第24話 端午

「こどもの日って何だ~?まず何で俺に言うんだ~?」

あんかけが『今日はこどもの日』って事を教えてくれた。

それも真っ先にイワビーに。何故!

「だってやんちゃで背も低いから男の子っぽいし……」

確かにイワビーはPPPの中で2番目に背が低い。1番?僕だ。

「そうか?でもこどもの日って何すれば……」

「我々に任せるです!」

「博士と助手!」

「私達も手伝うわ!」

「みんな!ありがとう!じゃあ始めるぜー!」


①鯉のぼりを飾る

「倉庫にこんなのがあったのです。」

「それが鯉のぼりだそうですよ。博士。」

本当に魚だった。飾りだって分かってるのに食べたくなる。


ハムハム


「フルル!?これは飾りですよ!?」

「ふぇ?」

本当に食べてるフレンズが1名。


「飾りだけど鯉のフレンズ生まれるんじゃないか……なんて」

「恋のフレンズ?フルルとグレープにはもう生まれてるよ♪」

「へ?」

(それにしても綺麗だなー)

「ありがとう!」

「フルル何か勘違いしてない?」


②五月人形を飾る

「これも倉庫にあったのです。」

「この子は何のフレンズなの~?」

「フレンズじゃないです。『人形』と言ってヒトの形をした『物』なのです。パネルと同じような物です。」

「へー……」

僕がした行為はヒトがこの五月人形に求愛してたのと一緒なのか。

……でも僕の場合実ったから大丈夫!


③かしわ餅を食べる

「じゃぱりまんみたーい!」


もぐもぐもぐもぐ


一瞬で食べ終わった!?

「喉につまらせてないか?大丈夫か?」

「コウテイ、大丈夫だよ!」

「良かった……」


「……何か変な日だったな。全部フルルが問題起こしてたけど。」

「えへへ~」

「褒めてねーよ!」

何だかんだ僕はこういう時間が1番好き。

ほのぼのしていて、色んな事が起きて、フルルがいて……

(うぅ……)

「あれ?グレープどうしたの!?」

(あ、多分泳いだ時の水が余分で……出てきちゃったんだ……ちょっと泳いでくる!)

「んー、グレープって嘘が苦手だなー。泳いだら余分な水がまた入ってきちゃうじゃん。ちょっと待ってよ~」


(はぁ……)

「グレープ!」

(……フルル。)

「何で泣いてるの?」

僕は全部話した。フルルともっと仲良くなる一心で。

「……そっか。分かった。もっと仲良くなろう。……帰ろう!みんなが待ってるよ!」

(……うん!)

涙も水に紛れてどこかへ行ってしまったし、一安心。


「フルルのパネルみたいな困り顔は真似しなくていいんだよ。フルルも笑うからグレープも笑って!」

(……分かった!)


「あー来た!」

おせーぞ!イチャイチャしてる暇があったらすぐ来い!」

「イ……!?」

(別にしてないかもだけどしてたかもしれないし……)

「うぅ……」

フルルの顔が赤くなる。

「か・わ・い・い!」


バタッ


「マーゲイーーー!……って前もこんなんなかった?」

あんかけ暴走の時か……

ま、やっぱりほのぼのが1番だな!



……でも災害やパークの危機はいつ起こるか分からない。

きっと夜が来て『おやすみ』 朝が来て『おはよう!』とか なにげない毎日 忘れない!







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