開始

そして、とうとう演習の時間になってしまった。


~反バルバロット帝国側~


(さて、軍事演習ということだが、どのくらいの規模やら…)


正直、軍国主義の国家に関しては、結構元首が軍の訓練を見ることも多い。


彼の国に関してもそうで、結構彼自身が軍の訓練を見ているので、どこを見れば、どのくらい強いのかがわかるのだ。


(まぁ、今回に関しては、我々の兵は出ない。

つまり、完全にこっちにしかメリットがないわけだ。)


実際、普通であれば、片方の国が自国の力を見せてしまって、片方の国が自国の力を隠すことができるので、隠すことのできる法の国に圧倒的有利なのだ。


~アイン~


(とか思っているのだろうな…)


実際、これに関しては、もともとその目的だったので問題はない。


それどころか、油断しきっているので、アインからすれば、うれしい展開といってもよかった。


「今回に関しては、我々の力を向こう側に見せつけ、反抗する意気込みを完全にへし折るのが目的だ。

それに、今回参加してこなかった国に関しては、今回の話には納得しないで、一国で勝手に攻め込んでくる可能性もある。

そうなった場合には、しょうがないがこちらとしても取るべき行動をとらなければいけない。」


今回、向こうの同盟の国がすべて参加しているわけではないらしい。


向こうも、ここ数か月アインが、演習の準備をしている中で、もっともっと拡張がしたいという国などを同盟に迎え入れていたらしい。


「本来、同盟というのは共通の目的か、同じような方針でなければ成立しないものだ。

彼らの同盟に関しては、今、バルバロット帝国を倒したい勢力と、ただただ戦争をしたいだけの勢力がいる。

そして、今回の演習で、バルバロット帝国を倒したい側の何国かの心をへし折ってしまえば、内部分裂を引き起こすだろう。

そのためにも、今回の演習では、できるだけ力を見せつけるような派手な技を使ってほしい。」


アインがそういうと、軍部は、それに応えるかのように「「「おおおおおおー」」」と言って、答えてくれた。


「それでは、始めるぞ。」


こうして、軍事演習の1日は始まったのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る