第276話会議開始


そして、いろいろやっているうちに、世界会議の日になった。


「今日か…」


「ええ、今日ですね。」


「緊張するな…本当は気を強くもったほうが良いんだろうけど。」


「大丈夫ですよ。この世界の全ての国が襲ってきても、アイン様だけで倒せるでしょう。」


「いや、そういうわけじゃなくて、出来るだけ平和に解決したいから…」


「そうですか。まぁ、大丈夫でしょう。そんな事を言っているのなら、遅刻してはいけません。速く行きましょう。」


そして、2人は世界会議の会場まで転移魔法で飛んだ。


そして、大きな城に着いた。


「あれ?ここって国だっけ?座標を確認してきたんだけど、個々らへんは国じゃなかったような気がするんだけど。」


「ええ、国ではないですよ?この城は開催者の家です。」


「え?この城が?」


「ええ。この城が。」


そこにあった大きな城は、最近アインが征服した国にあった城よりも大きかった。


「う~ん。いいのかな?一般人がこんなに大きな城を持っていて。」


「大丈夫でしょう。だって、この城の所有者はどの国にも属していませんから。」


「まぁ、僕たちの国とは遠いから、結局は関係ないけどね。」


「それもそうですね。」


そして、アインはその大きな城の中に入っていった。


「これは…この順番通りに行けってことかな?」


「おそらく。」


城に入ると、小さな看板があり、そこには矢印が書かれていた。そして、矢印の先を見てみると、他にも看板があった。


「なるほどね。まぁ、さっさと行こうか。」


そして、アインは、矢印の通りに動き、一つの部屋を指して看板は終わっていた。


「ここに入れって事かな?」


「そうでしょう。警護は1人までって書いてありますが、私で良いですか?」


「まぁ、そうだろうね。」


そして、アインはエリを引き連れ、中に入っていった。


中は、大きな楕円(だえん)型の机と、いくつかの机が置かれていた。


「これは、THE会議室だな。」


「そうなんですか?」


「まぁ、バルバロット帝国はあまり会議をしないけど、こういう会議机は多いと思うよ。」


そして、そのひとつに座ると、斜め前の黒い影に話しかけられた。


「この会議は始めてかい?」


「え、ええ。」


完璧に黒い影が話しかけてきているので、アインは驚いてしまった。


「ああ、これかい?これはこの部屋に取り付けられた魔法具の効果によって、ここにいる人間は全て黒い影で見えるんだ。僕からすればあなたも黒い影なんだよ?」


アインは、そんな魔法具を聞いたこと無かったので、そんな物があったことも今知ったのだった。


「まぁ、効果範囲は狭いし、高値だから買うのは無理だろうけどね。それに、この魔法具はこの会議の主催者が作ったから、世界に一個しかないし。」


「そうだったのですか…」


「まぁ、他の国が来る前にあまり干渉してもいけないし、ここまでにするよ。」


「分かりました。」


そして、アインは、次々と扉から入ってくる黒い影を見ながら、会議の開始を待った。


そして、最後の椅子が埋まった瞬間に、一個の椅子が光だし、そこにも黒い影が座った。


(あれ?今扉開いたか?)


扉は開いていないはずなのに、いきなり人が出てきて、不思議に思っていると…


「やぁ、今年も良く集まってくれた。まぁ、今年はメンバーがかなり変わってしまったが…そんなの関係ないか。それじゃあ、会議はっじめー。」


こんな、簡単な挨拶によって、会議は始まったのだった。


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