第五話:PKとPKKの仁義なき争い:Ⅰ



第五話:PKとPKKの仁義なき争い:Ⅰ




 えっちらおっちらギリーに乗って草原を進み、ようやくたどり着いた街の入口は騒がしかった。


「おい! ドルーウの群れだ!」


「“彷徨い人”呼んで来い!」


「荷物の運搬を急げと伝えろ! 〝砂漠狼〟だ!」


 ……街の入口は騒がしかった。


「……ルーシィ。どうなってんの? 〝始まりの街、エアリス〟ってのは、プレイヤーのスタート地点じゃないの? ハブられてんの? 自分」


『あーっとですねぇ……』


 アレンに咥えられたままのルーシィの紐を解いてやりながら、ゆっくりとギリーに乗ったまま後退する。

 長い長い草原の道を越えて、〝始まりの街、エアリス〟が見えてきたなーと思えば急にこれだ。門のところで恐らくNPCであろう人達が、わたわたと慌てたような動作をしたなぁと思ったと同時に聞こえてくる会話は上記の通り。


 〝砂漠狼〟と呼ばれたギリーはそ知らぬ顔で尾をぱたぱたと振ってゆっくりと後退し、自分の指示を待って大人しく立ち止まる。

 おかしい。〝始まりの街、エアリス〟とは巨大セーフティーエリアに守られた、プレイヤーの出発点であるはずなのだ。


 あの時代遅れの分厚い冊子には、セーフティーエリアとは「荒事全般」が不可侵の聖域であると書かれていた。NPCであれプレイヤーであれ、結界の内側に入ってしまえば安全は確実に確保されているのに、彼等はわざわざこんな暗い中、セーフティーエリアから出てきてドルーウの群れとことを構えようというのか。


『多分、このドルーウが札付きなんです。よく襲撃かけられたとかじゃありませんか? 呼び名までありますし。ここまで街に近いのに迎撃しようってのは、多分ここから近い街の出入り口に荷物を運びこんでいるんでしょう。ちょっと不自然な気がしますけど、暗くなる前に間に合わなかったんですね』


「ギリー……まったく。ルーシィ、〝彷徨い人〟って何?」


『プレイヤーのことです。あー……やっと解放されてすっきりです!』


「〝彷徨い人〟って呼ぶのか。どうするかな……」


 縄から解放されたルーシィがうーんと身体を伸ばし、気まずそうに顔を背けるギリーの頭の上に軟着陸する。毛を数本掴んで落ちないように身体を固定して、満足そうに吐息を吐いた。


 そんな呑気なサポート妖精に呆れつつ、プレイヤーが来てくれたら少しは話しも通じるだろうかと思いながら様子を見る。自分がギリーに乗っているというのに、わからないのだろうか。人が乗ってるドルーウなのに、とぶつぶつ文句を言えば、耳聡く聞き取ったルーシィが欠伸混じりに答えを返す。


『そういえば相棒はパッシブスキルのおかげではっきり見えてるかもしれませんが、今もう真っ暗ですよ?』


「は? でもドルーウの群れだって騒いでんじゃん。スキルか何かで見えてるんでしょ?」


『違いますよ。恐らく【索敵】で接近を知って、実際に見に来てドルーウの群れだと確信したんです。だから騒いでるんじゃないですか』


「はい?」


『ドルーウの瞳は暗闇で金色に光るんです。しかも、先程の呼び名でもわかると思いますが、ドルーウは本来砂漠に生息するモンスターです。通常ここら辺にいるようなモンスターじゃありません。おかしいなーとは思ってたんですが、多分、縄張りの関係でギリー達は〝始まりの街、エアリス〟に住む人達への襲撃を繰り返して生活してたんじゃないですか』


「だから特定された……のか。え、じゃあ向こうからしたら暗闇に光る目しか見えてないってこと?」


『ざっつらーいと!』


「何それ怖い」


 それは街の人達からしたらすごく怖いだろう。脅威として知られている金色の瞳が5対。外は真っ暗で何も見えない中にそれだけが光っている。


 草原に街灯など存在しないという時代、世界背景ならではの問題が起こっているという事実に純粋に驚きながら、ギリーの背を叩いて様子を見ながら声をかける。


「ギリー、おろして。自分だけ行って話してみる」


『大丈夫か? 主』


「ダメだったら仕方ない」


『承知した』


 低くて渋い良い声と共にギリーが斜めにならないようゆっくりとかがんでくれ、近くなった地面にそっと足を伸ばして着地する。

 一応MPは消費していないし、【瞑想】のおかげで大分増えたから大丈夫だろう、大丈夫だと思いたい。


 街の人達はすっかり迎撃準備を整えていて、あぁ大丈夫だろうかと不安になりながら近付いていけば、すでに何人かのプレイヤー、〝彷徨い人〟が到着したらしい。何やら棒切れを振り上げてこちらに向かってくる人や、魔術の詠唱と思われるものをしながらにじり寄ってくる人に慌てて声を張り上げる。


「おーい、待ってください! 全部〈契約〉したモンスターだから大丈夫です!」


「……」


 だが相手は無言。いや、あえて無視しているかのような目でこちらに向かって掌を向け、魔術の詠唱を唱えて――魔術の、詠唱?


「【ファイア】!」


「ッ、危なっ!」


 自分が発動した覚えのある【ファイア】よりも、より範囲の大きい炎の塊が目の前に迫り、慌てて後退する。


 声が聞こえていないはずはない。ならば意図的に無視して攻撃を仕掛けてきたということだ。【Under Ground Online】において、確かにPKは一般的なことであるらしい。運営側からの直接のペナルティがないということは、つまりそういうことなのだ。


 しかしこれはMMORPG。VRとはいえ、その原理は変わらない。先程のルーシィ達との会話から、このゲームにおいては尚更プレイヤーは一致団結して「群れ」なければならないはずだ。


 際限なく死に戻りを繰り返す有限資源は、どこかで誰かが手を組まなければ、いずれ個人ではどうにもならない脅威となるのだから。

 ところが相手にそんな気はないらしく、殺気だった様子で再び詠唱の構えを取る。


「ちょっと――話聞く気ありますか?」


 取り敢えず説得を試みようと、唸り声を上げて飛び出そうとしていたギリー達の前に腕を出し、大声で魔術を打ってきた奴に叫べば、3人のプレイヤーは立ち止まり、こちらを値踏みするような目で見ながら棒を持っている男が唐突に喋り出した。


「こちらの要求が呑めるのなら、貴方を歓迎しましょう」


「は?」


 要求が呑めるのなら、歓迎する。

 とてもじゃないが先程まで問答無用で攻撃してきた奴と同じ言葉とは思えないが、話をする気があることは本当なのか、喋り出した男は詠唱を続けていた背後の男に向かって手を振ってそれを止めさせる。


 髪は薄い茶色。光沢がないその色は、明度のわりに目立たず、不気味だ。同じ色の瞳が品定めに自分とギリー達をじっくりと眺め、合格とでも言うように頷いてみせる。


「話が出来る方と見てお話します。急に攻撃したことは謝らせてください。こちらの手違いです。……私達は先程この街の統括ギルドでギルド申請をした者です。ギルド名は『ルー』。PKKを目的としたギルドです」


「……PKK? ってなに?」


『PKK――プレイヤーキラーキラー。つまり、PKをするプレイヤーを更にキル、つまりPKすることです。MMORPGをやらない人はPKとかの方が多いと思われがちですが、意外とPKよりもPKKをやりたがる人のほうが多くて、実際にPKなんて現れたら即有力ギルドのPKK部隊が編成されて、追跡、討伐という流れがほとんどなんです』


「こわっ、なにそれ。そんな実情知らないよ」


『VRゲーム初心者の相棒が知ってるわけないんで大丈夫です。これは一般教養でも何でもありません。ゲーム予備知識です』


「あ……そっか。そうだね」


 なんか納得がいかない。ハブられた気分になりながら曖昧に頷いて、それからPKKギルドを名乗った男に目を向ける。後ろに控える男女はじっと抜け目なくこちらを見ていて、監視されているような感覚だ。いや、実際に監視しているのだろうか。


「意味についてはわかってもらえたようでなによりです。【Under Ground Online】ではPKに対する運営からのペナルティがないので、早めに自警団としてPKKを目的とするギルドを作ろうと思いまして。治安維持と初心者補助を目的としています」


「その初心者が治安維持に攻撃されかかったんですけど……」


「手違いです」


「説明どうぞ」


「……えーとですね、かくかくしかじかありまして」


 まだ悪いことはしていないはずなのに、と眉根を寄せれば、リーダーらしき男は慌てて手を振って言い訳を語り出す。


 そういえばギルドというのは単語として聞いた事はあるが、細かい意味はどうなっているのだろうか。ギルド、ギルドマスターとかの単語は、オンライン系のゲームのスレッドではよく見かける単語で、何となくプレイヤーの集まりであることはわかっているのだが、具体的に何をするのかというのはよくわからない。


 目の前のこのプレイヤー達はPKKが目的であると語ったが、ということは当然の帰結としてPKを目的としたギルドとかもあるのだろうか。

 無法地帯――とかいう物騒な単語を思い浮かべつつ、男の言い訳に耳を傾ける。


「……うーん。どこから話せばいいんでしょうね。とりあえず、貴方方の“始まりの街、エアリス”への到着がだいぶ遅かった点については認識してますか?」


「え? ああ、はい。一番遠い30キロ地点に飛ばされたみたいだから」


「30キロ……はっきりいってそれならむしろ早いくらいですね。テストプレイヤー100名のうち、まだ未到着なのは20名ほどいますから。道中はそのモンスターに乗って?」


「はい。セーフティーエリアが消えちゃった後に襲われて、とりあえず魔術スキルを組み合わせて沼に埋めて無力化した後、ギブ&テイクで〈契約〉みたいな……」


「やはり――」


「やはり?」


 男の目が自身の推測に対して納得の色を浮かばせる。おうむ返しに首を傾げれば、男はゆっくりと自身の推測を語り始めた。


「私は幸運にもたまたま運のステータスが高く、一番乗りに近い形でここ〝始まりの街、エアリス〟に到着し、街の近辺で他のプレイヤーを待ちながら【スキル】の熟練度上げをしていたのですが、後から到着するプレイヤーに、一定の特徴を見たんです。テストプレイ一日目に関わらず、モンスターと契約している者が予想以上に多いという特徴を」


「あー……」


 やはり、モンスターの契約は多かったようだ。AIの思考のなせる技か、それともそうなるのが必然という影の事情があるのか。


「かくいう私も、あ、ギルド名と同じく私の名前は〝ルー〟です。それで、かくいう私もモンスターと契約しておりまして、コイツです――」


 〝ルー〟と名乗った男はおもむろに腕を上げ、ぐるぐると回す動作をして上空をじっと見つめる。思わずつられて空を見れば、暗闇での視力の補正がある自分にとっても暗い夜空から、一直線に何か影のようなものが降ってくる。


「なにあれ……」


「大丈夫です。私の契約モンスターですから」


 かなりの高所から垂直に落下してくる影に対する恐怖心に、そっと後ずさればルーさんは落ち着いた様子で、とまりやすいようにだろうか、腕を真横にぐっと伸ばす。


 影は見る見るうちに距離を詰め、そしてあわや腕に大激突するという直前でその面積を急激に広くし、大きな翼で空気を受けふわりと柔らかくルーさんの腕にとまる。


 まるで、鷹と梟の間の子のような灰色の斑の鳥。一瞬広がった翼は身体よりも大きく、濃い灰色と薄い灰色の斑模様が全身に広がっている。梟のように嘴は小さく銀色の瞳は大きい、しかし身体つきは鷹やハヤブサの類だろうか。スマートながらも筋肉がしっかりついている様子で、頭には濃い灰色の飾り羽がある。


「私の契約モンスターの、フィニーです。種族名はトラッド種。彼女から教えてもらったところによると、この〝始まりの街、エアリス〟という巨大セーフティーエリアは、高位の存在になればなるほどに居辛くなる性質があるようで、この近辺にいるモンスターというのは全てそこまでの脅威を持つモンスターではないそうです」


「へー……」


「つまり彼等はモンスター内における生存競争にかなりの遅れを取っている、という存在達でもあります」


「ん?」


 モンスター内における生存競争にかなりの遅れを取っている存在。それはつまり、落ちこぼれという奴か。だからこそ高位のモンスターが近付くことのない、“始まりの街、エアリス”の近くに住みついていると。


 それが何の――という疑問がのど元までせり上がってきた瞬間に、おぼろげながら理解する。つまり、


「彼等モンスターは、はっきりいってその〝アビリティ〟――つまり種族によってその限界が存在します。つまりはスペック――元の性能に種族毎の違いが存在するんです。勿論、地道に努力して〝アビリティ〟が派生すればより強力な種族になり得るでしょうが、それだって無限に強くなれるわけではありません。ですから、他のモンスターとの差別化を求めるために、彼等はより手っ取り早く「上へのし上がる」方法を求めて、テストプレイヤー達を能動的に試し、特殊な「進化」という可能性を多分に含む契約をもちかけたのです」


「なるほど、それで――」


 実際に、自分とギリーが契約した最終的な理由はギブ&テイクだった。ゲーム初心者の自分と、より強くなる可能性が高い契約という状態を望むギリーとの、互いの思惑が一致したからこその契約だ。


 しかしここには多少の矛盾が潜んでいる。ギリーが望むものがより特殊な「進化」という可能性だというのなら、はっきりいって最初に攻撃する理由はない。ゲームが広く公開され、サービス開始後ならばともかく、データの引継ぎもありより多くの情報を知るテストプレイヤー100名は、どれをとってもそこそこ強くなる可能性はかなり高い。選り好みする必要はあまりないのだ。


 それでも選り好みをするということはつまり、モンスター達はプレイヤーが思うよりも、強くなりたいという意識が高いということだ。そりゃ契約するのならより良いものが良いだろう。多少の手加減をしたとしても、状況判断、【スキル】使用のタイミング、その後の対応、それらが全てモンスター側の要求に耐えうるものでなければいけないということだ。


「どうして計ったようにセーフティーエリアが消えた瞬間に襲われたのかも、1対5であったのに無力化できたのかも、そういう理由か……」


『多少の手加減はしたが主は筋がいい。泥沼の案は素直に評価したい部分だ。どことなく真っ直ぐなようで捻くれている精神もいい。高評価だ。いい主だ』


「……どうも?」


「心当たりがあったみたいでよかった。あ、で、なんだけど。問題はそこじゃないんだ。実はもっとモラル的な問題でね。モンスターと契約した人達は確かに多かった。だけど、そのモンスターを殺してしまったプレイヤーも多かったんだ」


「……はい?」


 ギリーの褒めているのかけなしているのかよくわからない言葉に、釈然としない気持ちになりながらルーさんの話を聞いていれば、途中よく解らない論理展開があった。


 モンスターを殺してしまったプレイヤーも多かった?


「勿論、殺された。ではなく、殺した、だよ。殺した彼等は例外なくAIを軽視している部分のある人達だった。つまり、モンスターの心情など二の次で、金になると思ったんだろうね。素材になると」


「はぁ、なるほど」


 酷い話だとは思うが、個人は個人だ。まあ考え方が違うのは仕方がないと頷けば、いつの間にか砕けた話し方をしているルーさんは続けてとんでもないことを言いはじめた。


「それだけならまだ個人のすることだから、文句を言うべきじゃないんだけど。AIを軽視しない人たちが……まあ、ざっくり言えば、それは倫理に反する、天誅だ! って言って。自分のモンスターを使ってそいつをPKしちゃってね」


「……」


『大変ですねそれは……予想外です』


 よくわからない世界が広がり始めているのを理解しつつ、ぶつぶつとぼやくルーシィと共に大人しく話を聞くこととする。余談だが、契約したモンスターで他プレイヤーを仕留めるとPK扱いになるようだ。知らなかった。


「そしたら当然この〝始まりの街、エアリス〟の教会に死に戻りするわけなんだけど、折角契約モンスターを解体して手に入れた素材がPKによって全部消えてしまったと憤慨してね。その素材を回収したであろう、自分をPKした人のモンスターに、セーフティーエリア内で殴りかかったんだ」


「へぇ、ん? でもセーフティーエリア内は……」


「そう。初めはその場にいたギャラリーの誰も相手にしていなかった。頭に血が上って喚き散らす男を、PKしたプレイヤーでさえセーフティーエリア内だからと、自分のモンスターに殴りかかるのを見咎めもしなかった。でもそれが問題の発端だった」


「理由は?」


「絶対的に安全であるセーフティーエリア内において、契約したモンスターに対する物理攻撃は有効であるということがわかってしまったんだ」


「……つまり、契約しているモンスターでもダメージをうけると?」


「プレイヤー同士では1すら減らないのに、だ。それがどういう意味か理解したプレイヤー達の動きは、大きく2つに分けられた。より安全なセーフティーエリア内で、リスクなく狩りが出来ると判断した者。問題をいち早く悟り、自分のモンスターをエリア外に待機させるもの。今はそのモンスターを殴られたプレイヤーが、残りのモンスターを使って無差別にPKを繰り返している最中で……もうはっきりいってぐちゃぐちゃなんだ」


 ルーさんが言うには、問題の殴られたモンスターは、その男の筋力値が高いこともあって即死だったらしい。しかしながら他に5頭、全部で6頭もの犬系モンスターを従えていたそのプレイヤーは、モンスターを殺した男を押さえつつ自身のモンスターにエリア外に待機するように指示。その後、自身もエリア外に出てモンスターと共に、エアリスから出てくる者、エアリスに辿り着いたもの全てに対して、無差別にPKを繰り返しているのだとか。


 最初のPKはまだ理由があったからともかくとしても、無差別PKを繰り返すのならPKKによる討伐をと望む声が強く出てしまい、結局PKKギルドとして銘打っていたルーさん他のPKKギルドが動く事件になり、今はその無差別PK者を探して契約モンスターを討伐し、当面の間の無力化を図るのが目的なのだそうだ。


 えらい時に到着してしまったもんだと、自分は嘆くように空を見上げた。



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