水虎先生乾道評判記

作者 美木間

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★★★ Excellent!!!

平賀源内こと水虎先生と小狐禿童とのやさしいやりとりの物語。

「化かされるには、よき夕べかな」
というラストの台詞が、物語の余韻を漂わせていて、とても優美。

おそらく、この方の文章は、
どなたが読んでも、この方のリズムで読まされてしまうでしょう。

江戸もののリズムとして完璧。
それを、体感できる作品です。


そして、追記も素晴らしい。
作中に出て来た薔薇露、菅原櫛にたいする説明は、
資料(あるいは実体験)を引きながら、あくまでも、丁寧で解りやすい。

作中に出て来た一つ一つの「もの」や「人」に対する、
暖かな作者様の視線を感じます。

私は、薔薇露をご自身で作成されたというところから
興味を持って本作を拝読致しましたが、
生まれたての薔薇のエッセンスのように、
貴重で美しい物語でした。