第28回太陽はひとりぼっち

2022年 8月10日(水)


天国口高校は灼熱地獄で朝11時早くも熱中症警報が鳴る。


あまりの暑さでサイレンの音まで歪んで聞こえる。


視聴覚委員の野比浩太郎はこういう時は涼しい音楽流した方がいいんだろうかと思いながら、デュランデュランの「セブン・&・ザ・ラグド・タイガー」を流す。


1曲目で派手なイントロの「THE REFLEX」が流れる。


職員室で希林直美先生が「なんか懐かしい音楽が流れてるわね」


24歳彼氏募集中の浦兼好恵先生は「そんな昔の曲なんですか?」と聞く。


「あんたが生まれるずっと昔の曲だと思う」


「希林先生は洋楽に詳しいですよね」


「後追いで聴いて、多少かじってるだけ、それよりあんた今日は一度もルービー、ルービー言ってないね。珍しい」


浦兼は頬を膨らまして、「馬鹿の一つ覚えをやめただけです」






今年の夏は確かに例年にないほど暑いのかも……。本城ベータはスタッフのくたばり具合を見て実感している。


映画「オーバー・ザ・サマー・アポカリプス」の撮影も進んでいた。


愚蓮京介監督が一番暑さと演出の板挟みになってしんどいんだろうな。相当なストレスだと思う。


俳優たちはマイクロバスで待機していた。


時計を見ると夕方4時半。今日はぼちぼちかな。


1時間後に本日の撮影は終了した。





ベータは絵里江さんに電話する。今日は店の仕事あるのかどうか聞くためだ。


電話はつながらず、通信は途絶える。


変だな?もう一度電話するが、つながらない。


ベータは直接絵里江さんの職場へ行く。


イベント会場は閉まっていた。


ベータは絵里江さんと一緒に暮らすマンションへ。


家は留守で机にメモが置いてある。


メモの内容を見てベータは疲れ気味に座り込む。


2017(H29)9/12(火)・2019(R1)12/14(土)









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