第481話今後の予定

「はぁ~。」


自国に帰ってきたアインは、自国とほかの国のあまりにも大きな差に驚いていた。


(もう少しくらい近いと思っていたんだけど。)


文化のレベルに差があっても、他の文化で参考にできるものというものは確かにある。


しかし、ここまで離れていると、参考にはできないのだ。


行ってしまえば、現代日本で、大日本帝国の時のほうがよかったものがあるかもしれない。


しかし、現代日本と、大和朝廷のころを比べてしまえば、ほとんどすべてが今のほうがいいだろう。


そのくらいの差ができてしまっているので、参考にできないものが多いのだ。


それに、共和国と名乗っている国も、実際には全然民主ではないということがある。


そんな嘘でできているような国を参考にして、何の価値があるのだろう。


(それにしても、何かしないと。)


アインは、基本的に仕事が好きなわけではない。


しかし、月単位で働いていないと、何かしないといけないという責任感が押し寄せてくるのだ。


(久しぶりに冒険者をやってみるか?

いや、でもここら辺の魔物に関しては狩りつくされているし、ほかの国で冒険するっていうのも…)


バルバロット帝国に関しては、すでに魔物はほとんど借りつくされている。


そして、その影響なのかわからないが、隣の王国でも、魔物はすでに気象レベルまで煮へ行っていた。


つまり、アインが冒険者をするには、他の大陸に行くしかないのだが、ほかの国の文明レベルを知ってしまった今では、ほかの国での活動はできるだけしたくないと思っているのだ。


(それじゃあ、ダンジョンマスター?)


ダンジョンに関しては、手を付けたダンジョンと、手を付けていないダンジョンがある。


手を付けてないダンジョンに関しては、普通のレベルになっているが、手を付けているものに関してはレベルがおかしくなっている。


それでも、上級冒険者たちがよく挑んできているので、金は多く入ってきているのだが、いまさら、手を加えたダンジョンをどうこうする必要はないだろう。


しかし、手を付けていないダンジョンを、また魔改造してしまえば、初心者向けのダンジョンが圧倒的に減ってしまうのだ。


(仕方ない。そろそろ国内での、大会なんかを考えてみるか。)


それに、あまり自分は手を付けていないが、自国内にも学校ができてから、数年がたっている。


それならば、その学校の視察なんかに行ってもいいかもしれない。


(どっちを優先させるかはまたあとで考えるとして、とりあえずは、この二つを主軸に考えていくか。)


大会も、学校視察に関しても、短期間で終わってしまう可能性があるが、大会に関しては、多くの大会を用意すればいいのだし、それにシリーズ化すれば、国のほうにも多くの金が入ってくるだろう。


国民が多く金を使ってくれれば、それだけ景気も良くなっていく。


その点を考えたら、先に大会についてを考えたほうがいいか。


そんなことを考えながら、アインは金庫に向かっていった。


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