第41話戦争直前

両者は決戦の地、グランド領と教国の間に来た。


「今回は僕が神になろうとするのを何でやめさせるために戦争なんて始めたの?」


「何だ。貴様みたいな子供を神にしようとしていたのか、やはり貴族が我が子のかわいさのために神にしようとしていたのか。」


「別に親の決定じゃないよ。」


「そんなわけないだろう。貴様みたいな子供にあんなに信徒が付くはずがない。今回の兵隊100万人だってほとんど親が用意したのだろう。」


「そんなことないのに。」


「まぁいい。創焉覇神なんていう神はこの世に入らないのだ。」


「別にいいじゃないか。事実なんだから。」


「言い訳がないだろう。それにもし君が神だった場合、こんな兵に負けるわけがないだろう。神なんだからな。」


「分かった。君たちの軍を倒せば認めてくれるんだね。」


「ああ、認めてやろう。しかし、貴様の軍はどこだ?ここには50万人くらいしかいないようだが?親にさすがにすべての部隊は出せてもらえなかったのか?」


「そんな心配はしなくていいよ。ちなみになんで僕が神になっちゃいけないの?」


「理由は三つ有る。

一つ目は貴様が本物の神かは分からないので確認だな。

二つ目は貴様は力をつけすぎた。そのため他の信徒たちはいつか我々も飲み込まれるのではないか?と言う不安が出てくる。そこで今までにあった信徒のもので協力をして、貴様のところを倒そうと言うことになった。

そして三つ目貴様の信徒の中には魔族が多い、そのため危険分子だと考え今のうちにたたきつぶしておこうと言う意見があったのだ。」


(まぁ、本当は教会の中の立場が怪しくなりそうな気がしたら、戦争で叩き潰しておいて、いまだにほとんど戦ったことのないハイヒューマンの者たちの訓練・刺激になればいいと思っているのがほとんどだけどな。新人にこの立場を盗られるわけにはいかん。)


「そうなんだ。でも、魔族に関しては別にだめではなかったはずだよ。」


「確かにだめではないが危険分子ではある。そのため勢力が大きくなる前に叩き潰しておくのだ。」


「そうなんだ。それに信徒の量に関してはどうしてだめなの?」


「だめではない。そのため貴様の教えを禁止するのではなく、全面戦争にして正面から叩き潰すのだ。これで教会のルールで貴様を倒すのではなく、ただ単純に戦力によって貴様を倒すので何も問題ない。」


「つまり教会のルールは破ってないから戦争でこれ以上勢力が広がらない様にすると?それって君たちの機嫌を損ねたらいつでも始まるじゃん。」


「そうだな。つまりこの戦争は教会対グランド領ではなく、教国対グランド領と言うことだ。」


「そうなんだ。納得行ったよ。それじゃあ一時間後に開始だ。」


「我々の秘密部隊で叩き潰してやろう。」


そして一時間がたった。


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