然、異世界から高松さんを慕う魔法少女が!!と怒涛のどんでん返し!もう、続きが気になって気になって…毎日朝と昼の更新を今か今かと待っていました!
24万字に迫る大長編ですが、あっという間に終わってしまった、もう終わっちゃったのか、もっと読んでいたかったと思ってしまいます。
これも、丁寧に紡がれる作者さまの登場人物に、物語に対する愛情の賜物ですね!
 また、終わり方もタイトル通り、まどろんで… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

 家庭の事情があって元職を辞し、叔父の経営する店でバイトをはじめた和音は、その職場の少しぎくしゃくした雰囲気に辟易する。職場の軽いいじめや、知的障害のある男性、嫌味な元カレや母の介護。そういった日常がきわめて丁寧な心理描写とともに描かれる。
 このまま普通に恋愛物語として描かれていってもいいと思うのだが、本作はファンタジーであり、途中読者を茫然とさせるような場面転換がすくなくとも2度はある。もう映画「フロム・タスク・ティル・ドーン」ばりの急展開である。
 ひとつひとつの場面が丁寧に描かれている分、この急展開は一瞬なにが起こったか理解できず、「あ、ありのままいま起こったことを話すぜ」のレベルである
 あんなに驚いたのは、「死霊のはらわた2」のラスト以来である。そう、あの、サム・ライミ監督の、「死霊のはらわた3 キャプテン・スーパーマーケット」へ繋がる大展開。
 本作は障がい者雇用枠から始まり、魔法少女あり、異世界転移ありの急展開を見せるが、いずれも主人公視点で丁寧な描写がなされており、魔法バトルも、国家の存亡をかけた謀略も、母の介護も、初めてのお泊りも、すべてが主人公の和音にとって同列の体験である。
 24万文字弱の大作であるが、淡々と、そしてどきどきハラハラと展開する物語は、いっさいダレることなく、どんなピンチに放り込まれてもブレることのない主人公のかぐや姫さまをどっしり中心に据えて流れてゆく。そのさまは、まるで朝の連続テレビ小説が如しである。
 最終的にこの物語は、昔話「かぐや姫」に対するもうひとつの答えとして一応の完結を迎えるのだが、読了した瞬間、え?もう終わり?と、「かぐや姫ロス」ともいうべき喪失感を味わうことになる。
 と、同時に、この姫さまならば、どんなピンチにもめげることなく、「龍の首の珠」ならぬ「バケツ一杯のパフェ」を夢見てまどろむことであろうと、すこし安心… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

過去の記憶がないという、不思議な共通点を持つ二人が出会うことから始まるこの物語。

『こんな奴いるいる』『こんな職場あるある』『こんな感じなるなる』と共感して叫びたくなるような、えらくリアルな現実生活の描写が続くため、ファンタジーであることを忘れそうになってしまいましたが…………それは、突然やって来るのです。

ヒロイン・和音と彼女と惹かれ合う謎めいた美青年・高松が『魔法による襲撃』を受けたことから一転、彼らの中に潜む『大いなる秘密』が絡み合い繋がり合い、二人は『失ったはずの過去』へと導かれていきます。

現実離れしているはずなのに魔法アクションは臨場感に溢れ、異世界はその空気を身に感じられるほどにリアリティある描写で描かれ、ファンタジーが苦手な私でもすんなり入り込めました。

しかし!
やはり特筆したいのは、恋愛描写!!

もうね、こんなにドキドキキュンキュンさせてどうしてくれるんだ!!と何度雄叫びを上げたことか!!!!

また、主人公二人以外の登場人物も魅力的。
皆様もレビューで書かれておりますが、私も『魔法少女』には大変驚かされました(笑)

ジャンルの括りを頭から外して、どうかご一読を。
様々な思いが心の中に奔流し、引き込まれ飲み込まれ、辿り着いたラストには、優しくてあたたかな読後感が待っております!!

★★★ Excellent!!!

現代ドラマ、もしくは現代ファンタジー、いやいやSFじゃないの?と思いながら読んでいたら実はカテゴリー通りに恋愛ものだった、という不思議な作品です。行間や記載のない部分を読み込んでいくと、そこに隠された、めくるめく男たちの世界が!(あるかも)

冗談はさておき、最終話の「魔法」が人間世界の根底を成す営みに関わっているという、割と深いお話です。是非ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

一話目で「あ、これはだだ者ではないぞ」と思う。
しかし、エセ批評家気分で、「いや、まだ決めるのは早い」とどちらさんな上から目線で読むこと、二話三話……、ほほう。四、五といくときには、完全にファンになっています。

丁寧でしっとりとした雰囲気の文章が流れるように物語を紡いでいき、淡々としながら、ぐっと迫ってくる感情に揺さぶられます。

始まりは緊張感のある胃がキリキリするような場面の連続。ん? でもファンタジー……、となることを作者さんも気にしているようですが、いえいえ、これでいいんです。

私にも起こるかもしれない、ファンタジー。
この作品は「それ」なのです。

二十万字越えとのことですが、全然負担になりません。むしろもっと続きを! っと叫ばずにはおれません。あー、終わってしまった。

そんな満足感と余韻のある作品です。

★★★ Excellent!!!

現代ドラマと異世界ファンタジーが見事に融合された名作です。
主人公が異世界に飛ばされるという話が最近の流行りですが、今作では逆に、異世界からちょくちょく現実世界にいろんな人がやって来るのが特徴です。シリアスな悪者もいれば、ちょっとおかしな魔法少女もやってきます。

ですが物語の基礎となるのはあくまで現実世界。その為実際に起こりうる問題と言うのも出てきます。
職場でのイジメや人間関係。母親の介護。元カレから掛かってくる電話。それら現実的な問題と向き合いつつ、異世界から来る連中の相手をする。それが今作です。

この物語の主人公の女性も、彼女が思いを寄せる男性も、昔の記憶が無いという共通点があります。
記憶はないけれど、今いるこの場所は自分が居て良い場所なのか?それがこの話の大きなテーマです。
本当は帰るべき場所があるのではないか。ですが決して今いる場所から離れたいわけではありません。むしろここに残りたいと、二人とも強く願っているのです。
だけど現実は容赦がありません。過去を突き付けられ、選択を迫られ、その果てに自分が本当にいるべき場所を選ぶ。言ってしまえばこのお話は、二人の男女が自分の居場所を見つけるための物語です。

また、メイン二人の恋愛模様がとても丁寧に描かれています。読んでいて何度胸キュンした事か。
時に異世界から来た刺客と戦いながら、時にバケツ一杯のパフェを作って二人で食べながら、時にイチャついてドキドキして悶絶しながら、二人は自分たちの未来を選んでいくのですよ。





と言うわけで魔法有り、現代ドラマ有り、イチャコラ有りの今作ですが最後に一言。
内容を知らない方は何のことか分からないでしょうけど、この作品を読んでもっとも衝撃を受けたシーンに対して一言。

魔法少女!キサマ――――ッ!!!

★★★ Excellent!!!

最初に申し上げますが、これはファンタジーです。

誰が何と言おうとファンタジーです! いけ好かない女性が出てきても、嫌味な元カレが出てきても、職場や家庭のリアルな人間関係が出てきても、それは前座です、オードブルです、居酒屋の付き出しです! それを噛み締めて味わっていると、いつの間にやらファンタジーの世界に引き込まれていくのです。

10歳までの記憶がない主人公の和音と、同じく最近までの記憶がない高松さん。この二人はいったいどこから来て、どこへ行くのか?

「かぐやひめは永遠の調べにまどろむ」というタイトルの意味は何を表すのか? 

ファンタジー!ファンタジー!と読者が騒ぎ出すのはどのあたりからなのか?

いろいろと衝撃の事実が明かされるのはいつなのか?

見どころ満載のファンタジー小説、ぜひ最後まで御覧ください。

ちなみに、とても可愛い『魔法少女』は20話からの登場です(笑)

★★★ Excellent!!!

 母親の介護のため離職し、アルバイトとして伯父の店で働き始めた各務和音が出会ったのは、群青色の瞳に、立ち居振る舞いが美しい青年・高松さん。

 二人には意外な共通点があり、ゆっくりと二人は惹かれあっていく。

 けれど、ある日、二人の前に現れたのは……?


 心を揺さぶるような文章に、先が気になって仕方がない精緻な構成。
 登場人物は皆、魅力的で……。

 と、オススメどころを挙げたら、きりがありません!

 主人公、和音の視点で描かれる物語は、彼女の心の動きを丁寧に追っていて、ぐんぐんと引きこまれてしまいます。
 気がつけば虜になってしまっていて、毎日の更新を待ちわびる日々なのです。

 まだまだ謎は深まる一方の素晴らしい物語を、どうか一緒に楽しみませんか?

★★★ Excellent!!!

職場の嫌な人間の描写にはトラウマを刺激される。
バトルには手に汗握る。
そして付き合い始めの恋人たちに当てられ顔が赤くなる。
読み手の感情を刺激するので、速読はできません。
一話一話、十分に味わってみてください。

個人的に推しているキャラクターは坂田さん。
名脇役です。

★★★ Excellent!!!

この小説の魅力はたくさんありますが、自分の文章力では残念ながら表現しきることができません。
そのため私が言える一番の紹介はありきたりですが、この一言につきます。

とにかく騙されたと思って、読んでほしい。最低でも中盤まで。

例えファンタジーと無縁のような展開だと首をかしげても、とにかく読んでください。
物語を読み進める中で、きっと驚くはずです。
これほど現実に足の着いたファンタジーはないと。
現実が丁寧に描かれるからこそ、ファンタジーが鮮やかに、されど現実味を持った色合いで読者に語り掛けてくれることでしょう。

ネタばれになるのでぼかしますが、この系統のファンタジーは現実を下敷きにするからこそ、登場人物と読者がズレやすく、感情移入が中途半端になってしまったり、自然な展開を持ってくることが難しいなど、高いレベルの作品を仕上げるという観点では難易度が高いジャンルと思います。
ですがこの作品はリアルな現実を丁寧に下敷きにし、心情描写や登場人物の背後をしっかり書くことで、ズレを感じさせない高いレベルに仕上げてきています。
個人的にドブコンで一番押している作品です。本当におすすめです。


現在絶賛連載中のため毎日ワクワクしたいという方は勿論、これまでとは違う現代ファンタジーを読んでみたい方、丁寧な恋愛が読みたい方にも、ものすごくお勧めですので是非ご一読を!

★★★ Excellent!!!

本作はリアルな部分はリアル過ぎるくらいリアリティがあり、ファンタジー部分はしっかりファンタジーな和食洋食欲張りセットのような作品です。

しかしファンタジーとリアルな部分がチグハグではなく見事にマッチしており、読んでいるとページをめくる指が止まらなくなりますね。とにかく先が気になるんですよ。リアルタイムで読んでいると、明日まで続きを待つなんて殺生な!と思ってしまいます。

そしてリアルとファンタジーの合間にガッツリと恋愛要素が織り込まれており、それがまた切なくてドキドキしていいんですよ。

レビューを読んでくださった皆様も、是非この作品を読んでワクワクドキドキしてください!

★★★ Excellent!!!

ファンタジーって夢物語のこと?
ダークファンタジーって悪夢みたいなのも有るね。
でも、所詮リアリティーが無い現実逃避でしょとお思いのあなた。
ここに現実に根付いた新しいファンタジーが有りますよ。
根は大きく張ってきました。さぁ、どんなファンタジーの樹が育つのか!?

★★★ Excellent!!!

このお話は、ある、女性のお話です。
最初、衝撃的な序章から、はじまるのですが、
そのあと、お仕事小説になり
男版シンデレラがはじまるのです。

その辺りは、なんだか、つらいお話に思えるのですが、
恋愛小説でもあるのです。

そして、魔法少女が出てきたところから、異世界ファンタジーがはじまります。

このお話は、お仕事、家族、恋愛、居場所の、お話なのだと思います。
あと、異世界の国のお話でもあるようで……。