R2.5.17『あ、安部礼司』の感想
阪神淡路大震災、9.11テロ、東日本大震災。今までいくどとなくなった惨事だったが、今回のコロナもまた教科書に載るほどの事態となるだろう。
真っ暗闇のなかをそろそろと這って進む日々が、早く収束するのを願いながら生活するオモヤマツラミ。こんな暮らしのなかでも、オモヤマツラミが、春からの新しい生活でよかったことを上げるとするなら……テレワークで仕事ができるようになったこと。
そもそも自宅が大好きな内弁慶のオモヤマちゃん。会社ではいつもの自分の調子が出せなかったが、自分の家なので自分の調子が出せている気がする。
⇒これはちょっと分かるかも。会社で仕事しているときより気持ちがリラックスしているのは確か。
その日もZOOMで安部礼司、出向王子とオモヤマちゃんでビデオ会議。しかし途中でオモヤマちゃんがビデオを停止させる。なぜなら出向王子の顔を舐めるようにジロジロとガン見するため。上から下までジロジロジロ。背景に映る部屋のなかまでジロジロジロ。
ビデオ通話の打合せは、まるで遠距離恋愛中の恋人プレイ、だと妄想したオモヤマちゃんだった。
◇
【A面】
出向王子の夢の中。同級生と雪山を登る。山頂から同級生は飛んだ。しかし飛べるような装備はない、と出向王子。すると同級生は「ジュガールするしかない」と言った。ジュガールとは、ヒンディー語で「最低限の装備で、とにかくどうにかして問題を解決する」こと。
なぜそんな夢を見たかというと、昔の友達を誘ってZOOM飲み会が今ブーム、というネットニュースを読んだから。
STAYHOMEで一日じゅう子供たちと付き合うのは疲れる。そんななか、日の終わりの晩酌タイムが毎日の楽しみ。
ユウちゃんと安部礼司が晩酌。酔っぱらったユウちゃんはリモート会議で、社内恋愛している人たちを見るとほほえましい、と言い出し、ついには自分たちもZOOMでリモートで、愛の言葉を言おうと、提案する。そして別室からZOOMを接続する安部夫妻。
ユウちゃんは、STAYHOMEで家の仕事を手伝うのはありがたいが、全体的に家事が雑、このままだとコロナ離婚まったなし、と愛のことはを告げた。
◇
出向王子は部屋の整理。それはZOOMで映りこむ小物の位置を調整していた。チラリと本棚が映り込むことで知的キャラを演じ、チラリと壁に飾った家族写真が映りこむことで、一人の意見が多数の意見に聞こえるような演出をする。そんな画角の外は汚部屋であった。
満員電車に乗らないのはうれしいが味気ない。その夜、オンライン飲み会(=オン飲み)をやろう、と出向王子は提案した。
そして夜。ZOOMで飲み会するが、あっという間につぶれた出向王子。すると出向王子の部屋がガラガラと揺れる。
「ポルターガイスト!(安部礼司)/女の仕業!(オモヤマちゃん)」と驚く。
正体は、死んだ出向王子の同級生の幽霊だった。
◇
【B面】
仕事で頑張っている、サマルしたい、という。サマルとはアラビア語で「日が暮れたあと夜更かしして友達と楽しく過ごすこと」。
それは「翻訳できない世界の言葉」という本に書かれていた。世界中のいろんな言葉が書かれた本。
・モーンガータ(スウェーデン)⇒水面に映った道に見える月明りのこと。
・ツンドク(日本)⇒買って読まないまま置かれた本のこと。明治時代にはあった言葉。
⇒へえ、面白そうな本! ほかの言葉で表現はしているけど、本当の情緒も含めた意味は伝わらないんだよね。
◇
一方、出向王子の部屋に、同級生の幽霊がでてきた。幽霊はあの世にいたが、今この世がすごいことになっているから見に来た。
⇒スペイン風邪とかあっただろうに。
しかし今この状態はどうしようもない、と出向王子が吐露する。前みたいな状態にすぐに戻るのは難しいだろう、頑張るのは苦しい。しかし仕事が全部なくなるのは悲しい。リモートが仕事に限界がある。八方ふさがりだ。
すると同級生はこういった。
この状況をチャンスだと思え。自分に必要なものはなんなのかを見つめなおすチャンだと思え。
⇒そうだよね。自分の時間が多くなったから、すごく自省できる時間が多くなったよね。ピンチはチャンスだと思う、ってこのごろよく思う。
その一つがマスク。マスクはこれから眼鏡みたいに、世界中のスタンダード・ファッションアイテムのひとつになるだろう。これはアパレルチャンスだね。
◇
リモートの打合せばっかりだが、仕事はどんどん降ってくる。しかしオモヤマちゃんは諦めずに頑張ろうとする。そこに出向王子が電話して、諦めよう、と告げる。
今までは、あきらめることは良くないことだと思っていたけど、これからはあきらめるのはあきらめて、本当にあきらめないものだけを頑張っていこうと伝えた。
⇒選択と集中ね。
以上
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