R1.11.3『あ、安部礼司』の感想(鍋)

 今週は特別編『な、なべれいじの鍋スペシャル』。

 その日の夕飯、安部礼司は家族水入らずで鍋をつついていた。それは無印良品のビスク鍋。エビとトマトの洋風鍋で、去年は空前の大ヒットとなっていた。品切れが続いており、今年は早めにゲットしたのだ。

 四人で仲睦まじく鍋をつつくなべれいじ一家。家族が食べろ食べろと勧めてくる様子は暖かい家庭そのもの。

 そしておおかた具材を食べ終えると、いよいよビスク鍋一番のお楽しみ――シメのリゾットを作り出す。鍋を食べ終わったスープにご飯とチーズを入れて煮込むと、極上のリゾットが完成するという。

 家族がおいしく食べているなか、なべれいじはおなかいっぱいで食べられなかった。


 →ここ最近、急速に鍋のグローバル化が進んでる気がするが、結局最後のシメは炭水化物なんだよね。うどん、雑炊、おじやetc・・・。これからの季節はモチだな。


 ◇

【A面】

 オモヤマちゃんと姫ちゃんは、今週末の鍋会で気が重い。鍋奉行さえいなければ楽しめるのに、と気が重い。


 たとえばこんな指摘をする鍋奉行――

・火を入れるまえは、白菜の芯、長ネギの堅い部分、根菜、しらたきを入れる。

・沸騰するまえにシイタケやエノキを入れて、ダシが沸騰したら肉を入れる。

・若手は灰汁あく代官。浮いてきた灰汁をすかさず取り除く。

・沸騰してきたら白菜、長ネギの葉っぱの部分と、もやし、豆腐を入れる。


 と、細かく注意しながら作業する鍋奉行に、さらに上から指摘をしてくるのが鍋ヒエラルキーの頂点に立つ『鍋将軍』。たとえばこんな指摘――


 ・見た目にこだわって入れること。

 ・ふきこぼれそうになったら火を弱める。

 ・野菜を入れるなら面倒くさがらずに火を止めること。

 ・マロニーは直前にいれろ。


 手は動かさぬが口を出す鍋ヒエラルキーの頂点。それが鍋将軍。


 そんな鍋将軍の部長は思う。仕事とは鍋である、と。

 プロジェクトリーダーは秘伝のダシが詰まった大きな土鍋。多種多様な具材(人材)の社員をピックアップすることですばらしい鍋になる。しかし限られた具材がありきたりなら、結局ありきたりな鍋にしかならないと、危惧するが、二〇一九年、今年の鍋のトレンドは発酵鍋。

 今年の鍋は、チーズを入れればなんとかなる、と訳の分からぬ落とし方。


⇒チーズタッカルビやチーズハドックとかも上半期流行したしね。下半期もまだまだチーズの魔法は続くかね。

 

 ◇

【B面】

 姫川さつきが頬杖・・・しながら妄想。

 課長に、カロリーの高いものを詰めこんだ悪魔鍋を出そうかとかいう妄想。

 おたまとかフライ返しとか飾っていないわ、瓶にパスタが刺さっていないわ、と料理していないのがバレてしまうと思いながら、スーパーで鍋の具材を買いに行く。

 スーパーを回りながらチーズ鍋にしようかと思うが、そこに課長が登場して一緒に買い物を始める。

 スーパーの買い物は不思議だ。一人だと仕事みたいにピックアップしていくのに、二人だと色々な話をしながらなにを食べようかと楽しみながらの買い物になる。二人なら、すべてがアミューズメント。

 なんて妄想が解けるとそこは会議中の会社だった。


⇒一人鍋ってのもあるけど鍋はみんなでツツつのが良いよねえ。潔癖の人はどう思うか知らんけど。。


 ◇


 ではここでオモヤマツラミおすすめの鍋のご紹介。

 ①薄力粉をまぶした豚肉を、長ネギの白い部分にぐるぐると巻き、4cmぐらいに切っておく。ネギの青い部分は薄切りにしておく。

 ②肉巻きのネギを鍋に立てるようにして並べる。空いたスペースに青ネギを敷き詰めて火にかける。

 ③酒、ごま油、塩少々を振ったら、フタをしてしばし待つ。水やダシはいらない。しばらくするとネギから水分が出てくる。 


 これが『オモヤマツラミのネギブタだけ鍋』。ポン酢でどうぞ。ネギは信じられないくらいに暑くなるので注意。


⇒常夜鍋の変化系みたいなものか。水を入れずに白菜と豚肉を敷き詰めてフタをする常夜鍋(最近じゃミルフィーユ鍋とか言われてるけど)。簡単で美味しいのでオススメです。これもポン酢でどうぞ。


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