第13話 温泉へ行こう!
今回は二泊の予定だが風呂に入れないのが辛い。(場合によっては三泊? )
男の自分が辛いのだから、
そんな事から、今日の予定は事前調査で判明した天然温泉へ行く予定だ。
事前調査とは名ばかりで、単純にナビにある「近くの温泉」を選択しただけです。
距離もそれ程離れてはおらず二時間弱で到着出来そうだ。
流石は「基本性能拡張」道無き道を進む事が可能なお陰だね、しかし、異世界の到着予想時刻は便利だわ。
渋滞も工事も無いから時間通りに着くらしい。
早速、朝食を食べて撤収です。
なぜ撤収するか? そりゃ~温泉地で一泊する為ですよ!
「星を見ながら温泉で一杯! く~っ 最高です 」
当然の事ながら、
「朝食はホットサンドにするね 」
と告げられた。
キャンプの朝と言えばホットサンドとベーコンエッグかな。
食パンは八枚切りを使い、耳は切り落とします。
切らなくても良いですが、我が家はカットしてパン耳ラスクを作ります。
これは、後でオヤツになります!。
ホットサンドクッカーに食パンを敷き、刻んだキャベツと焼いたベーコンを載せ最後に目玉焼きを置く。
少し甘辛いソースをキャベツに掛けておくのも忘れない。
最後にパンを載せてホットサンドクッカーを折りたたみプレス。
バーナーにセットしお好みの焼き加減まで過熱すれば完成です。
スライスチーズを挟んでも美味しく頂けます。
ソースはお好みで。今回は市販のバーベキューソースに少量のマヨネーズとマスタードを混ぜて作ってみました。
沙弥華がホットサンドを焼いている間に、カフェラテを準備しようかな?。
お湯を沸かしている間に、ミルでコーヒー豆を中細挽きに、二人分ですが豆は少し多めに40gほどにしました。
ペーパーフィルターをドリッパーにセットし、挽いた豆を入れた後は全体にムラなくお湯を注ぐために、ドリッパーを軽く振り、粉の表面を平らに均しておきます。
後はお湯を注ぐだけ。
次は泡立ちミルクを造ります。
よく冷えた牛乳を「ラテ シェイカー」に入れて振るだけ! ふわふわ泡立ちミルクが作れます。
ポイントは「冷えた牛乳」を使う事!温い牛乳だと幾ら振っても泡立ちません!
実際に失敗したので二回言ってます。
温度は低く1℃~5℃に冷えた物が良いので牛乳は氷などで良く冷やして下さいね。
幸いな事にポータブル冷蔵庫があるので冷え冷えの牛乳は準備出来てます。
三人? で朝食を済ませ撤収。
天然温泉、当然のことですが野天風呂に向かいます。
なお、リリスも普通にホットサンドを頬張っており。
『
と目を
聖霊さんもお食事可能なんですね。
しかもホットサンドが気に入ったようなので、今度はホットケーキでも作ってあげようかな。
◇ ◇ ◇ ◇
ナビの指示に従い、車を河沿いに走らせる。
目的地は、釣りをしていた河川の水源らしく、マップを確認すると中央に勾玉(まがたま)型の大きな湖があった。
湖の中には湖中島があり、その湖畔に温泉の表示がされていた。
マップで見る限り、湖中島迄は地続きで繋がっているようである。
このマップエリアで他者との遭遇は無いと言っていたが、リリス曰く初期マップには他の人種は住んでいないそうだ。
そもそも、このエリアは未開エリアだそうで入植を試した者も居ないとの事らしい。
この湖はカルデラ湖で、周りを急峻な峰に囲まれ東側が海に面している。
海を越えるも峰を越えるも大変な事で手付かずになっているそうだ。
その辺の情報源は? との問い掛けには
『黙秘権を行使するのです! 』
と言われてしまった。
初期エリアだが、面積的には神奈川県や東京都と同程度で二千平方メートル位だ。
目的地の湖は大きく六百六十平方メートル程で、琵琶湖と同程度と言えば規模が判って貰えるかと思う。
湖には二本の河が接続されており、マップの東北東辺りが自分達の居た河で海に繋がっている。
『間も無く目的地に到着します』
とナビの音声が告げる。
沙弥華も車窓の景色に見蕩れていた。
初めて訪れる異世界の天然温泉は当然の事ながら、野趣溢れる野湯で、当然の事ながら脱衣所等と言う物は無く、湖畔にぽかりと池が有ると言う感じだ。
念のため安全確認。
「リリス、周囲に脅威になるような物はないかな? 」
『マスター、……問題ないのです。(ただ、湖底に巨大な何かは居るのですが……問題無いのです)』
……今の間は何かな?
気にしたらお終いの様な気がするのでスルーします。
「
自分は良いけど女の子だからね。
「お兄ちゃん? この辺で良い」
「
温泉の近くは開けており、テントなどを十分建てられるスペースがあった。
この広さなら大型テントも数張り建てられそうだね。
今回持ってきているのはベルテント、所謂トンガリテントとかモノポールテントと言われる物だ。
材質は100%コットンで冬は暖かく夏涼しい。
難点は濡れると重く、二日程度で乾燥させないと
ただ、自分の物はモノポールでは無く三又のポールで真ん中にポールが無い。
真ん中に邪魔なポールが無いため広く使える利点がある。
床面積は7.1平方メートル直径約三メートルと二人で使うには十分なサイズだ。
フロアーのペグを打ち三又のポールを立上げ、入り口側にA型フレームをセット。
外に出て周りのガイロープをペクダウンする。
良くあるアウトフレームのテントに比べると、格段に短い時間で立ち上がる。
ここまで十五分程度だ。
入り口側にコットン製の小型タープを連結張りしてテントは設営出来た。
内部にはマットを敷き、コットを二個とミニテーブルを置いてランタンをセットすれば、後は焚き火台などの準備でほぼ終わり、時間にして四十分程度で設営が完了だ。
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