第134話使者がやってきた


そして一国目の使者がやってきた。


「すまない、ここの責任者を出してもらえるか?」


「はい。僕が責任者です。」


「君はまだ子供じゃないか。」


「それでも一応、ここの責任者です。」


「まぁ、いい。ここの責任者ならこっちも話ができるからな。」


「今日はどのような用事でここに来たのですか?」


「今日はこの森にいきなり人の集落ができたので、話をしに来たんだ。」


「ちなみにあなたは?」


「私はここから一番近い国の使者だ。ここの集落についての情報を集めて来いといわれたので、ここまで来た次第だ。」


「そうなんですか…それでここの国について知りたいことは何ですか?」


「何だ?ここは国だったのか?」


「はい。とはいっても、最近国になったばかりですけどね。」


「しかし、こちらの国に連絡が来ていないところ、正式な国ではないようだな。まぁ、いい。こっちにとって大事なのは国に対して脅威になるかどうかだ。」


「いえ、私はあなたの国には特に攻め込むつもりはないですよ。」


「そんなことを言われてもあまり信用できん。なので、ここの情報収集に来たんだ。」


「それでは、見ていってもかまいません。」


「そんな時間はないので、あなたに直接聞くことにする。」


「分かりました。」


「それでは最初の質問だ。ここの森にいたはずの強力な魔物はどうした?」


「僕の兵たちに倒してもらいました。」


「なるほど、ここの国の兵力は強いらしいな。それでは次の質問だ、ここの人口は何人だ。」


「1億人です。」


「1億人だと!?そんなに人が集まっているなら何かしらの目撃情報があるはずだ。さては嘘だな。」


「ち、違います。僕は転移魔法が使えるのですが、それで、もう1つの大陸に国を持っているのですがそこから人を運んできたのです。」


「転移魔法だと!それはこの大陸に3人しかいない超上級魔法じゃないか。しかももうひとつの国だと?そんなものがあったのか。」


「はい。もうひとつの大陸は確実にあります。それもここと同じくらいの大きさの大陸です。」


「そうか…1億人もの国か…」


この時点で、もう使者はこの国と対立をしたくないと思っていた。


「それで、他に聞きたいことはないですか?」


「あ、ああ。」


「それでこの国はどうでしたか?」


「この国は十分脅威になることが分かった。しかし、私はこの国とは対立を使用とは思っていない。なので、私たちの国と条約を結ばないか?」


「条約ですか?こんな新国と条約をかって結んで良いのですか?」


「そうだな。それでは私は一回帰って、王様に報告をしてきます。今日はありがとうございました。」


「はい。またきてください。」


そして、使者は帰っていった。


「エリ、いる?」


「はい。何でしょうか?」


「こっちの大陸で正式な国になる方法って何?」


「いくつかの国に国になることを認められた場合国になります。」


「それじゃあ、この国ってまだ正式な国じゃないの?」


「こっちの大陸ではそういわれるかもしれないですが、考え方によっては、向こうの大陸の国がこっちの領土を自分の領土にしただけということになります。」


「そうか…それじゃあ、この国をこっちの大陸でも正式な国になりたいんだけど、なんか方法はない?」


「それではこっちの大陸で貴族になっている人たちに相談してみましょう。」


「それじゃあ、よろしく。」


そしてエリは貴族たちに連絡を入れ始めた。


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