恋の雨、止まないで

第72話 王様

(あ~……雨降ってるから暇だな~……)

今はつゆ?らしいから雨ばかり降っている。僕とフルルは部屋に避難している。

(何かすることないかなぁ?)

「みずべちほーの水全部抜く大作戦☆」

(100年後には終わってそうだねぇクスクス)

「そーだねークスクス」

こうやって冗談を言い合うのもほのぼのしていていいなぁ……


そこに……

「フルル!グレープ!」

「あれ?あ!あんかけ!」

「PPPから聞いたんだけど……雨はしばらく降るからしばらく仕事休みだって……その代わりPPPとマーゲイと先輩と自分で『遊び大会』するらしいからフルルとグレープも楽屋においで。はいこれ傘。じゃあ待ってるよ!」ダーーーッ

あんかけはそう言って楽屋方面へ……


「じゃあフルル達も……あれ?傘が1つしかない……あっ」

急にフルルは僕を抱いて部屋から出て傘をさした。

(どうしたの?)

「こういうの『あいあいがさ』って言うんだよ♪恋人とするといいらしいの♪」

(へぇ……)

確かにフルルが近い気がする。


「お待たせ~じゃあ始めよ~」

「あらフルル!よし、始めましょう!あんかけお願い!」

「じゃあ『王様ゲーム』をしよう。まず、くじを引いて王様と自分の番号を決める。そして王様は何番かのフレンズに指事を出してその数のフレンズはそれをしなきゃいけないんだ。例えば王様が『1番が一発芸』と言ったら1番が一発芸をしなきゃいけない。あ、数字は自分が教えるから安心して。」

「「「「「「「分かった……」」」」」」」

みんな理解したらしい。

「じゃあ始めよう!」


「まずは俺だな!じゃあ3番が俺に隠してる秘密を暴露!」

「3って数字はこんなのだよ」

あんかけが何か書いてある紙をみんなに見せる。これが3?

「えーと……って私じゃない!」

「プリンセス、王様の言うことは絶対だぜ~?さあ!吐け!」

「……イワビーのお気に入りの石をなくしたのは私よ。さあ、王様決めるわよ♪」

「おい待て待て待て!……お前だったのか?こりゃ後でお仕置きだな……」

イワビーの恐ろしさにプリンセスが苦笑いを浮かべる……


「私ですね!じゃあ6番を4番がお姫様抱っこで!」タラー

マーゲイ鼻血……

「6と4はこれ」

(6番僕!)

「4番フルル~!じゃあグレープをお姫様抱っこ~!」

「……立場逆じゃね?」

「まあグレープさんはフルルさんを持てないので……」

「じゃあ王子様抱っこか~♪」

まあそんなわけで王子様抱っこされたが

「こ、これ、恋人というより……クスクス」

「赤ちゃん抱く母親だな……フフフ」

「シッシッシ……www」

どうしてこうなった……


「王様は私だな。じゃあ8番が私に悩みを教えてくれ」

「えっと……8番は私です。悩みはいっぱいあって……」

「どうしたら晴らせる?何でもするよ。何でも。」

「じゃあ……ちょっと別室に……」

別室?あ、2人とも行ってしまった……

……ん?微かに声が……

「何で私がターンが上手くないんですか!何で歌も上手くないんですか!」ベシーン!ベシーン!

「ジェーンの不満はそんなものか?正統派アイドルなんだから悩みはいっぱいあるだろう!来ていいよ。全部受け止めてあげるよ!」

……聞いてはいけないことを聞いた気がする。


「そろそろ休憩の為ラストにしたいんだけど……王様誰?」

「シッシッシ!私だ!じゃあ7番が本音を叫べ!」

「えぇ!?7番自分か!……よーし!」ダーーーッ

あんかけは雨が降っているにも関わらず外へ出て、息を深く吸い込んで……

「宣伝されたあああああい!フルグレ最高ううううう!後は特になあああああい!……はぁー疲れた。」

叫び出した。

意 味 不 明


「王様ゲーム終了!明日は別のゲームするよ。自分は一旦ロッジに帰るよ。じゃあね!」

「「「「「さようなら~」」」」」

「ありがとうございました!」

「またな♪」



とても楽しい一時だった。

やっぱりフルルがいたからかな?

あいあいがさを、またしたい。

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