第六話「アマゾンから来た男」 植物怪人オオヅタムー登場

第六話「アマゾンから来た男」 1

博斗は、週に一度の面倒事である、理事長への報告をすませるべく、理事長室のドアを叩いた。


「実はな、実習生の受け入れについてなんだがね」

「ああ、もうそんな時期ですか。…懐かしいな。俺も、ちょっと前には実習生でしたね」


「今年の実習生にな、一人、君に受け持ってもらいたい者がいるんだよ」

「な、なんですって?」

「ちょっと変わった実習生でな、君に頼みたいんだが」


「ちょっと待ってください。そりゃいくらなんでも、堪忍です」

「どうして?」

「どうしても何も、俺はまだ教師二年目ですよ? それにスクールファイブもあるし…」

「心配にはおよばんよ。君は年数以上に教師のなんたるかを学びとっている」


「ほめても何も変わりゃしませんが、はあっ…。どうせ俺に拒否権なんてないんですよね。いいっす。何とかやってみますよ。でもその実習生ってのは、もちろん女性ですよね?」

「もちろん男性だとも」


博斗はがっくりと肩を落とした。はああぁ~。貧乏クジひきまくりだ~。

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