思い出がいっぱい(いままでのお話)

 むにゃ……あ……パソコンつけっぱなしのまま寝てしまいました。今日中に次の投稿テーマの資料だけでも整理しておかないと。


 ……って自分の部屋なのに白衣? もしや仕事の夢? うわあ……目覚めたときにテンションも血圧も下がるやつじゃないですか。


「いいからさっさとこたつから出なさい。代わりにわたしが入るんだから」


 あなたは、お話に容赦なくダメ出しをする言い方の強い女子高生さん! ということは、今回は接客エピソードのお話ですね。


「いいえ。あなた自身について聞かせてもらうわ」



 ……はぁ、他人に学んでほしい人生の経験、ですか。


「長く働いていれば二つ三つはあるでしょう? あわれむくらいのをちょうだい」


 反面教師になれと……悲しい教訓かあ、そうですね。


 新人の頃、一日22時間労働の続く日がありまして。途中でつらくなり、各種栄養剤を具体的に言えないくらい服用したのですが、楽にはなりませんでした。やはり睡眠に勝る回復手段はありません。得られるのは回復したという幻覚だけです。


「そんな人間が用法・用量を語るとは、規範意識を疑うわ」


 むしろ実体験に基づく言葉なので説得力はあるかと。もちろん今はしていませんし、もうできません。こんな愚かなこと、絶対にしてはいけませんよ!


 寝ないと体力は最大HPごと減っていき、そこにいくら回復アイテムをつぎ込んでも、上限は戻らないんです。「竹鋸の体力は満タンだ」ってメッセージが出れば気づけたのに。


「体力だけじゃなく知能も減っているじゃない」


 頭は悪くなっていたと思います。

 夜明け時、食品コーナーに陳列された唐辛子を見て「これ食べたら辛さで目が覚めるんじゃないか」と思い丸かじりしたのですが、眠気と辛さで二倍つらくなるただの地獄でした。辛い食べ物は眠気散らしにならないのでお気をつけください。


「そんなの新人ユーチューバーでもやらないわよ。ちゃんと学べる話はないの?」


 他には見栄えの良い商品陳列の仕方とか、他企業の店舗を視察する際に見るポイントとか、店にバイクが突っ込んできたときの対処法とか……あ、にらまれていますね。こんな私から学べることは何もないってことですよ。



「じゃあこのエッセイの話を聞かせて。つまらなくても許してあげる、特別に」


 広い心に感謝した方がいいんでしょうね。では……。


 『文解よくわかるドラッグストア』は当初、三か月くらいで終わらせるつもりでした。エッセイの役割は、他の投稿作に触れてもらうための入り口だったからです。


 ところが予想に反してたくさんの方にご覧いただき、私も反応が嬉しくて「もうちょっとだけ」と続行。お話のテーマはたくさんあったので、ネタ切れの心配もありませんでした。


 書くときはまず、商品の販売資料や知識を確認・整理して、誤った情報を載せないように注意していました。時間はかかりましたが自身の勉強にもなり、今までの知識がより具体的に、分かりやすく説明できるようになったのはエッセイのおかげです。

 簡潔で情報をこぼさない文章の言い回しも勉強になりましたね。


 仕事が忙しくなっても投稿を続けたいと取り組んでいましたが、いよいよ時間のやりくりが難しくなったのが2018年の冬頃。苦肉の策で文字数を減らしても投稿予定日ぎりぎりに完成と、余裕がなくなっていました。


 テーマを決めてから収集する情報量は約2万文字。そこから取捨選択し、1/10ほどに凝縮して文章にするのが投稿の流れなのですが、文字数を減らせば選別が大変になるだけ……途中で気がつきました。今も頭が悪いですね。


 投稿ペースを緩めることも考えたのですが、年明けの職場環境を見る限り、現状が明るくなりそうもないようで……というか、希望の光も見えてこず……。

 自分の中でやりたいことの優先順位を見定め、ここが潮時なのかなと思いました。


 当エッセイは本日をもって店じまいです。閉店ガラガラ、ゥワオ!


「ええ? 大事な部分で芸人さんからパクったネタを披露とかありえないわ」


 いいんです。途中からふざける余裕もなかったので言わせてください。

 それにしても、最後が言葉にとげとげしさを感じる女子高生さんでよかったです。渾身のネタがスルーや無視されたら虚しいラストでしたから。


「しらじらしい。最終投稿にわたしが登場することは予定済みだったくせに」


 そんなことないですよ。証拠でもあるんですか?


「今まで作中に登場した人物の中で唯一、わたしだけがまた来る、と残していた」


 なぜなら最終投稿に必ずやってくる人物と決まっていたから……たまたまですよ。エッセイにそんな伏線を張ってどうするんですか。『ぼくの頭はピヨリーナ』の方にはたくさん仕掛けてありますが。


「エッセイに伏線を張ってはいけない、なんてルールはないわ」


 そりゃあそうですけど……まあ、あったらあったで面白そうではありますね。


「浮いた時間はどうするの? ピヨリーナにつぎ込むの?」


 それもいいですが、息抜きとして別の作品も投稿しようと考えています。

 今度はブームに乗って異世界モノですかね。一話が短くて、虚実の混じった、まるで意味のない内容。特定の日時は決めず、書けたら公開しましょう。


「2000文字を超えたわ。まとめる時間よ」


 特に内容のある話はしていませんから、まとめる必要も、悔いも……ありません。女子高生さんはなにかありますか?


「ひとつだけ。台所で立ったまま食事を済ませるくせは正しなさい」


 行儀が悪いですよね。せめて夕食くらいは座って食べるように心がけます。


「お別れよ。でも、さよならは言わないであげる。機会があればまた……ね」






 むにゃ……あ……パソコンつけっぱなしのまま寝てしまいました。うぅ~変な体勢だったから腰が痛い……うわぁもうこんな時間。準備しなきゃ。


 今日もゆるーく、がんばりましょうかね。

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