R2.8.2『あ、安部礼司』の感想
人間は、生まれてくるときは手をグーにして、死ぬときにはパーをする。けど逆じゃないかな、と思った安部礼司。生まれてくるときは何もないから手をパーにして欲しがる。そして死ぬときはすべて手に入れたからグーにするんじゃ。
しかしよく考えてみれば、生まれてきた時にすべてを持っているためグーにしている。そして死ぬときは、すべてを与えてパーにする。
……なーんてことを考えていた安部礼司だった。
あと、蟻はほとんど蜂と同じ体だが、家族を大事にする時間が長いため、針が退化したという。
◇
安部礼司はこの夏・DIYを始めようと決起する。それは息子のエイタに「パパって不器用だね」と言われたから。これからの時代は、Do It Yourself――君自身の手で何かを生み出しているか?
⇒生み出してねえよおお。あっという間にニューワールドが開始しはじめた。たぶんみんながヨーイドンで走り出せる世紀に一度あるかないかの目づらしいタイミングなのかも。
◇
これからの贅沢はDIYだ、と言って白山通りをまっすぐ歩き、後楽園にあるホームセンターに足を運んだ安部礼司と部長さん。
あと、お茶の水には『折り紙会館』ってのもある。
色々なDIY道具と簀の子を買ってきた安部礼司は、立派な棚を作って、子供にくりびつてんぎょうって言われたい、と意気込んでいた。
その夜ユウちゃんが帰ってきたとき、棚を見せて喜ばせようと思ってたが、エイタとランがひそかに作った椅子を先に見せて、ユウちゃんを喜ばせた。安部礼司のつくった棚は押し入れのなかにしまったままとなったが、涙を浮かべるユウちゃんを見て、改めて手作りの力を思い知った。
⇒作ってくれた人のバックヤードが載って入れば、その力は何千倍にも増すからね。というよりむしろそっちの力がほとんどだよね、DIYの品って。
◇
ロシア語の古いことわざで「村じゅうから糸を一本づつ集めれば、一人に服を作ってあげられる」というのがある。ほかには「初めて作ったブリンは、お団子にすることができる」というのもある(ブリンとはロシア風のパンケーキのこと)。
ステイホームが長くなった今の時代、自分たちで手作りする時間が長くなってきた。
◇
器用さは大切じゃない。大切なのは、誰かのために頭を下げられること。自分の器用さをひけらかすよりも、誰かのことを思って頭を下げられる人が、よっぽど恰好いい。
⇒自分のための作品じゃなくて、他人のための商品。もしくは作品のための作品。作者は作品の奴隷、ってことかな。
◇
最後に、冒頭のグーパーの話。ユウちゃんはこう考える。生まれたとき手をグーなのは、誰かの手を握りたいからグーにする。そして死ぬときはベッドサイドの人と手を握りたいからパーにしている。
⇒野垂れ死にはどうしよう。。
最後にお知らせ。安部礼司のTwitterに夏ウタ曲のリクエストを応募開始。
「survival dAnce~no no cry more~」さいこー。
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