トゥザリアの騎士 影獅子聖剣

作者 鶴河まち

真実を求めて――見習い少女騎士の思いが、陰謀を貫き、伝説を巡る

  • ★★★ Excellent!!!

 赤子のころ、孤児として騎士団に引き取られたネフィラ。
 双子の兄弟アルダロンと共に、騎士見習いとして日々、研鑽を積み、もうすぐ正式な騎士に叙されようとする頃、宰相ムゾールの陰謀により、騎士団は取り潰しの危機に遭います。

 ネフィラは無事、宰相の陰謀を暴き、騎士団を救うことができるのか――。


 王国や騎士団、伝説の聖剣といったものが出てくるファンタジーですが、魔法の世界ではありません。
 狡猾な宰相に陥れられた騎士団をなんとかして救おうと、ネフィラが真実を探っていくさまはミステリーのようでもあります。
 次々に明かされていく謎に、わくわくが止まりません。
 最後にすべてが解けたときには感動しました。

 しかし、高潔な騎士の精神を尊び、真実を求めるネフィラの姿は、やはり王道ファンタジー。
 手に汗握る戦闘あり、知略を巡らす陰謀あり。
 ときに泥臭く、懸命に頑張る彼女を、応援せずにはいられません。

 双子のアルダロン、育ての親同然の騎士団団長クリフ、食堂の娘で親友のカーシャ……。
 多くの仲間たちが、魅力的に動き回ります。

 最後には、あらゆる人物が協力しあい、見事な盛り上がりを見せます。
 完結済みの作品ですので、一気にラストまで駆け抜けることをおすすめします。
 読み終わったとき、感動と充足感でいっぱいになります。


 敵味方、入り乱れての陰謀劇となりますので、どうしても登場人物はやや多めとなります。
 しかし、ご安心ください。
『トゥザリアの騎士 影獅子聖剣 事典』(https://kakuyomu.jp/works/1177354054885672495)がありますので、名前をど忘れしてしまっても大丈夫です。ネタバレなしで確認できます。

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