7-98 旅立ちの日に


 ――僕は、まだ生きているのかな。


 目は見えない。何も聞こえない。暑くも寒くもない。

 黒くない左腕が、ちょっとだけ重い。


 イヅナ、いるの…?


 しーんと、静かな空間が周りに広がっている。

 当たり前だけど、これは全部錯覚で、僕が見ている夢。


 だけど、夢の中でさえ何も感じないというのはいよいよ不気味だ。


 それもこれも、全部あのセルリアンに輝きを奪われ続けているせいだろう。



「…イヅナ、キタキツネ」

 

 2人の名前を呼んだ。

 返事はない。


「キタキツネ、イヅナ…」 

 

 呼ぶ順番を入れ替えてもう一度呼び掛けた。

 響かない。



「いよいよ、死んじゃったのかな…?」


 自分で言っておいて無性に悲しくなった。

 

 …いや、死にたくない。

 死ねないよ…2人を置き去りにしてなんて。


「必ず、あのセルリアンも倒す…!」


 そう決意を固めてもすぐに目が覚めるわけではなく、結局手持ち無沙汰のまましばらく夢の中に立ち尽くしていた。


 何もせずに過ごしていると、空想が捗る。

 特に過去の出来事が、いくつも頭に浮かんでは消えていく。




 初めて、僕が目を覚ました朝。


 最初に見たのは、ロッジの天井に浮かぶ木目だったと記憶している。

 何気なく眺めた手帳で名前を知り、ずっとその名を名乗ってきた。


 もしかしたら別人の名前かも、などと今考えれば馬鹿げた心配を何度もしていたのが印象深い。



「あの時は、本当にまっさらで…」


 イヅナと初めて会った日。

 

 綺麗な耳と尻尾と瞳に見惚れていたような気もするけど、まさか心の奥底にあんな激情を隠し持っているとは思わなかった。


「…あはは、あの時は驚いたな」


 イヅナに彼女の記憶を見せられた時、キツネの姿になった時、誘拐された時。

 いつだって、思いもよらないことがイヅナに引き起こされる。


 もう、それも楽しみの1つでしかなくなったけど。


 …時々不安になる。

 イヅナが好いているのは果たして狐神祝明なのかと。

 いつか見た神依君の幻影を、僕という形にして見ているだけなんじゃないかと。


 そんなことを考えるくらいには、僕の心はイヅナに毒されている。




「ゲームも、もっとしたかったな…」


 キタキツネとは、ゲームを通じて仲良くなれた。

 最初に会った時は、倒れた筐体を直すのを手伝わされたんだっけ。


 キタキツネは本当にプレイが上手で中々勝てなかったけど、楽しいことには変わりなかった。


 携帯機のゲームもプレゼントしたりして、きっと僕はキタキツネに対しても思い入れができていたんだ。


「だから…まさかね」


 イヅナを雪の中に生き埋めにした、あの日。

 きっと兆候はあった。間違いなくあった。

 

 ほら、温泉に入って来たり、イヅナの紅茶に酢を入れたり。

  

 極めつけは、研究所に行って眠り薬を手に入れたこと。

 僕のすぐそばでそれを取っていたのに、僕はそれに気付かなかった。


 止めていれば、あの出来事も少しは変わったかな。

 あるいは、時期がちょっとずれるだけかな。


「キタキツネ、キミは…寂しかったの?」


 博士のあの決断は、間違いなく生き埋め事件が引き金だった。


 だからちょっとだけ…事件ソレが起こってよかったと思ってる。

 とっても、意地汚い話だけどね。




「…って!」


 いけない、これじゃあまるで走馬燈を見ているようだ。

 思い出は振り返らないで、これからどうするかを考えなきゃ。


「イヅナ…神依君…!」


 ここが夢の中ならいるはずだけど、今の今まで気配も感じなかった。

 何かがおかしい、切り抜ける方法は一体……?


「…助けて」


 暗闇も静けさもひたすらに孤独感を煽り、僕は何かを掴もうと重い左手をがむしゃらに引き摺りまわした。


 そして、僕の胸元でそれを掴んだ。


「勾、玉…」


 イヅナが僕の首に掛けた、赤い石の勾玉。

 奇しくも、今それを掴んでいる左腕は赤い石のセルリアンに侵されている。


「イヅナに…届いて…!」


 願う、祈る。

 お狐様、どうか僕を助けてください。



『やっと…見つけた!』


 やっと、見つけてくれた。

 体に、力が戻ってきた。

 

 左腕がまた黒い粘液に包まれ、忌まわしい程に赤い石が眼前に現れる。


 だけど、それももう… 


「イヅナ…!」

『ノリくん、掴まって!』


 右手で、イヅナの手を取る。

 強く引き上げられるように感じ、周囲の暗闇がスッと晴れていった。



 

「はぁ、はぁ……」


 戻ってきた。立ち上がった。前を見た。

 

 見つけた。


 博士に襲い掛かるキタキツネの姿を。


「……!」


 もう疲れた、何故立ち上がれたのか不思議なくらいに足元も覚束ない。

 だけど、動ける気がする。


 そのためにこの足で立ったんだと、そう確信していたから。




 キタキツネは博士からサンドスターを奪い取ろうとした。

 それ以外の考え事は全て頭から吹き飛んでいた。


 だからだろう、キタキツネの爪は――


 …博士に届かなかった。



「……!?」

「ノリアキ!?」


「ダメだよ、キタキツネ…?」


 黒い左腕を間に突き出し、キタキツネの爪を受け止めた。

 

 キタキツネを守るために差し出した腕で、今度はキタキツネから博士を守ることになった。


 そしてキタキツネの爪は、間違いようのないほど確実に当たっていた。


 ああ、何と皮肉なことだろう。


 僕たちが幾ら頑張っても傷つけられなかった赤い石に、意図しない攻撃が傷を与えたなんて。


 ――その傷が、さらに事態を悪化させることになるなんて。



「…ぐっ、うぅ!?」


 また、立っていられなくなった。

 今度はただの体力不足じゃない。


「ノリアキ!? どうして、石を砕いたのに…」

「とにかく、早くサンドスターを…」


「無駄だよ…もう」


「…無駄?」


 セルリアンは、この期に及んで生きようとしているらしい。

 石を砕かれ急速に無くなっていくサンドスターを、僕からすべて奪って解決しようとしている。


 この分じゃ、サンドスターを補充したとしても姑息な延命にすらならないだろう。

 そして、イヅナも…



『大丈夫、ノリくんは私が…』

『ううん…もういいよ、イヅナ』


 腹をくくろう、諦めることも大事だ。


「いいって、なん…で……え…?」

「もう、いいから…」


 イヅナを、


 もうこれ以上、こんな泥仕合には巻き込まない。

 例え僕のサンドスターが尽きたとしても、きっと死にやしない。


 でも、イヅナはダメなんだ。

 イヅナはずっと願い続けて、やっとフレンズになったんだから。


 セルリアンはきっと、僕のサンドスターを食らい尽くすだろう。

 そして、結局死ぬだろう。


 寄生して、全てを奪って、共倒れになるんだ。



「あ、ははは…!」


「ノリくん! セルリアンを早く…」

「いいんだ…はは…これで終わるから…」


「コカムイ、気をしっかり持つのです!」


「僕はしっかりしてるつもりだけどな…!」


 博士の心配通り、気が狂ったのかもしれない。

 でも、この判断に間違いはない。

 僕で終わらせれば、2人は襲われない。




『……祝明』


 あれ…神依君、どうかした?


『さっき言えなかった話、聞いてくれるか?』


 今?…でも、いいよ。

 今生の別れになるかもだからね。



『俺は、ずっと後悔してた…真夜も、北城も死なせちまったんだ…終いにゃ、遥都も置いてここに逃げてきた』


 仕方ないんじゃない?

 僕は、そう思うよ。


『…かもな。でも、俺が納得できないんだ』


 そういう気持ちも分からなくはないけど…どうするの?


『俺だって、助けられる奴は助けたい。それに…今、んだ』


『神依君、何を…』


『安心しろ、やり方は知ってる』



 突如として、その変化は起きた。


 重荷が降りて楽になったように、フッと体が軽くなった。

 サンドスターを奪われ消えかけていた耳と尻尾も、再び形を手に入れた。


 見ると、左腕が元の姿に戻っている。

 

「無くなってる…」


 セルリアンがいない?

 じゃあ、どこに……



「…っ!」


 そこで、僕は見てしまった。

 ヒビの入った赤い石を包む黒い粘液が、徐々に人の姿を模る様子を。


 全身から虹の粒子を撒き散らしながら、狐神祝明天都神依の姿になるセルリアンを。


「まさか、嘘だ、神依君……!?」


 体を形作りながら、その体が消えていく。

 

「…あぁ、こうやって話すのは初めてかもな」

「…最後だよ」


 ゆっくりと死に続けているのに、神依君は笑っている。


「まあこの通り、これでお前は大丈夫だ」


 ふざけた自己犠牲で、僕が救えると思っている。


「神依君が、死んじゃうじゃないか…!」

「気にすんな、貸し1ってことでいいだろ」


「死んだら貸し借りもないよ!」


 命を張る理由なんてない、勝手に死なれたら、僕は合わせる顔が無い。


「助けてなんて、頼んでない…!」

「そうか? 聞こえたけどな」

「…あ」


 あの声は、神依君にも届いていたの…?


「それに、頼んでなくても助けた…祝明だって、記憶ごと俺を起こしてくれた…けど、俺は頼んでないだろ? だから俺も同じようにする」


「そんな屁理屈、聞きたくない…」

 

 そんなことは問題じゃない、神依君がことの方が重大なんだ。


「俺は、あの日死んだようなもの。今ここにいる方が奇跡って話だ」


「だったら尚更、手放しちゃダメだ…!」



「‥‥悪いな、もう遅いみたいだ」


 そう言って、神依君は歯を見せて笑った。

 頬が引きつって口角が歪んで、痛々しい笑みだった。

 それでも、僕に目を逸らすことは出来なかった。


 手を伸ばした。

 行ってしまわないように、彼の心臓めがけて。


 手は黒い体をすり抜けて、心臓まで辿り着いた。


「……!」


 僕が掴むとほぼ同時に黒い神依君は塵となって消え、石だけがそこに残された。


 やっとの思いで掴んだ石も儚く脆く崩れ去り、地面の上で欠片と散った。




「神依、君……」


 セルリアンとの戦いは終わった。


 終わってしまった。



 を失い倒れる僕を、キタキツネが静かに受け止めた。

 普段よりとっても暖かい。

 このまま眠って夢から覚めたら、全部戻っていればいいのに。


 誰も、何も言おうとしない。

 危機は去って、今こそ前を向く瞬間であるのに、みんな止まったままだ。



 波音が、心地いい。

 セルリアンを殺す海だけが、今この場では生きている。


 痛い、突き刺すように痛い平安が治める中で。


「…………はぁ」


 心底退屈そうな、ため息がそれを乱した。


 ゆっくりと砕けた石のもとまで歩き、丁寧にそれを拾い上げた。


「…イヅナ?」


 声を掛けるとイヅナは退屈そうな顔を崩し、微笑んで僕の頭を撫でた。


「待っててねノリくん、すぐに終わるから」


 状況が理解できないキタキツネを尻目に、イヅナは博士の持ってきたサンドスターの塊を刀で切り開いた。

 ハッとして服をまさぐると、刀が1本無くなっていた。



「な、何をするつもりなのですか…?」

「黙って見てて…?」


 相変わらず博士に冷たいイヅナ。

 手に持った石の欠片をサンドスターの中に放り込んで、両手でグルグルとかき混ぜている。




 それを続けることしばらく、何か手ごたえを感じたような笑みを浮かべ、片手で掴んで引っ張った。


「…いてててて!」


「あ…!」


 イヅナが引っ張ったのは黒い髪の毛。

 そしてそのの先にあった顔は、神依君のものだった。

  

 肌の色がさっきと違う。

 セルリアンのような漆黒ではなく、僕と同じ文字通りの


 神依君らしき彼はむくっと体を起こし、掛かっていないホコリを払った。

 学校の制服を着ているのが見えて、それで彼が神依君であると僕は確信した。

 

「一体全体どうしてなのです!?」

「私なら、これくらい簡単にできるもん!」


 そう頬を膨らませて言うイヅナは、寂しそうに見えた。


「妙な風の吹き回しだな…俺を助けるなんて。祝明を助けた礼なら、有難く受け取っておくよ」


「それもあるけどねカムイ君……」

「…あっ!」


 イヅナは右手で神依君の首を掴み、囁く。


「ノリくんをこれ以上悲しませたら、許さないよ?」

「……ああ、分かってる」


 …複雑な気分だ。



 そんな心情を知ってか知らずか、神依君はよっこらしょいと立ち上がり僕の方へと歩み寄る。

 僕も何とかその足で立ち上がり、彼と相対する。


「…ええと」

「もう、大丈夫そうだな」


「……うん」

「よかった。じゃあ、早く寄越せ」

「…アレって?」


 残念ながら、皆目見当もつかない。

 呆れるように、神依君は続ける。


「…ジャパリコインだよ、懐にあるだろ?」

「ええ? ……ああ、あるけど」

「それだ」


 ジャパリコインを懐から取り出すも、その姿を見る間もなく神依君に奪い取られてしまった。


「…大事なの?」

「ああ、大事な思い出だ」



 それだけ受け取ると神依君はクルっと向こうを向き、歩き出した。


「そしたら、勝ったことを早く伝えないとな」


 …そっか、さっきまでセルリアンと戦っていたんだった。

 みんなに、伝えに行かなきゃ。


「待つのです」


 しかしそこで、博士が神依君の行く手を阻んだ。


「…どうした?」


「私への感謝はないのですか? お前を復活させるために使ったサンドスターは、私が持ってきたのです」


 なんとまあ、この空気の中で言えるものだ。

 この傍若無人さこそ、博士たる所以なのかもしれないけれど。


「ああ、ありがとな…


 神依君はちょっと妙な呼び方をして再び歩き出した。

 

 僕としては”おかしな神依君”で済む話だったけど…

 博士にとっては違ったみたい。


 博士は神依君の背中を掴んで引き止めた。


「なぜ博士と呼ばないのです?」

「いや、こうやって目の前にすると…お前をとは呼べないんだ」


 そっか、きっと遥都君のことを思い出しているんだ。

 外の世界の親友で、神依君が『博士』とあだ名をつけ呼んでいた彼のことを。


 まあ、当然こっちの博士はそんな事情なんて知らないから…


「…それは、私への宣戦布告と取っていいのですね?」

「……は?」


 突拍子もない発言に呆然とした神依君を、博士は空へと連れ去る。


「おい、ちょっと待て、何を……」

「いいでしょう…図書館でミッチリと私の博士としての凄さを教えてやります」


「分かった、博士って呼んでやる、だから…」

「もう遅いのです! さあ、図書館へ行くのですよ!」

「なんで、おい、放せ……いや、放すな! でも、図書館かよ――!」


 叫び声を上げながら離れていく神依君を、僕はただただ見ていることしかできなかった。





「…アハッ、アハハハハハハ!!」

「イヅナちゃん、笑いすぎ…」


「やれやれ、博士にも困ったものです」


 助手も飛び立ち、どこかへ行こうとする。


「助手、どこ行くの?」

「博士の所に決まっているでしょう? ロッジの方は任せるのです」

「え、それって……あぁ」


 話を聞かないまま行ってしまった。

 助手にも…困ったものだ。


「仕方ない、僕たちだけでも行こうか」



 この後、姿を見せない博士たちがセルリアンに食われたんじゃないかという大きな誤解が生まれるのだが…

 それについては、詳しく話さないでおこう。




 


 ――あの日から、およそ1週間。


 急ピッチでジャパリバス製の船を作り直し、パーティもやり直し、ようやく準備ができたかばんちゃん。

 彼女の、旅立ちの日に。


 港から少し離れた海岸で、僕と神依君は2人で雑談をしていた。



「それで、結局戻らないのか?」

「…うん、ずっとこのままなんだ」


 あの戦いから、僕はヒトの姿になることができなくなっていた。


 それまでは念じれば狐耳も尻尾も消えていたのに、それがずっと残ったまま。

 野生開放の副作用は不思議なところに出てきた。


 正直、僕はそんなに気にしていない。

 ヒトの体に思い入れがあったわけでもないから。


 でも他にも何か見つかるかもしれないから、それはちょっと怖い。



「そう言う神依君こそ、水は大丈夫なの?」

「まあな、そこはイヅナが上手くやってくれたらしい」


 神依君は見た目こそ普通のヒトだけど、その正体は赤い石を心臓に持つセルリアンだ。

 だけど、自我を持っていて海水も平気な、いわゆる特別なセルリアンとして島では通っている。


 初めはツチノコや博士が興味を持って神依君の体を調べようとしたけれど、結局何も分からなくて諦めたみたい。

 イヅナに聞けばすぐだと思うんだけど、博士は頑なに嫌がっていた。


 でも確か研究所に、そういうセルリアン――たしかセーバルだったか――の資料があった気がする。

 今度、時間があったら漁ってみよう。



「…そろそろ行った方がいいんじゃないか?」

「あ、そうだね…神依君は?」


「いや、俺はいい…行ってきな」

「…うん」


 どうやら神依君は、まだ島に馴染めていないと思っているようだ。


 日が浅いせいか、あるいはセルリアンの体のせいなのか。

 いつか、彼もこの島に溶け込めるといいけどな。




「…あ、コカムイさん!」

「もう、もうすぐかばんちゃんが出発するところだったよ!」


 着くや否やサーバルの不満な声が聞こえる。


「あはは…ごめんね」


 となるとどうやら、僕の挨拶が最後になりそうだ。


「コカムイさん、お世話になりました」

「いや、あまり良くしてあげられなかったよ」


 かばんちゃん個人のためにできたことは少なかった。

 言い訳になるかは分からないけど、本当にあったから…ね。


「いえ、この島のために、戦ってくれました」

「あはは…そっか。…そうだ、これ」


 僕は手持ちのバッグからある本を取り出し、それを渡した。


「『ジャパリパーク全図』…ですか?」


「うん、外を旅するんでしょ? きっと役に立つと思って」


 もう僕が持ってても宝の持ち腐れみたいなものだから。

 せっかくなら、役に立ててもらいたい。


「…ありがとうございます!」

「じゃあ…元気でね」




「それじゃあみなさん、お元気で!」



 かばんちゃんは船で旅立って、その後を追ってサーバルたちが出発した。

 それを見届け、海に背を向けて歩み始めた。


 これで、日常に戻る。

 少し減ったけど、僕たち3人にはそんなに関係ないことだろう。


「ふぅ……」


 山のてっぺん、火口から綺麗な輝きがあふれ出ている。 

 今日の輝きは一層明るく、より素晴らしく見えた。


 それを眺める僕は…










「むぐ…ん……」

 

 突如後ろから布で口を覆われ、言うまでもなく眠りに落ちた。

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