R2.6.7『あ、安部礼司』の感想

安部礼司はこの二か月で気づいた。「時間がないからできない」と言ってるものは、時間があってもできない。まるで子供のころの夏休み前の計画表のよう。


しかしヒタチノナツトは、この2か月で料理をかなり覚えた、という。出来上がった料理をスマホで撮ることをモチベーションにしていた。旬の野菜なども分かり、季節を全身で知る生活をしていた。

そんなナツトを見て、何もできていない安部礼司はあせる。

ついつい押し入れに突っ込んだままのイギャラクシーを引っ張り出して愚痴を言いたくなった。


⇒久しぶりに出てきたなイギャラクシー。


【A面】

月曜の朝、飯野っす君と話すのが久しぶりの安部礼司。机は2メートル離れているが、直接会話ができるのは良いことだ、と思っていると、飯野っす君が、最近は読書の習慣がついた、と喜んできた。それは以前、安部礼司から言われた「人間を変えるのは理屈じゃない、習慣なんだ」といわれたため。しかしそれは部長の受け売りで、自分で忘れていた。


飯野っす君は、司馬遼太郎の「とぶが如く」にハマっているらしい。


先輩はどんな習慣を身に着けたのか、と尋ねる飯野っす君に、神保町にあるポルトガルの菓子店「ドース・イスピーガ」でエッグタルトを買ってきて、とユウちゃんに頼まれたのを思い出し、つい、ポルトガル語を勉強している、とうそを口走ってしまった。


⇒この2か月で今までできなかったことしよう、とは思っても、別に仕事がなくなったわけじゃないからね。在宅でも残業はあるし、結局あんまり変わってないかな・・・と思ったら自分は体重が減った。4月に比べて3kg減った。外食自粛とストレスフリーのおかげかも。これは良かったことのひとつです。



テイクアウトの屋上でカレーのランチを食べる安部礼司とマリアアンジュ。アンジュの元気がないことを気にかけていた。

それは一緒に仕事をしているヒタチノナツトが、自宅で外出できないが情報収集して取材して頭をひねってプレゼン資料も作って、しっかりとアウトプットしていることに圧倒され「後輩に負けた」と感じてしまったため。そして負けたのに見栄を張って先輩面をしてしまったことへの自己嫌悪だった。


もともと出勤時間が長いヒタチノナツトだったが、在宅勤務で空いたその時間を仕事に充てることが楽しかった、といって仕事に打ち込んでいた。


しかしマリアアンジュは、自宅にいるあいだ全然集中できないタイプ。周りが気になってしかたがなかった。


⇒この2か月でみんな気づいてしまった。

・一か所に集まらなくてもできる/できない仕事(職種)があること。

・テレワークに自分が向いているか/向いていないかを。




大人電話相談室。

茶碗蒸しにマイタケを入れてはいけない。玉子が固まらずにドロドロのままになるだけだから。


まずは「洗濯物が乾くときに高性能マイクを近づけるとギギ・ギギと音がするそうです」さんからのお悩み。

後輩が頑張っていると嬉しい、と思っている反面、うらやましい、と思っている自分に悩んでいた。


止めましょう、人の幸福を自分と比較するのは。幸福の規格とは自分だけのもの。人に渡してはいけない。しかしうらやましいはない物ねだり。自分の成長にも使えるものでもある、と玉虫色のアドバイス。


⇒特に今は他人と離れているからこそ、より一層、うらやましい、が増幅してしまうのかも。SNSとかでしか動向が分からないと、自分勝手に増強してしまうからね。


【B面】

部長に呼ばれる安部礼司。ビクビクしていると、ポルトガル語がペラペラをしていることが会社じゅうの噂になっていた。


ポルトガル語を勉強している→ポルトガル語がペラペラ→ポルトガル語に留学を考えている、と噂に手足がはえまくっていた。


さらに、ポルトガルについていろいろ質問される。


・ポルトガルで男性が女性に年齢を聞いたら、イコール愛してます、という意味って本当ですか?

・たまごボーロって、ポルトガルのお菓子で、ボーロは英語のボール(丸いもの)って意味って本当ですか?

・カステラの語源って、日本にやってきたポルトガル人が美味しそうにケーキを食べていて、それはなんですか、と尋ねたらすでに食べ終わっていて、皿に描かれたお城の絵をさして、これはカステロ(城)だ、と答えたって説って本当ですか?


むしろメチャクチャ詳しかった。


⇒『君は薔薇より美しい/布施明』は全然年代じゃないんだけどすげえ良いよね。昔の歌手って基礎がガッチリだから、共感とか飛び越えて持ってかれるんだよね。技術に裏打ちされたエンタメってこういうものなんだろうな。



その後、ポルトガル語はしゃべれないことを飯野っす君に話すと、素直に言ってくれたのはうれしい、と言ってくれた。


人のことをうらやましい、と思ったらそう言えばいい。見栄を張るなら張ればいい。。それだけは大切だ、と飯野っす君は思った。


最後に安部礼司に、最近失敗したことを尋ねるアンジュっち。このあいだZOOMの会議で、コンビニの黒豆を食べた後に歯に豆の皮が挟まってすきっぱみたいになった、らしい。それを聞いたアンジュっちは、雑な「栄えるのじゃ」であしらった。


最後はドリカムの「朝がまた来る」。最高。



最後に来週の告知。

11年半ぶりにアムロレイジが登場だああああああああああああ!!!!!!


(安部君のアムロの物まねちょっと似てる)。

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