第十九話「全校毒化作戦」 胞子怪人キノコムー登場
第十九話「全校毒化作戦」 1
シータは、剣を研ぎながらピラコチャの言葉を聞いていた。
「考えてみろ。俺達は随分まどろっこしいことをしてきたと思わねえか?」
「ほう?」
「あの学園のどこかにパンドラキーがあるんだろ? なら、在りかを知ってる人間もあの学園にいるはずだ。だからよ、あの学園から外に脱出できないようにしちまえばいい。そして、パンドラキーを知っている人間をあぶりだす」
「そんなものが、うまくいくと思うか?」
「学園の人間達全てを眠らせる。そのための怪人をホルスに作らせた。しかも、その次の作戦も考えてある。お前が出向いている間にホルスをちょっと絞り上げてな、もう一匹、いい奴をもらったぜ」
「それで? 二匹でどうする?」
「使うのは一匹ずつだ。いままでの戦いから考えるとよ、いっぺんに二匹より、どんどん切れ目なく怪人を送りこんだほうが良さそうな気がしてな」
「それは、一理ある」
「しかもだ、スクールファイブがもし学園の中にいるとすれば…スクールファイブも一網打尽だぜ? 変身する前に攻撃されりゃあ、防ぎようがないだろう?」
「やってみたらどうだ? 私は今回は様子見としよう」
「よし、出てこい、キノコムー!」
部屋の影から、怪人がのっそりと姿を現した。
「任せときな! 俺の有毒胞子で、人間みんな、ぐっすり眠らせてやるぜ!」
「それで?」
「なんだ?」
「いつやるのかと聞いている。私まで巻き添えを食ってはたまらんからな」
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